10月19日・20日にわたり開催された第4回ダイワキスマスターズ全国決勝大会。

この大会にダイワのテスターを務めている吉野海洋テスターと川口友輝郎テスターが出場しました。

この御両名の試合結果は11月9日の投魂物語ブログでご確認いただけます。さらに、今年を振り返り、来年を見据える彼らの気持ちを感じていただくため、2回に分け、インタビュー内容をご紹介します。

 

この投稿では川口テスターとのインタビュー内容をお送りいたします。

 

 

ー当日の状況はどう見ていましたか?当日のコンディションは下見した時より悪くなっていたようでしたが。

 風が強くなる予報でしたので、前日のプラクティスより厳しくなるかと予想してました。


ー下見時の状況はどうでしたか?下見と当日の状況変化はありましたか?

 下見の時は場所によってはいい感触のところもありましたが、なんとか群れに当たれば釣れる、という印象。釣れ続く感じではなかったです。
 当日は、コンディションの悪化もあり、更に厳しい釣りとなりました。

ー下見での状況を踏まえて、どんな気持ちで当日に臨みましたか?

 下見では、他の選手より釣れず、正直凹んでました。
 ただ反省点が見えたので、サビキ方などを意識して当日は釣りをするようにしました。

ーあくまでも基本に立ち返って釣りをすることを意識したということですね。予選は結果的に2勝1分の負け無しでの通過となりました。予選はどのような戦い方をイメージして進めていましたか?

 負け無しということですが、釣り自体は非常に厳しかった。たまたま勝ち残ったという感覚です。
 全体的に活性は低く、1尾を釣るのが非常に困難な印象でした。

ー2度目の全国大会で準決勝進出となりました。この結果を知ったときの気持ちは?

 まさか2回連続で出場できるとは思いませんでした。

ー準決勝、決勝大会は大会2日目の実施でした。1日目を終えて、決勝大会ではどんな戦略を考えていましたか?

 1日目で終わりかなと消極的になっていただけに、勝ち上がれて嬉しかったです。
 1日目同様、集中力を切らさず釣りをしようと思いました。

ー2日目も釣況は厳しかったですね。準決勝の様子を教えてください。

 開始一時間ほどは釣れず。予想していた通り厳しい展開でした。終盤、先に釣ったのは塚本選手。その塚本選手の状況は確認していました。そんな中でも焦らず集中してなんとか1尾を手にしましたが、さらに追加することはできませんでした。


ー使用タックルとその選択の理由を教えてください。
 

青竿は個人的愛着があり、また使いやすいのでセレクトしました。

リールはトーナメントサーフ45を使用しました。
事前にLG(ローギア)は準備していなかったのですが、LGがあればより丁寧なサビキ方ができたかもとも思いました。反省です。

(編集者注 青竿=スカイキャスター 川口テスター始め多くの選手が愛着を込めてこう呼んでいます。)


ー準決勝での敗退となってしまいました。負けた試合から学ぶことは多い、と言われますが、今回の大会から得た教訓と、次回大会への抱負をお願いします。

 決勝大会は全てにおいて学ぶことが多く、今年もとても貴重な三日間となりました。

 

 

昨年に続き今年も決勝大会進出。さらに今年は準決勝進出を果たし、確実に経験を積み上げていく川口テスター。

この調子でさらに技巧に磨きをかけ来年はさらに躍進していくことと思います。注目です。

2019年10月19日・20日に鹿児島唐浜にて、キスマスターズ全国決勝大会が開かれました。

 

公式レポートはダイワウェブサイトに公開となりますが。このレポートでは、2名のダイワテスター、吉野テスター、川口テスターの視点から大会の様子をご報告いたします。

 

まず、ご存知ない方のために全国決勝大会のルールをご説明します。

・全国各地のブロック大会から勝ち上がった16名が参加(今年は事情により1名不参加で、15名での実施)

・予選リーグ 

15名を抽選で4つのグループに分けて、4名総当たり戦のリーグ戦を行う。つまり、2名での対戦を3回実施(1回戦、2回戦、3回戦、それぞれ1時間30分が競技時間)。勝敗は釣り上げたキスの総重量で決まる。リーグ戦の結果に勝ち点をつけていき、3戦の合計点で競う。

・準決勝、決勝

各グループから1名が準決勝進出

準決勝からは釣り上げた総重量で競う、勝ち上がりのトーナメント形式。準決勝は抽選で対戦相手を決め、準決勝勝者同士が決勝で戦う。それぞれ、競技時間は1時間30分。

 

この決勝大会にこの2名のダイワテスターが参加しました。

世界に誇る日本のトップキャスター 吉野海洋テスター

安定感の中に技が光るアングラー 川口友輝郎テスター

 

このお二人がどう戦いに臨んだのかは、過去の投魂物語ブログ「キスマスターズ決勝大会へ向けて」をご覧ください。まだ読んでない方はぜひ一度読んでからこの先を読み進んでいただけると幸いです。

 

最初に、大会全体の状況についてです。全体的に厳しい釣況となり、予選リーグの多くで、釣果が1匹対0匹で勝敗が決まるような状況でした。基本的には近場の釣り。近場でもキスがたまる場所が出てきますが、群れも小さく、群れの動きも早いため、安定した釣果を上げるのは至難の業、という状態が続いていました。

 

こんな状況の中で、それぞれのテスターがどのような結果を残したのでしょうか。

 

吉野海洋テスター

吉野テスターは抽選で2グループとなりました。

 

結果は

1回戦 対戦相手神崎選手 勝ち 287グラム対157グラム

2回戦 対戦相手館野選手 負け 0グラム対12グラム

3回戦 対戦相手戸松選手 勝ち 436グラム対0グラム

 

2グループのリーグ戦の結果、吉野テスターは2勝1敗で館野選手と並ぶも直接対決の結果により、館野選手が準決勝進出となりました。

ベテランの館野選手に対して、1匹12グラムの差で負けてしまったことが勝敗を分けました。全体で釣果がなかなか出せない中で、合計約700グラムも釣り上げているのは吉野テスターのみ。ここは、やはりキス釣りでの強さを見せてくれました。

しかし、残念ながら勝負としては予選リーグ敗退となってしまいました。


 

川口友輝郎テスター

予選リーグは3グループ。昨年優勝の駒澤選手も入っているグループの中での戦いでした。

 

結果は

1回戦 対戦相手駒澤選手 勝ち 66グラム対0グラム

2回戦 対戦相手和田選手 引き分け 0グラム対0グラム

3回戦 対戦相手鬼沢選手 勝ち 98グラム対68グラム

 

予選リーグの結果は2勝1分で準決勝進出。リーグ中負けなしで優位に立ち勝ち点を稼ぎ出しました。

 

準決勝に進出し、抽選の結果Bグループ、対戦相手は塚本選手。

準決勝になっても釣況は変わらず、両者ともキスを何とかひねり出すような粘り強い釣りが必要でした。1時間30分の制限時間ギリギリまで高い集中力を維持して戦いましたが、26グラム対51グラムで準決勝敗退となってしまいました。結果的に3位入賞となり、今後へつながる大きなステップとなったことと思います。

終了8分前でライントラブルがあり、そこからほんの2分程度で仕掛けを総入れ替えし、見事な手さばきでエサを付け、さらに最後の一投へ持ち込む。やはり名手としての勝負にかける気持ちの強さと、確かな技を感じました。


 

全力を尽くして戦った2名のダイワテスター。結果は残念なところもありますが、単に勝ち負けだけでは語りつくせないドラマがこの裏に隠れています。

 

次回の投魂物語ブログでは、このお二人との大会後インタビューをお届けします。


 

文・写真/小池勝 こいけまさる 1945年広島市生まれ DAIWAフィールドテスター 

全日本サーフキャスティング連盟 島根協会 G・A・Cサーフ会員

 

私が投げ釣りにのめり込んだ頃、投げ釣り大会をすれば1000人を超える参加者があり、下の写真のような光景は当たり前でした。

また、広島湾の島しょ部へのフェリーに乗れば、佐々木小次郎よろしく背中にロッドを担ぎ、自転車に乗った元気な中学生が多く乗り合わせて、「小池さんですか!僕もタックルはダイワです!」と声を掛けてきてくれたものです。

 

寂しい限り、現在ではそんな子供たちの姿を見ることはまずありません。

 

 世界で6番目に長い海岸線を持つ《海国日本》、子供たちだけではなく一人でも多くの人たちに楽しい釣りに親しんでもらいたいと思っています。

 

 親しみやすい釣りとして投げ釣りがあります。

その中でも、キス釣りは大人から子供まで楽しめる釣りで、さらにこれからの落ちギス時季が一番とっつきやすいと思います。

 

 かねてから私が言っている言葉に「キス釣りは誰でも釣れるし、極めれば極めるほど奥の深い釣り」「キス釣りを始めるなら落ちギス釣りから!」というのがあります。

 

 

 今回は、《秋に始めるキス釣り入門》、そのような観点から書いてみます。

1.キス釣りの楽しさと魅力。

2.まず何があれば始められるか

3.道具選び

4.釣り場探し

5.投げ方

6.食べ方・保存方法

 

1.キス釣りの楽しさ魅力ですが、私の大先輩の言葉に《小さな大物》というのがあります。キスは30㌢近くなるとまるで「マダイの大物が来たのか!」というほどのアタリを見せてくれます。まさに、小さいけれども大物のアタリを出す、《小さな大物》というわけです。

そのアタリを楽しみたいがために、費用対効果では一見アンバランスと思えるような遠征をして、長崎県や鹿児島県の島々に、キスを釣りに出かけたものです。

(手の上には、25㌢から30㌢の大物ギスがずらり)

大物ギスも楽しいのですが、連掛けにもハマってしまう魅力があります。

3本から10本バリくらいの仕掛けを使い、アタリがあっても合わさずに、ゆっくりと引いて次のキスが食いつくのを待ちます。

 この時、あまりゆっくりだと、一匹のキスに2本のハリを食われ、悪くすると仕掛けが絡んでしまいます。

 反対に巻くのが速すぎると、キスが追いつけないのか?ハリの間が抜けてしまって8本針に6匹とかになってしまい、連掛けの醍醐味は薄れてしまいます。

その一番大切な巻取りの速さですが、私は《その日のキスに教えてもらえ》と後輩に言っています。状況によってどんな巻取りスピードがいいのかは変わってきます。それを探りながら連掛けを成功させる。これがなかなか楽しいのです。

 大海原にむかって遠投し、落ちに入る前のキスをずらりと針の数だけ掛けて楽しみます。

 

2.まずは何があれば始められるか。

 極端に言えば、ラインとオモリとハリがあれば釣りができます。

子供の頃は、親父や兄貴と海に行くと、船釣りで使う木枠に巻いた釣り糸を適当にほどき、木枠は飛んで行かないように足で踏んづけて、エサのついた仕掛けをぐるぐる回して、アンダースローで投げ、両手で手繰り寄せながらアタリがあると大きく合わせて、キスやハゼ、ベラなどを釣っていました。

 しかし、この釣り方だと投げてもせいぜい20㍍、おまけにはスポーツ性にも欠けます。

やはり投げ釣りには、ロッドとリールが必需品です。

 

3.道具選び

やはり投げ釣りではしっかり投げられることが大切です。道具選びではこのポイントをしっかり理解しておく必要があり、必然的に年齢(子供か大人か)や、身長(体力)などによって選ぶ基準が違ってきます。

自分の持った感じや、軽く振ってみてしっくりいくものを選びましょう。

 具体的にロッドを選ぶ場合、一本手持ちでの引き釣りだと、振り出しタイプよりも並継ぎタイプをお勧めします。

並継でしっかり投げられる最初の竿なら

パワーキャスト

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/powercast/index.html

がおすすめです。

 

 釣り場移動などでは、チャッチャッと仕舞える振り出しが便利ですが、ガイドなどの関係でどうしても穂先の方にウエイトがかかり、例えば同じ重さのロッドの場合でも、振り出しロッドは持った時に並継よりも穂先に重さを感じてしまいます。

 初心者向けのロッド一例としては

 振り出し竿なら

リバティクラブサーフT

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/15_libertyclub_surf/index.html

よりライトな振り出し竿なら

リバティクラブショートスイング

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/liberty_ss/index.html

ショートスイングなら体の小さいお子様でも扱いやすい号数のアイテムもあります。

 

 リール選びは、キス釣りの場合細いラインを使用するので、糸巻き量の少ない軽量タイプを選びましょう。

 また、ドラグ付きとドラグ無しだとキス釣りの場合、ほぼ100%ドラグ無しで十分なのでドラグなしの軽量タイプを選んだほうがいいと思います。

 

しっかり投げることができ、本格的な遠投リールの性能を試してみたい方はこちらがいいと思います。

ファインサーフ35

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/finesurf_17/index.html

上述のリバティショートスイングのようなロッドを考えているなら、レブロス、クレスト、リバティクラブの4000番などか、

スプールストロークの短い遠投リール

ショアキャストSS

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/shorecast_ss/index.html

もおススメです。

 

当然、選ぶ基準の大事な要素に予算金額がありますね。

まずは釣具店を訪れていろいろ話を聞くと安心です。金額(グレード)ですが、もし一ランク上のタックルとで「どうしょう?」と悩んだ場合、後悔しないためには一ランク上を選んでおくのをお勧めします。また、品質がしっかりしていて長く使える商品を、と考えればやはりダイワブランドを。

 もちろん、悩まないでピッタリのタックルがあればそれが一番いいのですが・・・・・。

 

 

4.釣り場探し

 キスは砂地を好むお魚です。

 

太平洋や日本海など、広々とした砂浜が続く場所では、川の流れ込みの影響を受ける場所だとか沖合の磯、そして水深などやヨブと呼ばれる溝のようなものを探してみる必要があります。

 瀬戸内海だと、ちょっと高みから海底を見て、白っぽい場所とかきれいなグリーンに見える場所は砂地で、濃いグリーンとか黒っぽい場所、茶色に見える場所は磯場や藻場で、キスは期待できません。

 

 初心者の場合、場所選びで一番大切なことはその釣り場の先行者を探すことです。

まずは笑顔で挨拶をして、状況を教えていただくことです。

本来、釣り人には悪い人はいません、一部いたとしたら過去に強引な割り込みをされたり、理不尽な思いをされたのかも知れませんね。

 笑顔と挨拶と聞き上手は、キス釣りの上達の早道かもしれません。

 

5.投げ方

 ネットなどで観ると、ベテランキャスターがかっこよくフルスイングしていますが、最初からそんな真似をすると絶対にうまくいきません!

 まずは竿を持った手でバンザイをするつもりで両手を上げます。

それから投げたい海面を見て、その上空40度から45度を見上げ、そこを目標にリールを持った方の手を押し上げ、竿尻を持った手は腰あたりに引きつけます。

 振りかぶる時、糸を放すタイミングが重要です。ちょうどいいのは、じゃんけんで親指と人差し指でチョキを出すときのタイミングです。だんだん慣れてきたら、振り幅を大きくするためにサイドスローなどで試してください。

(慣れるまでは、上の写真のようにオーバースローで正確に)

 

6,食べ方・保存法

 

 キスは、夏と冬では微妙に味が変わってきます。

夏場は白身でクセのない味を楽しむためにハラを出しての塩焼きや、背開きにしての天ぷらなどがおすすめ。

少し手の込んだ料理だと、背開きにしてガーリックソテーなど。

 

秋口からの落ちギスや越冬ギスは、おなかまわりに脂肪を溜め、甘みを感じるようになります。

そうなると刺身にしたり、三枚おろしにして昆布締めにすると最高です。

 

 保存方法は、夏場だと冷凍以外は思いつきませんが、冬だと開いて干したり、あまり長い間でなければ、背開きにしてみりんに浸けたのち、冷蔵庫でみりん干しにして保存するといいでしょう。

(おなかのまわりに白っぽい脂肪を溜めた越冬ギス、包丁がギトギトします)

 

 釣ってよし、食べてよし、誰にも釣れて、さらに奥が深いキス釣り、ぜひ落ちギス時季から始めてください。

 

 

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