Q8:「ダートカスタム48S/53S」はどんなときに使う?
小林:スタンダードモデルの直線的な動きに、渓魚がチェイス(追い)はするけれどルアーとの距離が詰まりきらずバイトに至らない時などに有効なのが「ダートカスタム」です。スタンダードモデルを使っていると、ミノーが流れの変化に差し掛かったり、岩に当たったりしてイレギュラーな挙動を見せることがあり、そうしたタイミングでバイトを得られることも多い。渓魚にスイッチを入れたり、バイトの間を与えたりするそのアクションを、アングラーがロッドワークで意図的に演出できるのがダートカスタムと言えます。
ダートカスタムには2サイズ(48Sと53S)があります。48Sは小規模河川のアップ(上流に投げる)~クロス(川を横切らせる)を得意とし、53Sは川幅がある瀬のクロス~ダウンクロス(川を横切らせて、下流側から巻き上げること)を得意とします。またダートカスタムはジグザグに引けるので、直線よりもルアーを引く距離が長くなります。渓魚の活性が低かったりスレていたりして、ミノーとの距離が詰まりきらないとき、クイックにアクションさせつつ移動距離を抑えられるダートカスタムが強い味方になってくれます。
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解説:小林将大(こばやし・まさひろ)
1986年生まれ、東京都在住。幼少期に魚類図鑑を見てイワナやヤマメの美しさにひとめ惚れ。大学では、水産学部でサケ・マス類の生態について学びながら、岩手県を中心に東北の渓でルアーフィッシングに没頭していた。ピンスポットキャストを得意とし、生態学に基づく釣りを展開する。