Q6:SilverCreekミノーの製品名に「カスタム」と付いているモデルは何?
小林:この質問に関しては、渓流ミノーイングを含むルアーフィッシングのご経験がある方に向けて回答させていただきます。入門者や初級者の方は、まずは製品名に「カスタム」と付かないスタンダードモデル3種(44S/51S/61S)を使い分けたほうが、釣果を得やすいですし、いざカスタムモデルを使ったときに特徴をつかみやすいと思います。
さて、SilverCreekミノーのカスタムモデルには「スローフォール」「ダート」「ダイビング」の3タイプがあります。オールマイティなスタンダード3種に対してカスタムは"特化した性能"を備えているのが特徴です。悪くいえば不器用で、スタンダードに比べれば出番は少ない。場所によっては、「あの岩の流心側の深み!」「あそこへキャストしてこのコース!」「さっきルアーを追ってきただけで食わなかったあの魚をバイトさせるために!」というくらい限定的な状況を攻略するためのアイテムです。
詳しくはQ7~9で一つ一つ触れていくとして、まずはざっくり説明させていただきます。
スローフォールカスタム40SS
渇水で普段より浅くなった小渓流や渓流で活躍する。通常のシンキングモデルでは根掛かりが多発してしまう、水深60cm未満のシャローでも使いやすい。降雪量が少ない年はシーズンを通じて出番が多い傾向がある。
ダートカスタム48S/53S
トゥイッチで左右にスライドダートする。直線的な軌道のスタンダードモデルを使っていて、「魚が追っては来るけれど、ミノーとの距離が詰まりきらずバイトに至らない」といった状況を打開するための一手になる。
ダイビングカスタム50FS
スパッと沈んで、立ち気味にセットされた大型リップがガッチリ水を掴む。ピンポイントの深みやアップストリーム(上流へキャストして下流へ引く)に特化した、カスタムの中でもとくにクセが強いモデル。
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解説:小林将大(こばやし・まさひろ)
1986年生まれ、東京都在住。幼少期に魚類図鑑を見てイワナやヤマメの美しさにひとめ惚れ。大学では、水産学部でサケ・マス類の生態について学びながら、岩手県を中心に東北の渓でルアーフィッシングに没頭していた。ピンスポットキャストを得意とし、生態学に基づく釣りを展開する。