2020年4月アーカイブ

文・写真/渡部裕司 1963年愛媛県松山市生まれ DAIWAフィールドテスター 

全日本サーフキャスティング連盟愛媛協会松山キャスターズ会長 

 

今回はまず、私のホームグランドの松山沖中島の四季折々の釣りを紹介いたします。

 中島は、私の家から車で3分の三津浜港からフェリーで約1時間30分のところにある島です。睦月島、野忽那島を経由するので、フェリーに乗る時間はやや長めですが、週末は仕事が終わってから最終便に飛び乗れることから約30年通い続けているお気に入りの島です。

 この島から投げ釣りで狙えるターゲットは、カレイ(マコガレイ、数は少ないけどイシガレイ、ホシガレイ、ムシガレイ、メイタガレイ)、シロギス、マダイ、クロダイ、コブダイ、スズキ、キュウセン、カワハギ、アイナメ、ネズミゴチ、シログチ、カサゴ、ソイ、ウマヅラハギ、メバル、マゴチ、ヒラメ、などなどです。

 魚種は至って豊富ですが、私がメインで狙うのは、カレイ、シロギス、マダイ。その他の魚はメインターゲットとしてではなく、シーズンや仕掛け、エサなどを変えてサブ的に狙っています。

 

 春先から季節を追って紹介しますと、

 3月の中旬ぐらいから5月連休までは「花見ガレイ」狙いで、他魚はマダイ、クロダイ、アイナメ、など。

 5月中旬から10月中旬までは、日中は、シロギス狙いで夜釣りでは「マダイ」中心に狙っています。

 10月後半からは、「カレイ」メインで、マダイ、クロダイ、シロギス、カワハギなど狙っています。最近は特に、肝パン!カワハギが釣れることから、邪道ですが少し針を落として二刀流で釣っています。この時期はマコガレイの刺身をカワハギの肝で食べる!このゴールデンコンビはやめられません!

 年が明け1月~3月にかけては、やはり1年中で最も魚影の薄い時期になりますが、残りガレイ、越冬ギスを中心にアイナメ、ソイ、カサゴ、メバルなど狙うことが多いです。

 

 

 このエリア(島)は、ほぼ島一周どこでも釣りができますが、潮の流れが比較的早いポイントが多く、一日中同じポイントで釣りをすることが難しいです。例えば満ち込みの潮でAポイント、引きの潮でBポイント、と言った感じで最低でも一日2か所のポイントで竿を出すことが多いです。こんな時に、振り出しの竿はポイント移動に便利で、決断も迷いなくできます。

 

 このように恵まれた中島で、今年発売のトーナメントサーフTの動画撮影を行いました。

 (動画はトーナメントサーフT商品ページ下の方へスクロールしていただくと見れます。)

 実は、置き竿で狙う投げ釣りのタックルのメインである赤竿こと、トーナメントサーフTの動画撮影のメインターゲットを決めるのには迷ってしまいました。上述の通り、私がメインでマダイを狙うのは10月中旬まで。それ以降はカレイメインにシフトしていくためです。

 10月下旬の撮影スケジュールでしたので、瀬戸内海のマダイ・カレイねらいか?宇和海のアマダイ・イトヨリダイねらいとすべきか、迷っていたのでした。結局、赤竿には魚の王様マダイでしょう!という事で、マダイに決定。脇役としてカレイも釣れればラッキーという感じにすることにしました。前述のように豊かな海ですので、釣果自体には不安なくお引き受けしました。今だからお話できますが、後によくよく状況を考えてみて気が付いたことは、この時期はまだ水温が高くマダイ釣は夜釣りで釣ることが多かったということでした。撮影は明るい時間帯で実施しますから、更にハードルを上げてしまったことに後悔しましたが後の祭り。

 そうこうする間に撮影当日。昨年末は暖冬と言うことで、例年のデータが当てにならず、半端じゃないエサ取りの猛攻は覚悟していました。しかし現場は、急激に水温が下がっていたせいか、エサ取りどころか全くアタリもない状況。私自身も経験したことがない状況で、手も足も出ぬまま撮影終了となりました。振り出し投げ竿のフラッグシップである赤竿の撮影で、しまった!という感じでした。

 ここは何としてでも起死回生、泣きの撮り直しをお願いしました。撮影時期は師走へと差し掛かり、スタッフの皆さんがこの年末に予定を合わすのはなかなか厳しく、カメラマンさんと私で何とか12月初旬に撮影していただけることになりました。

 しかし、12月になるとマダイが少なくなり、反対にカレイが釣りやすくなります。最悪の場合はマダイを諦めカレイ、いや秋の五目釣りか・・・。こんな弱気になっていました。

 

 撮影は2日間。1日目は、お昼の12時から日没まで、2日目は早朝から13時までの予定でした。

 初日の釣り開始。お昼の撮影開始以降、やはりエサ取りも少な目で、アタリも少ない感じ。まずいかな?

 午後15時、夕まずめに場所を変えて勝負するか?この場所で腰を埋めるか?今振り返ればこの時点で平常心での釣りが出来ていませんでした。こんな精神状態で迷いながら移動を判断し、よし!移動や・・・っと思い竿を1本片付けたとき。残りの2本の竿の1本にジジジーと大きなアタリ、上がってきたのが何と今年第一号のマコガレイ。サイズはなんと45㎝。感動的な一匹になりましたが、この日はこれでフィッシングストップとなりました。

 

 

 撮影2日目。

 早朝5時に目的のポイントに到着したのですが、風がまあまああり第一希望のポイントを諦め、第2のポイントで竿を出すことにしました。トーナメントサーフTを準備し、まだ薄暗い時間に第一投目。3セット目を投げ終えたころに、何とかライトなしでエサが付けられるぐらいの午前6時30分。

 一投目に投げた竿にジジジー!!大きなアタリ。のった!

 ゴンゴンと頭を振る。マダイかクロダイか?どちらかで間違いない。

 上がってきたのは念願のマダイ48㎝でした。

 

 「ホッと」一息する間もなく、もう一本の竿に大きなアタリ。何と!58㎝のマダイをゲット。

 

 これで、本当に余裕ができました。こうなると、さらにカレイかクロダイでも追加できればと欲が出るものです。しかし、時間は刻々と過ぎ、諦めかけた午後12時30分。ジジジー!!っと大きなアタリ。何と、58㎝のマダイを追加することができ気持ちよく撮影を終了することができました。

 

 

 今年発売のトーナメントサーフT最大の特徴は、

ナノプラスを含む高強度度材

V-ジョイント アルファ

の搭載で3代目と比べても格段に強くなり、軽く、美しく曲がるところにあります。

 この撮影時の1匹目のマダイは、やりとりの途中、藻に潜られたのですが、竿を煽った状態で溜めていると、らくらく藻がこちらを向き、スムーズに魚が抜けてきました。

 低水温になると藻(ホンダワラ)の層が多くなってきます。このような藻を抜くときのコツは、ガンガン竿をあおるとラインにキズがついたり、負担がかかってしまうので避け、竿のパワーでじっくりと煽った状態で藻全体がこちらを向くのを待ちます。藻がこちらを向くと、魚が抜けてくるのです。小舟を引っ張るときにグッと引っ張ったら動きませんがジワーと体重を乗せていたら動き出す感じです。いい竿なら竿がしっかりと働いてくれるのでこのような際も安心です。

 そして、このトーナメントサーフTはキャストの時にもその良さを発揮します。6割程度の力で振ってもも充分曲がってくれますし、遠投しようと最高に力を入れた瞬間は、バットのV-ジョイント アルファが効いてきて非常に強い感じです。ギヤーが2段ついているようなイメージです。

 更に、大型リールをがっちり固定できるスクリューシート(パーミングシート)。大物釣りには欠かせない、しっかり力が入るリールシートを装備しています。太さもちょうどよく、持ちあまりしないで、しっくり握れます。

 デザインもゴールドを使用し、かっこよく仕上がっています。竿全体のバランスのイメージは、3代目を少しだけ胴調子にし、ちょうど2代目と3代目の中間ぐらいのバランスに仕上がっていると思います。投げ釣りは、いろんなターゲットとの出会いを求めることができ本当に楽しいです。是非皆さんもよい道具で充実した釣りを楽しんでください。

 

文・写真/大野 等(おおのひとし)1969年富山市生まれ。DAIWAフィールドテスター。
全日本SCF・北陸協会岩瀬釣友会会員。

 

仕事柄、朝から釣りに行くということがなかなか出来ないので、午前は仕事で午後から釣りというパターンが多く

午後からの2~3時間程度の釣行でシーズン中だと、だいたい一釣行あたり30~50匹程度って感じで釣って来ています。

 

「北陸だから魚影が濃いからだよ」なんて思われる方も居るかもしれません。確かに太平洋側と日本海側の魚影が濃さの違いはあるかと思います。

しかし、北陸だから簡単にバンバン釣れるかと言われたら、朝から釣りに出ていてもなかなかツヌケしない方も居るのも事実。

 

この釣果の違いはどこから来るのか?

それは、連掛け出来るか・出来ないかによる差から来ると思っています。

 

それじゃあ、キスの連掛けのコツは?とよく訊かれます。

私がよく例え話として出すのが「小アジのサビキ釣り」です。

ドボン!とサビキを水中に落しただけではサビキに多くの針が付いていても1匹、2匹しか釣れてきません。

 

小アジが海中に居るタナを、上手くサビキを上下し動かしながら通していきます。こうすることでサビキのついた多数の針により多くの小アジを付けることが出来ます。

上下方向の小アジのサビキ釣りを、投げて遠くから手前に引いてくる方向に変えてやったのがキスの投げ釣り。

キスの居る層を上手く通してやると針により多くのキスが付いてくるわけです。

 

他にもサビキ釣りと似ている点があります。小アジのサビキ釣りで、魚が掛かっても何もせずにしていると魚が暴れ回って仕掛けがグチャグチャに。絡ませないように、穂先を操作しながらテンションをかけてやるように操作します。

トラブルがあったり、手返しが悪いと仕掛けのロスにもなりますし、時間のロスになって小アジの釣れる数が伸びていかない。

 

キス釣りも同じでドボンと放り込んで放置

では、キスの釣れる数は伸びません。

引き釣りは、仕掛けを投げてサビくという動作で、キスを掛けていきます。キスが掛かった仕掛けを、キスが居るタナ・場所に通していく釣り方です。この時に、仕掛けが絡まないテンションで引いてくるのがコツです。

このように、小アジのサビキ釣りとキスの数釣りは共通するところが沢山あるような気がします。

 

普段の釣りでは竿先を操作しながら仕掛けにテンションを掛けサビく方法(竿サビキ)を使っています。竿サビキだと、竿を動かして動かした分だけ、竿を戻しながらリールを巻き取るという動作を繰り返していきます。

竿サビキの際、ギア比4.9の05PEモデルだとその時のラインスラックを早く巻き取る事が出来ます。

また、ハイギアモデルの他のメリットは、仕掛けの回収が早くなるので、手返しよく釣りをすることが出来ることにもあります。

トーナメントサーフ45HG05PEにはギア比4.9というハイギアが搭載されています。ハイギアだと巻きが重くなるという印象を持たれる方もいるかもしれませんが、このリールでは違います。リールのZAIONボディによるボディ剛性と、アルミマシンカットタフデジギアにより、ハイギアモデルでありながら連掛けしたキスをぐいぐい巻きあげてくることが出来ます。

 

さて、夏後半~秋に掛けての北陸のハイシーズンとなると、そのタナがキスの絨毯になっているのでは無いかと思われるくらいキスが群れています。

投げて、そこに仕掛けを通すだけで、キスがガンガン掛かってくる。

こうなってくると、少しでも仕掛けが止まっている時間があるとキスが食い上がってきて仕掛けがぐちゃぐちゃの団子状になってしまうので、リール巻き続けるだけのリールサビキでの釣りとなります。

こういうときは、ハイギアより巻き上げトルクがあって、定速での巻き取りがやりやすいローギアモデル、LG06PEを使いました。

「一投で十匹なんて当たり前。十回も投げれば百匹オーバーというペースが、夏~秋の喰いが立っているときの北陸の釣り」連掛けの魅力はなんといってもこれが出来たときの嬉しさです。

 

こんな感じで、昨シーズンは、2種類のギア比のトーナメントサーフ45を使い分けていました。

ですが、ギア比によってリールを交換するとリールの巻きスピードや、巻いたときのハンドルに掛かる重さが違って気になるときがあります。

こういう場合は標準ギアと呼ばれるギア比4.1搭載の06PEをオールラウンダーモデルとしての使い方もアリかと思います。

 

ローギア(LG06PE)、ハイギア(HG05PE)、標準ギア3(06PE)のギア比のリールが用意されており、それぞれの釣り方に合せて、ギア比をチョイスして頂ければ良いかと思います。

 

今年は、北陸でも雪がほとんど降らない暖冬でした。桜の花も観測史上最速の開花だそうです。4月の中旬では北陸でもまだ1匹1匹を海中から引き出すような渋い冬のキス釣りですが、GWぐらいからは多点針に複数匹のキスを掛けてくる本格的なシーズンが始まると楽しみにしています。

ブログ「投げは友あれ」やSNSに時々、釣果の方をアップさせていただいていますので、そちらもご覧ください。

 

本文中に登場した商品詳細は下記商品名をクリックしてご確認いただけます。

トーナメントサーフ45

 

文・写真/石亀明夫 いしかめあきお 1953年生まれ千葉県在住 

DAIWAフィールドテスター 日本サーフキャスティング連盟所属マスターズサーフ会長

 

この春は新型コロナウイルスのせいで、大勢が集まってはいけない等、騒々しくなって困ったもんだ。

 

今は、夏から秋の盛期とは違って、どこでもキスが釣れる訳じゃない一年で一番難しい季節です。春は天候が目まぐるしく変わる季節。気温の差も激しく、これがさらに釣りを難しくしています。しかも春の嵐というように大荒れすることもあるので、なおさらポイント選びに苦慮します。

 

・・・ということで、状況を精査して春ギス狙いに南房総の鴨川へ出掛けることにしました。

 

向かった先は、全国どこにでもありそうな遠浅で砂浜にテトラがあるこんな場所です。

到着したのは、もうすでに11時過ぎです。

昔から「春は昼から、秋は朝から釣れ」の格言があるのは、春の潮は昼から動き、秋の潮は朝方動くからです。

本日は午前11時がソコリです。暖かい下げ潮に乗って沖に移動してしまったであろうキスが上げ潮に乗って入ってくるのを遠投して待ち受ける作戦です。

因みに、私は前期高齢者で大して遠投出来ないのです。まだまだ遠くに投げたい気持ちは人一倍強いんですけどね。最近、コロナのニュースで65歳以上の高齢者の感染が多いなんて表現してる報道聞くたびに違和感があるんだよなぁ・・・

まぁ、若いつもりでいるのは本人だけかもしれないけどねぇ(笑い)

 

飛距離を少しでもロスしないように、水の中に入って引き潮のタイミングを計ります。

寄せ波がくる前に、フルスイングです。

構えは良いんだけどねぇ・・・

オモリの行方を追いますが、せいぜい6色半だな(^_^;

盛期じゃないので、じっくりストップ&ゴーのゆっくりサビキしてたら、大きく竿が引き込まれまれて

こんなのが姿を現わしました。

読み通りに良型がヒットできたのって本当に嬉しいです。

盛期の束釣りも楽しいけど、あまり釣れない時期に釣りの組み立てが上手くいって釣れた満足感は何事にも代えがたいです。

テトラに沿って、沖からキスが入ってくるイメージです。

 

 

大して飛ばないので、私にとって道具選びは最重要課題です。

 

まず、本日のロッドはトーナメントプロキャスターAGS30-385

これは振りやすいんだよな~。感度も抜群だしね!

 

力糸は当然だけど、UVFサーフセンサー8ブレイド+Si の0.4は、耐摩耗性が抜群で細糸なのに安心して使える遠投必須アイテムです。

発売以来永遠のベストセラー、トップガンTVも必須です。

着水音が小さいし、空気抵抗も小さいので飛距離が稼げます。

そして、トーナメントサーフ45も必須。スプールテーパー角度7.5°は無抵抗にラインが放出される感覚は魅力的です。

前期高齢者でも多少は飛ばせる、私の遠投アイテムは以上です。

これで、あと10年は現役続行ですね。

 

最後に仕掛けに使うお勧めの材料です。

春ギスのように、スローサビキ~待ち釣りには信頼のD-MAXシロギスSSV T-1です。

ご存じの通り、針先が外出しなのでノド奥に掛かるのでバレにくいのも優れた点なんだけど・・・

外出しは、とってもエサ付けがしやすいんですよ。

多点針を使うトーナメントでは、エサ付けのスピードは勝敗に影響します。

私の場合は、老眼なのでこのT-1は扱いやすいです。

エサ付けが得意じゃない人や、老眼の方には味方になりますよ。

 

最後に、モトス用のラインです。

各人好みや拘りがあると思いますけど、私のお勧めはバス用のバスX フロロです。

300mのボビン巻きで税抜き1200円程度と価格を抑えています。

50mあたり200円は、とってもリーズナブルです。

優れた点は、価格だけではありません。

結節力も凄いです。軽く締め込むだけでしっかり止ります。

だから、エダスを出すときに苦労せずに簡単に結べるので仕掛け作りがとても楽になりました。

もちろんラインに張りが適度にあるので、キス専門のモトス用を作ったんじゃないかと思うほどです。

8lb(2号)、6lb(1.5号)、5lb(1.2号)4lb(1号)3lb(0.8号)と各種揃っていますので、お好みでどうぞ!

 

このブログに掲載の商品情報はこちらをクリック!

トーナメントプロキャスターAGS30-385

UVFサーフセンサー8ブレイド+Si 

トップガンTV

トーナメントサーフ45

D-MAXシロギスSSV T-1

バスX フロロ

1

2021年11月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30