文・写真/小池勝 こいけまさる 1945年広島市生まれ DAIWAフィールドテスター 

全日本サーフキャスティング連盟 島根協会 G・A・Cサーフ会員

 

私が投げ釣りにのめり込んだ頃、投げ釣り大会をすれば1000人を超える参加者があり、下の写真のような光景は当たり前でした。

また、広島湾の島しょ部へのフェリーに乗れば、佐々木小次郎よろしく背中にロッドを担ぎ、自転車に乗った元気な中学生が多く乗り合わせて、「小池さんですか!僕もタックルはダイワです!」と声を掛けてきてくれたものです。

 

寂しい限り、現在ではそんな子供たちの姿を見ることはまずありません。

 

 世界で6番目に長い海岸線を持つ《海国日本》、子供たちだけではなく一人でも多くの人たちに楽しい釣りに親しんでもらいたいと思っています。

 

 親しみやすい釣りとして投げ釣りがあります。

その中でも、キス釣りは大人から子供まで楽しめる釣りで、さらにこれからの落ちギス時季が一番とっつきやすいと思います。

 

 かねてから私が言っている言葉に「キス釣りは誰でも釣れるし、極めれば極めるほど奥の深い釣り」「キス釣りを始めるなら落ちギス釣りから!」というのがあります。

 

 

 今回は、《秋に始めるキス釣り入門》、そのような観点から書いてみます。

1.キス釣りの楽しさと魅力。

2.まず何があれば始められるか

3.道具選び

4.釣り場探し

5.投げ方

6.食べ方・保存方法

 

1.キス釣りの楽しさ魅力ですが、私の大先輩の言葉に《小さな大物》というのがあります。キスは30㌢近くなるとまるで「マダイの大物が来たのか!」というほどのアタリを見せてくれます。まさに、小さいけれども大物のアタリを出す、《小さな大物》というわけです。

そのアタリを楽しみたいがために、費用対効果では一見アンバランスと思えるような遠征をして、長崎県や鹿児島県の島々に、キスを釣りに出かけたものです。

(手の上には、25㌢から30㌢の大物ギスがずらり)

大物ギスも楽しいのですが、連掛けにもハマってしまう魅力があります。

3本から10本バリくらいの仕掛けを使い、アタリがあっても合わさずに、ゆっくりと引いて次のキスが食いつくのを待ちます。

 この時、あまりゆっくりだと、一匹のキスに2本のハリを食われ、悪くすると仕掛けが絡んでしまいます。

 反対に巻くのが速すぎると、キスが追いつけないのか?ハリの間が抜けてしまって8本針に6匹とかになってしまい、連掛けの醍醐味は薄れてしまいます。

その一番大切な巻取りの速さですが、私は《その日のキスに教えてもらえ》と後輩に言っています。状況によってどんな巻取りスピードがいいのかは変わってきます。それを探りながら連掛けを成功させる。これがなかなか楽しいのです。

 大海原にむかって遠投し、落ちに入る前のキスをずらりと針の数だけ掛けて楽しみます。

 

2.まずは何があれば始められるか。

 極端に言えば、ラインとオモリとハリがあれば釣りができます。

子供の頃は、親父や兄貴と海に行くと、船釣りで使う木枠に巻いた釣り糸を適当にほどき、木枠は飛んで行かないように足で踏んづけて、エサのついた仕掛けをぐるぐる回して、アンダースローで投げ、両手で手繰り寄せながらアタリがあると大きく合わせて、キスやハゼ、ベラなどを釣っていました。

 しかし、この釣り方だと投げてもせいぜい20㍍、おまけにはスポーツ性にも欠けます。

やはり投げ釣りには、ロッドとリールが必需品です。

 

3.道具選び

やはり投げ釣りではしっかり投げられることが大切です。道具選びではこのポイントをしっかり理解しておく必要があり、必然的に年齢(子供か大人か)や、身長(体力)などによって選ぶ基準が違ってきます。

自分の持った感じや、軽く振ってみてしっくりいくものを選びましょう。

 具体的にロッドを選ぶ場合、一本手持ちでの引き釣りだと、振り出しタイプよりも並継ぎタイプをお勧めします。

並継でしっかり投げられる最初の竿なら

パワーキャスト

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/powercast/index.html

がおすすめです。

 

 釣り場移動などでは、チャッチャッと仕舞える振り出しが便利ですが、ガイドなどの関係でどうしても穂先の方にウエイトがかかり、例えば同じ重さのロッドの場合でも、振り出しロッドは持った時に並継よりも穂先に重さを感じてしまいます。

 初心者向けのロッド一例としては

 振り出し竿なら

リバティクラブサーフT

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/15_libertyclub_surf/index.html

よりライトな振り出し竿なら

リバティクラブショートスイング

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/liberty_ss/index.html

ショートスイングなら体の小さいお子様でも扱いやすい号数のアイテムもあります。

 

 リール選びは、キス釣りの場合細いラインを使用するので、糸巻き量の少ない軽量タイプを選びましょう。

 また、ドラグ付きとドラグ無しだとキス釣りの場合、ほぼ100%ドラグ無しで十分なのでドラグなしの軽量タイプを選んだほうがいいと思います。

 

しっかり投げることができ、本格的な遠投リールの性能を試してみたい方はこちらがいいと思います。

ファインサーフ35

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/finesurf_17/index.html

上述のリバティショートスイングのようなロッドを考えているなら、レブロス、クレスト、リバティクラブの4000番などか、

スプールストロークの短い遠投リール

ショアキャストSS

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/shorecast_ss/index.html

もおススメです。

 

当然、選ぶ基準の大事な要素に予算金額がありますね。

まずは釣具店を訪れていろいろ話を聞くと安心です。金額(グレード)ですが、もし一ランク上のタックルとで「どうしょう?」と悩んだ場合、後悔しないためには一ランク上を選んでおくのをお勧めします。また、品質がしっかりしていて長く使える商品を、と考えればやはりダイワブランドを。

 もちろん、悩まないでピッタリのタックルがあればそれが一番いいのですが・・・・・。

 

 

4.釣り場探し

 キスは砂地を好むお魚です。

 

太平洋や日本海など、広々とした砂浜が続く場所では、川の流れ込みの影響を受ける場所だとか沖合の磯、そして水深などやヨブと呼ばれる溝のようなものを探してみる必要があります。

 瀬戸内海だと、ちょっと高みから海底を見て、白っぽい場所とかきれいなグリーンに見える場所は砂地で、濃いグリーンとか黒っぽい場所、茶色に見える場所は磯場や藻場で、キスは期待できません。

 

 初心者の場合、場所選びで一番大切なことはその釣り場の先行者を探すことです。

まずは笑顔で挨拶をして、状況を教えていただくことです。

本来、釣り人には悪い人はいません、一部いたとしたら過去に強引な割り込みをされたり、理不尽な思いをされたのかも知れませんね。

 笑顔と挨拶と聞き上手は、キス釣りの上達の早道かもしれません。

 

5.投げ方

 ネットなどで観ると、ベテランキャスターがかっこよくフルスイングしていますが、最初からそんな真似をすると絶対にうまくいきません!

 まずは竿を持った手でバンザイをするつもりで両手を上げます。

それから投げたい海面を見て、その上空40度から45度を見上げ、そこを目標にリールを持った方の手を押し上げ、竿尻を持った手は腰あたりに引きつけます。

 振りかぶる時、糸を放すタイミングが重要です。ちょうどいいのは、じゃんけんで親指と人差し指でチョキを出すときのタイミングです。だんだん慣れてきたら、振り幅を大きくするためにサイドスローなどで試してください。

(慣れるまでは、上の写真のようにオーバースローで正確に)

 

6,食べ方・保存法

 

 キスは、夏と冬では微妙に味が変わってきます。

夏場は白身でクセのない味を楽しむためにハラを出しての塩焼きや、背開きにしての天ぷらなどがおすすめ。

少し手の込んだ料理だと、背開きにしてガーリックソテーなど。

 

秋口からの落ちギスや越冬ギスは、おなかまわりに脂肪を溜め、甘みを感じるようになります。

そうなると刺身にしたり、三枚おろしにして昆布締めにすると最高です。

 

 保存方法は、夏場だと冷凍以外は思いつきませんが、冬だと開いて干したり、あまり長い間でなければ、背開きにしてみりんに浸けたのち、冷蔵庫でみりん干しにして保存するといいでしょう。

(おなかのまわりに白っぽい脂肪を溜めた越冬ギス、包丁がギトギトします)

 

 釣ってよし、食べてよし、誰にも釣れて、さらに奥が深いキス釣り、ぜひ落ちギス時季から始めてください。

 

 

今年のキスマスターズ決勝大会は9月20日(金)~9月22日(土)に開催です。

毎年各地のブロック大会から勝ち上がってくる選手で盛り上がるこの大会。

今年はダイワテスターの吉野海洋さん、川口友輝朗さんが決勝に進出します。

決勝への準備も忙しい中、勝ち上がりから決勝へ向けての抱負に至るまで、インタビューをさせていただきました。どのようにブロック大会を戦って、決勝ではどのように戦おうと考えているのか。非常に興味ありますよね。少々長くなりますが、吉野テスター、川口テスターそれぞれのインタビュー内容をご紹介します。

 

まずは吉野テスターから

ブロック大会からの勝ち上がりおめでとうございます。Cブロックは2位で通過。当日はかなり暑かったですが、影響はありましたか?

「暑かったです。現場で炎天下では温度計が45度を指していたとか。でも、大きな影響があったとは思っていません。ある意味想定内でしたから。」

(写真左端が吉野テスター)

 

想定内ですか?

「そうです。以前この会場の弓ヶ浜で釣りをしたことがあり、あの場所は気温が上がると魚が薄くなることは知っていました。水温が上がりきる前の1回戦では手前でも良く釣れていました。しかし、その後2回戦の後半では魚が岸から離れ、超遠投エリアでの釣りが成立する状況になるとみていました。また、全体的に魚が多い場所ではありますが、場所ごとにムラがあり的確に魚のいる場所を捉えていかないとうまく行かない場所です。そのため、エリアの狙いを定め、その場所をきっちり狙っていく必要がありました。」

 

経験から、状況を読み戦略を組み立てて行ったということですね。

「事前情報を持っていたこともかなり助けになりましたが、試合中に収集する情報もかなり重要でした。1回戦終了後に手前で釣れていたという情報が多数あったため、2回戦開始直後は手前を探るところから開始しました。ですが、場荒れのせいか手前のエリアは良くなく、すぐに7〜9色あたりを探る方向に切り替えました。」

 

大胆な戦略の転換ですね。こういう場合結構勇気のいる決断ではないですか?

「実は、1回戦を戦っている間、手前を釣るだけではなく、超遠投も試し情報収集していました。この動きで、超遠投して8~9色エリアにいい感じの場所があることが分かりましたが、1回戦は手前のエリアを中心に手返し重視で戦いました。1回戦が終わって、他の選手と話をした後、2回戦の中では最後の切り札としての超遠投エリアを使おうと決めていました。

 そうして、2回戦の最初の一時間は手前を、最後の1時間は超遠投で攻めていきました。」

 

遠投力のある吉野モニターならではの強みを活かした展開に持っていったという感じですね。

「そうですね、やはり投げは遠投ができれば圧倒的に有利です。しかし、そんな状況でも、当然リスクはあります、かなり飛ばさないといけないのでハリ数は少なくしなきゃならない。釣りをする中でも相当飛ばさないとダメかなと感じるところもあったので、ハリ数などに手を入れるのですが、当然1投あたりで取れる魚は減ります。ここは勝負の勘所も必要なところでした。」

 

1回戦、2回戦の状況はよく分かりました。そんな中、タックルは何をどんな理由で選んでいたのですか?

「タックル検討のとき、マスタライズキスの35号SMTを使おうかと考えていました。この選択はどちらかと言うと手前のエリアを意識した選択になります。感度のいい竿ですので情報量が多く繊細な釣り向きの選択です。もちろん遠投にもすごくいい竿でもありますが、超遠投をするのにはあまり合わないと感じています。本当に飛ばしたいときや向かい風に投げなければならないときは最後の強い押しにより竿が曲がりすぎるため、究極な飛距離をかせぐにはやはりコンペシリーズがいいと思いコンペシリーズを選びました。

最終的に予選では1回戦、2回戦とも遠投を意識し、サンダウナーコンペ35-405を選びました。2番節が長めの設定で、しっかり反応して遠投させてくれる相棒です。向かい風であってもしっかりと竿の硬い三番から弾き出すパワーが魅力です。

リールはトーナメントサーフ45のハイギアを使いました。遠投からの回収を意識してのギア比選択です。ハイギアにのみ付属の7.5度テーパーの浅溝スプールもいい仕事してくれたおかげで、多くの魚をキャッチする事ができました。

 糸選択ですが、2回戦の序盤は8本撚の0.4号、後半は距離を稼ぐため0.3号にしました。オモリはトップガン35号、タングステンは効きます。」

 

決勝大会についてですが、会場の唐浜での釣りは経験がありますか?

「初めてです。これまで唐浜では釣りをしたことがないので、その分準備には気を使っています。特に魚の口周り、ハリのバリエーションも多めに想定して巻いています。オモリにもラバーコートしたものを準備するなど考えられることはすべてやっています。

 行ったことがないだけに、敏感になっているのかもしれませんが、テレビなどで「カゴシマ」と聞くと反応してしまう自分を最近発見してしまいました。

 事前下見の予定もあります。下見した後状況を判断して色々と調整していくつもりです。」

決勝大会への抱負を聞かせてください。

「日本一を目指して、全力を出します。自然相手のスポーツですし、運もあります。そんな中でも、準備含めて持っているものすべてを投入して臨むだけです。

 また、こうして競技をやっていけるのも、家族や協力してくださる方々、そしてメーカー様への感謝を忘れずに、期待に応えていきたいと思っています。」

 

お忙しいところ、ありがとうございました。

 

投擲だけではなく、実釣の競技でも強い。その強さの源がどこにあるかが感じられるインタビューでした。

続いて川口テスター

決勝進出おめでとうございます。5位でBブロック通過となりました。

「ありがとうございます。実は前日の下見ではあまり状況に合わせられなかったのですが、勝ち進むことが出来てよかったです。」

(写真左端が川口テスター)

 

Bブロックでは、1回戦、2回戦ともにかなりの好釣果でした。1回戦では8名が2000g越えの結果を出していました。川口さんの結果は1回戦で2207g、2回戦で1773g。このような釣況での試合はこれまで経験したことがありましたか?

「試合でこんなに釣れたのは初めてでした。

試合当日、スタート前に近くで釣りをしていた人を観察していたところ、かなりの数が釣れていました。ここから、試合中も釣り上げる魚の数は多くなるだろうとは考えていました。」

 

そのような状況を前にして、どのような攻め方を考えていましたか?手返しを重視した方策を考えたりしていましたか?

「数釣りができる状態でしたが、もともとキスを外す、エサをつけるなどのスピードが遅い方ではないので、落ち着いて普段のペースで釣りをすることを意識していました。

 状況を見て、まず最初はゆっくり目にサビくようにしました。」

 

キスの活性が高い状況はまわりのライバルも一緒です。そんな中でも差をつけないと上位には入れないわけですが、どういうところで差をつけることが出来たのでしょうか?

「自分のペースが作れたことに加えて、最初からゆっくりサビくことで、1回戦の前半はかなり多くの情報を集めることが出来ました。その結果、他の人が探っているよりも少し手前によさそうな場所があることが分かりました。1回戦の後半には、このエリアを重点的にを探ることで手返しよく数を釣り上げることが出来たと思っています。

 冷静に情報を集めることで、この状況を生み出すことが出来ました。」

 

会場となった伊良湖で釣りをしたことはありましたか?

「初めてでした。Bブロックは1週間順延となり、当初試合予定日の前日、前々日に試釣し、その後順延日程の前日も試釣をすることができました。知らない場所とはいいながらも、順延により結果的に試釣日数が増えたのは幸運だったと思っています。

 実は昨年参加したブロック大会でも順延したことで下見日数が増え、試合への準備が楽になったという状況がありました。」

 

初めての場所での釣り、準備にはどんなことに気をつけていましたか?

「特に仕掛けのバリエーションを多めに準備しました。D-MAX シロギスT1、T2,T3それぞれのハリを使った仕掛けを準備しておきました。」

 

ブロック大会ではどのタックルを使いましたか?

「竿はスカイキャスターAGS35号ー405Vを使いました。魚が多いとみていましたのでリールはトーナメントサーフ45のハイギアを使用しました。」

 

決勝まで1ヶ月を切りました。鹿児島唐浜への準備はいかがですか?

「鹿児島での釣りも初めてです。仕掛けのバリエーションは多く。オモリもいろいろな種類を準備しています。下見は前々日にする予定です。

 実はエサの準備ではまだ課題を残しています。チロリを予約しているもののまだ手元に届いていない状況です。チロリに代わるエサを探し準備してはいますが、これが当日どう出るかはまだ未知数な部分が残っています。課題があるものの、考えられることは全てやって臨みます。」

 

決勝への抱負をお聞かせください。

「今年は何とか1勝はしたいと思います。

 昨年が初めての決勝大会進出でした。いま振り返れば、緊張のせいか体が硬かったので実力を出し切れたという感触はありませんでした。

 今年はブロック大会の時のように、普段どおりの自分の釣りができ、楽しく釣りができれば、結果も付いてくると思っています。サポートしてくださる皆様への感謝を忘れず、しっかりと準備して大会に臨みたいと思います。」

 

ありがとうございました。

 

ご本人は幸運だった、と謙虚ですが昨年に引き続いての決勝進出はやはり実力。がんばって欲しいですね。

さて、決勝大会ではどのような活躍をしてくれるか、大変楽しみ。乞うご期待です。

各モニターについて

吉野 海洋 よしの かいよう 1991年生まれ DAIWAフィールドテスター

JSCF、NSCF所属。石川鱚酔会会員

川口 友輝朗 かわぐち ゆきお 1989年生まれ DAIWAフィールドテスター

日本サーフキャスティング連盟所属マスターズサーフ所属

 

本文に登場する商品の詳細情報は下記商品名をクリックしてご覧いただけます。

マスタライズキスの35号SMT

サンダウナーコンペ35-405

トーナメントサーフ45

サーフセンサー8ブレイド+Si

トップガン

D-MAX シロギスT1、T2,T3

スカイキャスターAGS35号ー405V

 

文・写真/松尾幸浩 まつおゆきひろ

1954年兵庫県三木市生まれ DAIWAフィールドテスター

全日本サーフキャスティング連盟 兵庫協会 神戸投翔会名誉会長

 

 

私がエンジェル・ジュニアサーフに入会したのが高校1年生の15歳の時。必然的に全日本サーフキャスティング連盟兵庫協会に所属することになり、それから光陰矢の如し、今年で半世紀を迎えることになりました。本当にあっと言う間の50年でしたが、健康で好きな釣りを続けることが出来たので、両親や家族には本当に感謝の言葉しかありません。

 

全日本サーフキャスティング連盟はキス釣りや大物釣りを行っているのみならず、陸上でロッドとリールを使って飛距離を競うスポーツキャスティングというものを実施していることを入会して初めて知りました。学生時代は陸上競技(長距離)とハンドボールをやっていたので、足腰と腕、肩には自信がありましたが、身長168cm、体重65kgと小柄なので最初はオーバースローで100mを投げるのに四苦八苦しました。そこで、その当時から200m近く飛ばしていた先輩のクラブ員に指導してもらい、釣りよりもスポーツキャスティングに重点を置いてST種目の練習を続けると、リールを持つ左手(私はサウスポー)の使い方が素晴らしいと褒められました。これはキャストした時に左肩の後ろからリールを持った手が頭のはるか上を超えて弧を描く様子のことで、飛ばす人にはよく言われる振り幅が大きいということでした。

これで飛距離はどんどん伸び、オールジャパンキャスティング大会では199mの最長飛距離をマーク。第4回ジャパン・トップ・キャスターズにも優勝することが出来ました。

それから数々の大会で優勝することが出来、印象に残っているのが、ST種目からスウィング投法に変更して、ジャパンワールドキャスティング大会の一般の部(道糸3号、ちから糸あり、オモリ25号)で192.45mの最長をマークして優勝することが出来たことです。また、中華民国の全国遠投競技大会では第4種目(道糸2号、ちから糸あり、オモリ15号)で211.50mをマークして見事優勝。また第3種目(道糸5号、オモリ15号、ちから糸なし)では最長154.44mをマークして日本新記録も樹立しました。

今は秋の大会に向けて練習を再開しているところであり、新しく装着したスポーツキャスティング専用設計の「RCSサーフスプール45COMPETITION」を使用して上位入賞を目指したいと思います。

本当に今思えば夢のように強い時期もありましたが、残念ながら小柄な体格と、五十肩や年齢とともに体力が低下を感じ始めました。60歳をはるか過ぎると目に見えて飛距離ダウンが感じ取られたので、昨年の7月からジムに通いパワーアップするため体力維持に努めています。その甲斐もあり、昔取った杵柄、まだまだ、最大限の飛距離は出せています。以前は釣りでもトーナメントプロキャスター35号の425を軽々と振っていましたが、今は硬くても33号、普段の釣りでは30号を主に使用しています。振れる、振りやすいを念頭に置いた号数選択により、胴を曲げる投擲ができています。

また、振りやすいというのも最大の要因の一つです。力だけではなく、より効率よく投げるためにも、スウィングスピードを上げることが重要です。このためには、4.05mよりも3.85mのショートロッドを選ぶと思った以上に振りやすく飛距離も期待出来ます。このような長さはトーナメントプロキャスタースカイキャスターにラインナップされており、トーナメントプロキャスターでは30号の405と比べて、20cm短いことも貢献して重さでは25gも軽量しています。

この差があることにより一日中振っても振りやすく、狙ったポイントに精度高いキャストが出来、また疲れも軽減出来ます。そして、使用するリールも重要な要素となります。折角、フォームが完璧になっても投げ専用の大型リールを使用しないと思ったほど飛距離はアップしません。私はトーナメントサーフ45を使っていますが、スプールストロークの長さが45mmもあり、また、テーパー角別専用設計の「LCスプール」で最大限距離を稼ぐことができています。自重も395gと非常に軽く、スウィングスピードも速くなって遠投性能は抜群です。

 

では、非力でもより遠くへ飛ばすことが出来るでしょうか?

このためには先ほど述べたように、「曲げられるロッド」を選ぶことです。体力があまり無いのに、35号や40号の硬調子のロッドを選ぶとロッドに負けてしまいます。先ず、胴が曲がらないのでコントロールがつきません。キャスト時に無理なフォームになり、ちから糸を離すタイミングもバラバラになるからです。そのため、硬いロッドよりも振りやすい、胴を曲げられるロッドを選ぶことが大切です。トーナメントプロキャスタースカイキャスターでは27号があり、またプライムキャスターパワーキャストでは25号もラインナップしています。

 

硬過ぎるロッドを曲げようとすると、リールを持った利き腕を真っ直ぐに押し出す傾向になり、飛距離を生み出すために大きく撮らなければいけない振り幅が小さくなってしまいます。昔から手首を軽く曲げてスナップで投げるなどと言われていますが、飛距離を出すためには体重移動を行って腰で振る方がいいと思います。現在のロッドは3DXやSVFカーボンでその反発力は凄まじく、またV-ジョイントのお陰で強度アップとスムーズな曲がりを実現していますから軽い号数の竿でも、上手く竿を曲げることができれば飛びます。

 

飛ばすために必要なテクニックは何度も言いますが、「ロッドの胴を曲げろ!」これが重要です。

 

ロッドの反発を生かすためにも出来るだけ胴を曲げるために、キャストする場合には遠心力を利用しますが、ロッドのトップガイドから、ちから糸のオモリまでのタラシは長いほど遠心力は大きくなり、胴に負荷をかけてくれます。この遠心力を大きくするため、リールの前後ぐらいまでタラシを取る回転投法を使いますが、慣れないとコントロールは非常に難しいです。

飛距離がまぁまぁ出なくてもポイントの狙ったところへコントロールよく仕掛けをキャスト出来る方が重要となる場合もあります。このような場合は、比較的コントロールも付けやすく飛距離も出るスリークウォータースロー(V字投法)でキャストするのがお勧めです。この場合のオモリのタラシは2番のバットガイドの位置ぐらいがいいと思います。フォームは野球のピッチャーの動作と良く似ており、軸足に体重を乗せてキャストを開始すると体重が移動して腰が入り、最後に正面を向いて胸を張る。リールを持つ手は出来るだけ頭の上を通るように弧を描くのがベストで、この一連の動作が重要ですね。文字で伝えるのにも限界がありますので、飛距離アップを望むならキャスティングの上手な方にコーチをお願いするのが一番の早道だと思います。

出来れば冬場にランニングして足腰を鍛え、筋トレでパワーアップして先ず丈夫な身体を作ることも重用になります。それからキャスティング練習をして少しでも飛距離アップが出来るように精進することが大切だと思います。

 

飛ばせることのメリットは、何と言っても魚の居るポイントを広範囲に探れることです。100mしか投げられない人は150m先の魚を釣ることは決して出来ません。特にキストーナメントではこの差が歴然であり、沖合の深場までキャストできる人はキスの型も良く重量勝負になると遠投力のある選手が有利になることが多々あるからです。

 

最後にタックルの小物類も飛距離を出すためには重要な要素となります。完璧な投法と最適な小物類を合わせて使うとより飛距離がアップします。先ず、ラインは細いほど空気抵抗が軽減されて飛びます。現在ではPEラインを使用するのが主流ですから、一番細くて耐磨耗力が大幅にアップ、コスレにも強い「サーフセンサーネオ+Si」の0.3号―300mがお勧め、そして、キャスト時の強い衝撃でも安心の強度がある「サーフセンサーハイパーテーパーちから糸+Si」の0.8号~6号を結びます。また、キャストによる指先へのダメージを軽減するために「グルビタフィンガー」を使用し、オモリは高比重タングステンを使用し遠投性と感度を両立したTGフロートシンカーを、使用するロッドの硬さによって25号~30号を使い分けていきます。実釣では飛行時の仕掛けの抵抗も大きく、ハリ数を少なくするのも飛距離アップにつながりますね。

 

この中で出てきた商品の詳細情報は下記商品名をクリックしてご覧いただけます。

トーナメントサーフ45

RCSサーフスプール45COMPETITION

トーナメントプロキャスター

スカイキャスター

プライムキャスター

パワーキャスト

サーフセンサーネオ+Si

サーフセンサーハイパーテーパーちから糸+Si

グルビタフィンガー

TGフロートシンカー

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