文・写真/川口 友輝朗 かわぐち ゆきお 1989年埼玉県生まれ DAIWAフィールドモニター 
日本サーフキャスティング連盟所属マスターズサーフ所属。

 

 

 

今年は、ジャパンフィッシングショー2016(以下横浜Fショー)がパシフィコ横浜で1月29日(金)~31日(日)に開催。フィッシングショーOSAKA2016(以下大阪Fショー)は翌週の2月7日(土)~8日(日)にインテックス大阪で開催されました。


このフィッシングショーを皮切りに、多くの新製品がいよいよお披露目となりました。
DAIWAブースでは、今年も新製品が目白押し。

中でも注目を集めたのが、「サンダウナーコンペティションプロトギア」。
今までの#2の長い変則並継ぎ(曲げて飛ばすコンセプト)に追加モデルが誕生しました。
このプロトギアのロゴもカッコいい。



このサンダウナーコンペティションプロトギアは、#3を長くした元竿節長設計(初速で飛ばすコンセプト)を採用。バットを硬め、長めに設定することで、スイングスピードを速め、そのパワーで初速を上げることで錘を遠くに飛ばすというもの。

実際に、「どれだけ元竿が長くなったの?」「トーナメントマスタライズキスSMTと同じ?」と、
みなさんも気になる元竿の長さ比較もバッチリ確認してきました。


写真の通り、結構長めの設定です。
その分、#1、#2は結構…いや、かなり短めの設定。
予想以上に手強そうな竿です。

初速を早めて飛ばすコンセプトで如何に、バットを曲げていくか。
キャスティング競技者専用ですが、かなり面白そうなロッドという印象でした。
個人的には37号が気になりましたが、私には32号が良さそうです。
是非皆さんも試投会などで振ってから決めて欲しいですね。


また、実際にキャスティング競技会で使用されたプロトロッドの展示も発見!
普段の投げ釣りでは使用することないガイドサイズや飛距離データを見て驚く方も多く、熱心にご覧になられていた方が多かったです。


振出投げ竿からは、ランドサーフTがフルモデルチェンジ。
デザインはシックなブラックにゴールドのカーボン調となり、かなりカッコいいです。
X45を搭載し、お馴染み450L(ローシート)モデルも揃い踏み。

昨年、SVF搭載という驚きのブラッシュアップを果たした青サーフこと「スカイサーフT」にもライトモデルが追加。よりしなやかな調子で軽い錘や中・近距離での釣りで楽しめそうです。

 

振出竿もかなり充実したバリエーションとなりました。
選べるバリエーションがあるということは、ステップアップもしやすいのも魅力です。
また、ミドルクラスでも一昔前のハイエンドクラスに匹敵するスペックへ昇華してきています。
今後もどこまで進化していくのか楽しみですね。

 

さて、次はリール。

赤いトーナメントサーフ45!これはかっこ良かった。


マグシールドを纏った前作の13トーナメントサーフ45から、更にラインローラーにマグシールドボールベアリングを採用し耐久性アップ。
海水や砂などの過酷な環境でもタフに使うことができそうです。

 

従来の6°テーパースプールからナナハン(7.5°)スプールへ。
遠投性能が上がり、スプールデザインも超クールです。

 

ハンドルは85mmから65mmへショートタイプに。
なーんだ、ただ短くなっただけ。。。ではなく、肉抜加工も変わったことにお気づきでしょうか?
意外と細かな部分にまでメスが入っていて、さすがの拘り!といったところですね。
手首で回せるショートハンドルの使用感の良さも、ハイブリップタイプのノブで一層引き上げられた感覚を覚えます。

 

 

続いて小物へ。

フロートシンカーなどを安定して収められるように設計されたシンカーホルダー。
フロートシンカーを多用される方も増えている一方で、待っていた方も多いのでは?
天秤タイプはマジックテープで固縛できるようになっています。

 

新しくなったUVFサーフセンサー8ブレイド+Si。
皆さん、実際に触られました?本当に細くて滑らか!聞いてみると、前モデルよりもより細く仕上がっているようで、更に進化を続けています。
で、なにより驚いたのが8ブレイドでこの価格?!消耗品でもあるPEラインがリーズナブルになったのは本当に嬉しいですね。

 

TGフロートシンカーにも新色追加されました。ステルスグレーで、より警戒心を除くベストカラー。
このコンパクト設計が飛距離だけでなく着水音の低減にも繋がるなど期待できますね。
フロートシンカーにも軽量号数が仲間入りし、状況に応じての使い分けが可能となりました。
以前から要望していたので、ガッツリ使い込みます。

 

以上、盛りだくさんの新製品をご紹介しましたが、
今年も盛りだくさんの新製品で熱い思いを感じたフィッシングショーでした。

あらためまして投魂物語をご覧の皆様、新年おめでとうございます。
いよいよフィッシングショー目前となり、どんな新製品が出てくるのか気になっている頃かと思います。
毎年恒例となりました1月度の投魂物語では、新製品を少しだけ紹介させていただきます。

 

 


【リール編】

 
トーナメントロゴが放つ、圧倒的な存在感。
遠投キャスターやトーナメンターに絶大な信頼を得ているあのリールが、最先端の技術と伝統をまといREBORN。

 


【ロッド編】

 
赤帯を有するこのブラックロッドの正体は?

トップキャスターの方々から熱い支持を得ている3DXを全身にまとい、機能を剥き出しにしたネイキッドデザインは、この商品の代名詞!
機能美の追求も行うなど、抜かりないデザインへの気概が見て取れる。
ダイワからの新たな提案を体感いただきたい。
 
 



ブラック×ゴールド基調のデザインをあしらった、
定番振出投竿が更なるブラッシュアップを遂げてリニューアル

 

 


上記以外にも、多数新製品をご用意しております。
その全貌は今月末より開催される2大イベントにてお披露目となりますので、
詳細に関しましては楽しみにしていて下さい。

 

ジャパンフィッシングショー2016(横浜)は1月29日(金)~31日(日)
      ※29日(金)の一般公開は14:00~18:00となります。
   フィッシングショーOSAKA2016(大阪)は2月6日(土)~7日(日)
詳しくは各ショーのWEBサイトをご確認ください。


合わせてダイワでプレオープン中の「フィッシングショースペシャルサイト」。
こちらのグランドオープンも見逃さずにチェックしてください。

皆様のご来場を心よりお待ち致しております。

 

文・写真/大野 等(おおのひとし)1969年富山市生まれ。DAIWAフィールドテスター。
全日本サーフキャスティング連盟・北陸協会岩瀬釣友会所属。

 


今年発売となった「トーナメントマスタライズキスSMT」は、前作から5年の年月を経てモデルチェンジとなりました 

 

商品名にも付いた「SMT」という文字が示すとおり、一番の特徴は、投げ竿初となったスーパーメタルトップ(以下、SMT)を採用したことにあります。
でも、開発に携わらせて頂いている立場からすると、「やっとSMTを搭載した穂先が実戦投入されたか!」という気持ちがあります。

まず、原稿を書くに当たって探し出してきたのが、この写真。


撮影日を確認してみたら、2007年8月10日能登での撮影でした。

当時のロッド企画担当者が手にしているのは、2009年発売となったトーナメントマスタライズキスのプロトモデル。
ここで打ち明けてしまいますが、2007年当時のトーナメントマスタライズキス開発時にも「感度」というキーワードを開発テーマとして掲げていた中、SMTを搭載したロッドも選択肢の一つとしてテストを繰り返し行っていました。(この写真の竿がそのプロトになります)


当時のSMTは、「投げ竿の穂先に採用するには柔らかすぎる」という判断からソリッドタイプの金属素材にカーボンを巻き付けて強度を上げた穂先を、船竿の穂先のように継いだような継穂スタイルで作っていました。

他魚種で実績のある「SMT」ですから、投げ竿に採用してもテストを繰り返して突き詰めていけば「感度」というキーワードに関してはすばらしい物になったのかもしれません。ですが鮎竿やカワハギ竿、エギングロッドのような繊細な穂先では無く、投げ竿というシッカリとした竿の穂先に「SMT」という金属が先端にあるということで、どうしても持ち重りが改善できずにいました。
この課題はクリアすべき内容であり、再検討が必要であるという結論に至り、2009年発売のトーナメントマスタライズキスに「SMT」搭載という選択肢は見送りとなりました。
 

SMTに関して、そこで開発が終わった。。。わけでは無く、トーナメントマスタライズキスが発売された後も、幾度もSMT搭載穂先のテストを行っていました。

 

2013年7月能登半島先端に近い、珠洲市の海岸。


 

並べられた3本のロッド。
1本はトーナメントマスタライズキス、そして2本のプロトロッド。
「今日は実釣で使ってみて、何か違いが感じられるか試してみて下さい」と、企画担当者から告げられました。

実際に使用してみると「どれも同じロッドに感じるのだけれど、1本だけ、何となく穂先に感じる余韻が違う?」というのが第一印象でした。同行のロッド設計者と企画担当者から、「実は、プロトの2本はトーナメントマスタライズキスと基本設計は同じで、使用しているカーボン素材の変更したもの。大野さんの感じられた「余韻が違う」という1本には、穂先にSMTを巻き込んであります」とのネタばらし。

「以前、SMTは穂先の持ち重りの問題で見送りになったはずでは?」と質問してみると、

「今まではソリッドタイプのSMTしかなかったのですが、新たに中空のSMTが出来ました。まずは投げ竿と鮎竿に先行して採用したいと考えています。以前は継ぎ穂スタイルでしたが今回は穂先にSMTを巻き込んだ状態で搭載しようと考えています。この状態で、SMTの有無で何か違いが感じられるか?というのを、試しに来ました!」と告げられました。

結果的に、違いが感じられると確認が出来たため、中空のSMTという新素材を搭載した新しいトーナメントマスタライズの開発がスタートとすることになりました。 



トーナメントマスタライズキスSMTを穂先側先端から覗き込むと中空の金属素材が見える。

トーナメントマスタライズキスを開発していた頃は、トップガンなどを使用してキスのアタリがより明確に出ることを追求していました。ところが現在はフロート系のシンカー使う人が多くなってきています。
フロート系シンカーを使うとキスのアタリが明確に出るようになりますが、錘の引き感が軽くなっている分、針先に掛かるテンションも低下するためキスのアタリに対するフッキング力は低下します。フッキング率を上げる手立てとして、絶えず穂先でテンションキープを行うことが必要になってきます。
となると、硬い穂先よりある程度海底の砂紋に対して穂先が追従してくれるようなしなやかさがある方がフロート系シンカーを使う上では都合が良くなります。単純に穂先を柔らかくするだけでは、アタリの出方は鈍くなるのでそれは採用できない。それを補うのにSMTが最大限効果を発揮するんです。
    
 SMT=超弾性チタン合金は、非常に高い復元力を持っており、SMTを使った穂先はカーボンだけで作った穂先では為しえない、独特のしなやかさを備えます。このしなやかさがフロート系シンカーを使う上では非常に相性がいいんです。



 
 

SMTは、素材特性として振動の持続性があります。その優れた特性よって、しなやかな穂先でもアタリを明確に手元まで伝えてくれます。トーナメントマスタライズキスSMTは、感度だけでは無くて元竿を長くすることで、初速を上げて飛距離を稼ぐ新たな遠投理論を採用し、飛距離と感度というトータルバランスに優れた、新たな時代のトーナメントスペックのロッドとして生まれ変わりました。
 


このように、投げ竿にSMTが搭載されるまでには、長い年月の開発によって実用化にたどり着いた、というヒストリーがありました。
一切の妥協のないダイワのモノ作りに、今後も期待していただきたい。 
 

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