文・写真/松尾幸浩 1954年兵庫県生まれ DAIWAフィールドテスター 全日本サーフキャスティング連盟 レインボーキャスターズ会長 

 

 今年のダイワスーパーバトルカップ投2014は、5月24日の福岡地区大会から参戦。

 相性の良い新松原海岸で1回戦3位、2回戦は潮が引いて厳しい状況になったが、全体的に釣果が悪かったので運良く準優勝でCブロック大会への出場権を獲得した。そして、全国大会への最後の関門であるCブロック大会は7月19日の鳥取県の弓ケ浜。中国、四国、九州の西日本各地区大会を勝ち抜いた選手51名と昨年のシード選手1名の計52名で開催された。

 

 鹿児島での頂上決戦に出場出来るのは僅か4名とこれが本当に厳しい。昨年はシード選手だったが、入念な下見で自分なりに勝てる作戦を考え実行したものの、見事に的が外れて惨敗。そこで今年は、失敗を教訓にホームグランドの淡路島や丹後半島で腕を磨き、夜はイメージトレーニングで自分に暗示を掛け、さらにフロートシンカーG/Wを基軸にした自作テンビンを試行錯誤の上で完成させて完璧な状況で挑むことが出来た。

 

 結果は1回戦1850gと全選手のトップで2回戦へ進出。念願の全国大会へは後ひとつ。ところが良く釣れた1回戦のポンイトへ入ったものの、まわりにはずらりと強豪に囲まれて厳しい状況に。普段ならここで辛抱してしまうが、今回は閃きがあって最初の1投だけで、スーッと釣り場を離れて広く開いている南側へ移動した。

 さすがについて来る選手は誰も居らず、普段通りの自分のペースで釣りが出来たので終わって見れば93匹。1116gも釣っており、準優勝で2年振りに全国大会へのキップを獲得することが出来た。

 

 全国大会に向けての作戦はこれからじっくりと考えて悔いのないように完璧に仕上げたい。いよいよ今月末、鹿児島県の吹上浜で開催される頂上決戦。第2回大会準優勝を超えて頂上を目指し頑張ります。また、皆さんの素晴らしいテクニックも見せていただけるので、ひとつでも収穫出来る悔いの無い挑戦の気持ちでいます。

 
 
 
 
 私がいま使っているトーナメントキャスターAGSは一番硬調子の35号。最近は左の肩が痛むことが多く、以前のように振り幅を大きくとるための腕が上がらなくなることが多々あり、豪快に振るべきキャストが小振りになってしまう。SC競技で使用しているサンダウナーCPでは無理が生じて飛距離が落ち、仕方なく昨年の春から1ランク柔らかくして33号に変更した。これは競技専用モデルゆえに致し方ないところと自分で納得させている。

 

 ところが、このトーナメントキャスターAGSは飛躍的な軽さが特長のガイドであり、軽さとロッドとの一体感からキャストの振り抜き速度は一段と速い。しかも「かえり」の速さには驚かされてしまう。

 この反発力が飛距離を生み、竿先の軽さはロッドのブレを素早く収束。サンダウナーCPではで出来るだけ速く振ることを心掛けて来たが、トーナメントキャスターAGSでは意図しなくとも速く振れるので、思ったほど胴の硬さを感じることがない。35号でも2番竿を大きく曲げることを心掛けてキャストしている。このロッドの凄まじい反発でオモリを未体験ゾーンまで運んでくれるので本当に信頼出来る素晴らしい相棒になった。

 

 そして、一番の特筆がキス釣りでは重要な感度。AGSの装着によって、より情報力に長けた索餌状態を把握。微細なアタリからキス以外の魚との判断が容易になり、早めのポイント移動等の判断力が備わった気がする。これは、限られた時間内で勝負するトーナメントでは、強い味方になると思う。

 

 

 

 前述のフロートシンカーG/Wをつけた自作テンビンは、このAGSの高い感度との相乗効果を狙ったマル秘オリジナル。ぜひ、吹上浜へ観戦にお越しください。また、遠投で狙う場合のパターンにはトップガン仕様も作成していますので、沖合の深場でも迎撃可能。トーナメントキャスターAGSとこのテンビンで、吹上浜のキスを狙い撃ち。

 

 目指せTEPPEN! 悲願の還暦Vロード、自分で言うのもはばかりますが、私は楽しみにしています。

 

 

文・写真/石亀明夫 いしかめ・あきお 1953年生まれ千葉県在住 DAIWAフィールドテスター 日本サーフキャスティング連盟所属マスターズサーフ会長

SBC投げの関東東海ブロックも終わり、夏休みが始まると私がホームグランドとしている房総の海は海水浴場に大変身。釣り場は遊泳禁止の数か所に限られます。そして、今年の房総は梅雨明けが遅かったせいか、例年に比べて良い情報が入ってきません。梅雨明けとともに例年並みの暑さになりましたが、海のなかはいつもと違うような・・・。

 

 

そんななか、キス釣り場としてはあまり知られていない茨城県の南部から良い知らせが入ってきました。昨年から夏場に朗報があがってくる鹿島灘の日川浜(ニッカワハマと読みます)です。ここは巨大工業地帯、鹿島港の南側で東京からは東関道の終点、潮来(いたこ)ICから20分ほどとアクセスも良いんです。

 

朝食を済ませて海岸に出てみると天気予報の波高1.5mとは裏腹に2~3mはあろうかと思う荒れ気味。でもせっかく来たのでちょこっと竿を出してダメなら諦めようって気分で釣り開始です。1投目、5色付近に投入、しばらくするとビリビリっというキスのアタリです。そう、本日のタックルはカーボンガイド、トーナメントキャスターAGSなのでした。

 

今まではブルブルッだったのがAGSになるとビリビリっていう表現がピッタリになります。大げさではなく、本当にアタリの感触が違うのです。未体験の方は是非、この感触を味わって頂きたいもの・・・で、ボウズをのがれで気分が落ち着いたので、今度は連掛け狙いへ。キスは3色あたりにいて毎回ビリビリ! でも、どう頑張っても1点ずつしか釣れない。そこで、今度はオモリをトップガンからフロートシンカーに変更しました。

 

 
外海、しかも荒れていて、潮の流れが速い鹿島灘です。トップガンでの、かけ上がりの待ち釣りは効率が悪いとふみました。

流し釣りをする為に、フロートシンカーの号数を30~25号と次第に落してきて試しに20号にしてみたら、これが大正解。上手く潮の流れに乗り、キスを誘ったようで、流されて止まったところで、回収する作戦が功をそうしたか4点、5点掛けが連発しました。

 

同行者がムクオモリで釣っていたので今日の当たりオモリであるフロートシンカー20号をプレゼントして釣ってもらったところ、いきなり5点掛け。そのあと快調にペースが上がったところを見てフロートシンカーの優秀性を改めて認識した一日でした。

 

 
 

加えて、仕掛けを安定させるためにガン玉を2個打ったのも、良かったのかもしれません。

 

 

さて、この日は近場で釣れていたので、遠投用の道糸から太目の糸にスプール交換。このスプールをつけていたSS45は25年くらい前の製品のスプールです。そんな前に発売したスプールが最近のトーナメントサーフ45にも搭載できるのは本当にありがたいこと。投げ釣り師にとってスプールは財産ですから。

もし、新製品が発売されて、このスプールが使えなくなったとしたら・・・ず~っと使い続けられるのが45リール、ダイワ製品の信頼でしょうね。

 

ところで、この茨城県南部方面は昔から夏場はキスが釣れましたが、大釣りはあまり聞いたことがありませんでした。それが地球温暖化の影響か、5年程前から大釣りがあるようになり、昨年は大会でも束釣りが出るほどキスの数が盛んな場所に変身。因みにこの日の釣果は6時~11時で20cmを頭に63尾、同行者が47尾。外海独特の鋭いアタリを堪能出来ました。

 

■この日のタックル

トーナメントキャスターAGS30号

トーナメントサーフ45

道糸サーフセンサー+ SI 0.8号

 

文・写真・/中本嗣通 なかもとつぐみち 1958年大阪府生まれ DAIWAフィールドテスター 投げ釣り倶楽部大阪会長

 

 灼熱の太陽の下で紺碧の海面がキラキラと美しく輝き、渚では可愛い水着の子供や若者たちが波と戯れて歓声を上げる水辺の季節。そして、極限までキンキンに冷えきった生ビールと枝豆に思わず「美味い!!」と唸ってしまう季節でもある”夏”がやってきました。

 

 一年を通じて最も「海」がフィットする季節に似合うBGMといえば、決して今風のムスメさんが歌う旋律ではおまへん。

 

 高度成長期の昭和30年代に生まれた僕ら骨太なオッサン世代が選出する夏の定番BGMといえば「きらめく真夏の陽差し、エメラルド色に輝くオーシャン、浜辺で寝そべるグラマーな美女…」をイマジンさせるJポップ・シンガーの石川優子サンが1981年にスマッシュヒットさせた『シンデレラ・サマー』にとどめを刺しまっせ(アレレッ 昨年と同じような書き出しですが…)

 

 

 そんなトロピカル・ドリーミングな懐かしの曲を車内のオーディオで鳴り響かせながら、今年の夏も思いっきり投げ釣りで遊ぶために海岸線をめざしてドライブしまひょか。

 まずは、日中より幾分か涼しくなってターゲットの活性が上がる早朝や夕マズメの時合を狙い、ライトな軟調の投げロッドで「チョイ投げ」というお手軽スタイルがオモシロおます。

もちろん、美しい真砂のサーフから極細PE+硬調ロッドで超遠投を敢行して遥か沖に存在するポイントを攻略したり、はたまたターゲットを大物に絞って数本の置き竿で本格的な“夜投げ”に挑戦するストロングスタイルもヨロシです。

 

 いずれにしても、真夏の海岸線は投げ釣りを存分に楽しむための好ステージに間違いありません。「思い立ったら吉日」ってなメッチャ手前勝手な格言もあることですし、不意に夏魚からのアクセスと抵抗が恋しくなってきたら車のトランクルームに投げタックル一式をヒョイと積み込んで、潮風薫る思いの釣り場へひとっ走りされてみては如何なモンでっかな。

 

 

 さて、そんな投げ釣りの楽しみを倍増させるために欠かせないのが、使用するタックルの選択でんな。なかでもオッサンがイチ押しするのが2014年春に発表した NEW投げタックル。

 

今回はチョイ投げから大物狙いの磯投げまでを幅広くカバーし、釣り場の移動やセッティング時の携行性&機動性に優れることで僕自身が主戦力として愛用している振出タイプのNEW「トーナメント サーフ T」を敢えて紹介させてもらいまひょかな。

 

 赤いメタリックカラーが衝撃的だった1993年デビューの初代から数えて三代目となる今回の進化したNEW赤サーフの特長といえば、まずは軽量さに加えてスイング時に生み出される俊敏なレスポンスによって得られる“振り抜け”のよさ。これは、新たにブランクスのネジレを防いで素直な反発パワーを生み出すため複合カーボンテープによるバイアスクロスⅩ45構造を採用したことに加え、継ぎ目で起きるパワーのロスを軽減させるⅤジョイントが作り出す相乗効果に他なりまへん。

 

 その証拠に、実釣では軽いスイングからフルスイングにいたるまでラインのリリース直後に跳ね返る穂先がイチ早く前方へ飛び出し、トップスピードの初速で射出されるオモリの動きが実感できます。また、その反発パワーは大物をハリに掛けたときにも大活躍。強烈かつ激アツな抵抗もロッドのパワーで吸収することでいなし、強引な巻き寄せが必要なケースにも無理&無駄のない取り込みをプロデュースしてくれまっせ。

 

 

 そして、ダイヤル締め込んでいくことでリールをがっちりとホールドし、渾身のフルキャストやヘビー級の大物を取り込む際にはアドバンテージを発揮するスクリュー式のバーミングシートを採用。握り込んだときのフィット感とグリップ性能を高める背面が膨らんだハンプデザインと相まって、遠投&操作性を力強くサポートしてくれる実戦仕様の新機構が頼もしおますわ。

 

 ガイドには低重心によってオモリの乗りがよく、ライントラブルの減少にも有効に働く前傾姿勢で作られた遊動Kガイドを新たに採用。7点で装備されたガイド位置は、キレイなカーブを作って感度を増す設計に基づきバランスよく配置されている。

 

 さらにさらに、性能テストから細かなディテールにいたるまでテスターからの意見を取り入れて「痒いところに手が届く…」的なESS(感性領域設計システム)の導入や、性能アップにもかかわらず些少なりとも前モデルよりも安価だという優れたコストパフォーマンス等々、トータル的に見てもNEW赤サーフは絶対にお奨めできる内容に仕上がってまっせ。

 

 

 あっ、ちなみに三代目赤サーフにセットする投げ専用リールとしては、これまた2014年にNEWリリースされた「SURFベイシア45 QD」がお奨め。軽量ボディに加えて兄貴分「SURF 45」ゆずりのマグシールド、エアローターといった仕様にもかかわらずコスパに優れ、快適な回転レスポンス&巻き上げパワーが赤サーフの実釣スタイルにベストマッチでんな。

 

 …てなことで、そんなNEW「トーナメント サーフ T」の“進化”のほどを実感してもらうには、このオッサンが何百回と熱く語るよりも実釣においての一回の使用が勝ります。

 

 定番のシロギスやカレイ・アイナメをはじめ、マダイやクロダイ、スズキ、マゴチといったBIG1狙いから磯の大型カワハギにコロダイまでの多種多様なターゲットを漏れなくカバーするNEW赤サーフを選択すれば、今夏の投げ釣りライフがグッとオモシロさを増して「やめられまへん」ってことになること請け合いでっせ。

 

25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35

月別 アーカイブ

2025年4月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30