秋から始めるキス釣り入門

文・写真/小池勝 こいけまさる 1945年広島市生まれ DAIWAフィールドテスター 

全日本サーフキャスティング連盟 島根協会 G・A・Cサーフ会員

 

私が投げ釣りにのめり込んだ頃、投げ釣り大会をすれば1000人を超える参加者があり、下の写真のような光景は当たり前でした。

また、広島湾の島しょ部へのフェリーに乗れば、佐々木小次郎よろしく背中にロッドを担ぎ、自転車に乗った元気な中学生が多く乗り合わせて、「小池さんですか!僕もタックルはダイワです!」と声を掛けてきてくれたものです。

 

寂しい限り、現在ではそんな子供たちの姿を見ることはまずありません。

 

 世界で6番目に長い海岸線を持つ《海国日本》、子供たちだけではなく一人でも多くの人たちに楽しい釣りに親しんでもらいたいと思っています。

 

 親しみやすい釣りとして投げ釣りがあります。

その中でも、キス釣りは大人から子供まで楽しめる釣りで、さらにこれからの落ちギス時季が一番とっつきやすいと思います。

 

 かねてから私が言っている言葉に「キス釣りは誰でも釣れるし、極めれば極めるほど奥の深い釣り」「キス釣りを始めるなら落ちギス釣りから!」というのがあります。

 

 

 今回は、《秋に始めるキス釣り入門》、そのような観点から書いてみます。

1.キス釣りの楽しさと魅力。

2.まず何があれば始められるか

3.道具選び

4.釣り場探し

5.投げ方

6.食べ方・保存方法

 

1.キス釣りの楽しさ魅力ですが、私の大先輩の言葉に《小さな大物》というのがあります。キスは30㌢近くなるとまるで「マダイの大物が来たのか!」というほどのアタリを見せてくれます。まさに、小さいけれども大物のアタリを出す、《小さな大物》というわけです。

そのアタリを楽しみたいがために、費用対効果では一見アンバランスと思えるような遠征をして、長崎県や鹿児島県の島々に、キスを釣りに出かけたものです。

(手の上には、25㌢から30㌢の大物ギスがずらり)

大物ギスも楽しいのですが、連掛けにもハマってしまう魅力があります。

3本から10本バリくらいの仕掛けを使い、アタリがあっても合わさずに、ゆっくりと引いて次のキスが食いつくのを待ちます。

 この時、あまりゆっくりだと、一匹のキスに2本のハリを食われ、悪くすると仕掛けが絡んでしまいます。

 反対に巻くのが速すぎると、キスが追いつけないのか?ハリの間が抜けてしまって8本針に6匹とかになってしまい、連掛けの醍醐味は薄れてしまいます。

その一番大切な巻取りの速さですが、私は《その日のキスに教えてもらえ》と後輩に言っています。状況によってどんな巻取りスピードがいいのかは変わってきます。それを探りながら連掛けを成功させる。これがなかなか楽しいのです。

 大海原にむかって遠投し、落ちに入る前のキスをずらりと針の数だけ掛けて楽しみます。

 

2.まずは何があれば始められるか。

 極端に言えば、ラインとオモリとハリがあれば釣りができます。

子供の頃は、親父や兄貴と海に行くと、船釣りで使う木枠に巻いた釣り糸を適当にほどき、木枠は飛んで行かないように足で踏んづけて、エサのついた仕掛けをぐるぐる回して、アンダースローで投げ、両手で手繰り寄せながらアタリがあると大きく合わせて、キスやハゼ、ベラなどを釣っていました。

 しかし、この釣り方だと投げてもせいぜい20㍍、おまけにはスポーツ性にも欠けます。

やはり投げ釣りには、ロッドとリールが必需品です。

 

3.道具選び

やはり投げ釣りではしっかり投げられることが大切です。道具選びではこのポイントをしっかり理解しておく必要があり、必然的に年齢(子供か大人か)や、身長(体力)などによって選ぶ基準が違ってきます。

自分の持った感じや、軽く振ってみてしっくりいくものを選びましょう。

 具体的にロッドを選ぶ場合、一本手持ちでの引き釣りだと、振り出しタイプよりも並継ぎタイプをお勧めします。

並継でしっかり投げられる最初の竿なら

パワーキャスト

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/powercast/index.html

がおすすめです。

 

 釣り場移動などでは、チャッチャッと仕舞える振り出しが便利ですが、ガイドなどの関係でどうしても穂先の方にウエイトがかかり、例えば同じ重さのロッドの場合でも、振り出しロッドは持った時に並継よりも穂先に重さを感じてしまいます。

 初心者向けのロッド一例としては

 振り出し竿なら

リバティクラブサーフT

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/15_libertyclub_surf/index.html

よりライトな振り出し竿なら

リバティクラブショートスイング

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/nage_rd/liberty_ss/index.html

ショートスイングなら体の小さいお子様でも扱いやすい号数のアイテムもあります。

 

 リール選びは、キス釣りの場合細いラインを使用するので、糸巻き量の少ない軽量タイプを選びましょう。

 また、ドラグ付きとドラグ無しだとキス釣りの場合、ほぼ100%ドラグ無しで十分なのでドラグなしの軽量タイプを選んだほうがいいと思います。

 

しっかり投げることができ、本格的な遠投リールの性能を試してみたい方はこちらがいいと思います。

ファインサーフ35

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/finesurf_17/index.html

上述のリバティショートスイングのようなロッドを考えているなら、レブロス、クレスト、リバティクラブの4000番などか、

スプールストロークの短い遠投リール

ショアキャストSS

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/shorecast_ss/index.html

もおススメです。

 

当然、選ぶ基準の大事な要素に予算金額がありますね。

まずは釣具店を訪れていろいろ話を聞くと安心です。金額(グレード)ですが、もし一ランク上のタックルとで「どうしょう?」と悩んだ場合、後悔しないためには一ランク上を選んでおくのをお勧めします。また、品質がしっかりしていて長く使える商品を、と考えればやはりダイワブランドを。

 もちろん、悩まないでピッタリのタックルがあればそれが一番いいのですが・・・・・。

 

 

4.釣り場探し

 キスは砂地を好むお魚です。

 

太平洋や日本海など、広々とした砂浜が続く場所では、川の流れ込みの影響を受ける場所だとか沖合の磯、そして水深などやヨブと呼ばれる溝のようなものを探してみる必要があります。

 瀬戸内海だと、ちょっと高みから海底を見て、白っぽい場所とかきれいなグリーンに見える場所は砂地で、濃いグリーンとか黒っぽい場所、茶色に見える場所は磯場や藻場で、キスは期待できません。

 

 初心者の場合、場所選びで一番大切なことはその釣り場の先行者を探すことです。

まずは笑顔で挨拶をして、状況を教えていただくことです。

本来、釣り人には悪い人はいません、一部いたとしたら過去に強引な割り込みをされたり、理不尽な思いをされたのかも知れませんね。

 笑顔と挨拶と聞き上手は、キス釣りの上達の早道かもしれません。

 

5.投げ方

 ネットなどで観ると、ベテランキャスターがかっこよくフルスイングしていますが、最初からそんな真似をすると絶対にうまくいきません!

 まずは竿を持った手でバンザイをするつもりで両手を上げます。

それから投げたい海面を見て、その上空40度から45度を見上げ、そこを目標にリールを持った方の手を押し上げ、竿尻を持った手は腰あたりに引きつけます。

 振りかぶる時、糸を放すタイミングが重要です。ちょうどいいのは、じゃんけんで親指と人差し指でチョキを出すときのタイミングです。だんだん慣れてきたら、振り幅を大きくするためにサイドスローなどで試してください。

(慣れるまでは、上の写真のようにオーバースローで正確に)

 

6,食べ方・保存法

 

 キスは、夏と冬では微妙に味が変わってきます。

夏場は白身でクセのない味を楽しむためにハラを出しての塩焼きや、背開きにしての天ぷらなどがおすすめ。

少し手の込んだ料理だと、背開きにしてガーリックソテーなど。

 

秋口からの落ちギスや越冬ギスは、おなかまわりに脂肪を溜め、甘みを感じるようになります。

そうなると刺身にしたり、三枚おろしにして昆布締めにすると最高です。

 

 保存方法は、夏場だと冷凍以外は思いつきませんが、冬だと開いて干したり、あまり長い間でなければ、背開きにしてみりんに浸けたのち、冷蔵庫でみりん干しにして保存するといいでしょう。

(おなかのまわりに白っぽい脂肪を溜めた越冬ギス、包丁がギトギトします)

 

 釣ってよし、食べてよし、誰にも釣れて、さらに奥が深いキス釣り、ぜひ落ちギス時季から始めてください。

 

 

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