トーナメントシーズン真っ只中!トーナメントマスタライズキスSMTのインプレッション

文・写真/松尾幸浩 1954年兵庫県生まれ DAIWAフィールドテスター 全日本サーフキャスティング連盟 レインボーキャスターズ会長 

 トーナメントマスタライズキスSMTが発売されて早3ケ月が過ぎました。各地ではダイワスーパーバトルカップ投も佳境に入り、購入して参加された選手の方からは使ってみて「飛距離・感度・軽さ」等、この竿は今までの投げ竿とは次元が違う素晴らしい出来栄えと絶賛の声が多く届いています。その中で私が一番注目していたのは飛距離です。キスの群れが遠い場合には「遠投力」が求められ、飛距離は釣果に比例します。そんなトーナメントでそこから抜けでて勝つ!そのために、この竿は元竿を長く設計し初速の高速化を図りました。また、搭載した「AGS」ガイドは超軽量でシャープに振り切れ、シンカーの初速が上がり、またガイドが軽いので収束スピードが向上して飛距離がアップしています。今、私はスポーツキャスティングのST種目(オモリ25号、力糸あり、道糸2号)を練習しており、先日、このトーナメントマスタライズキスSMT33号で飛距離を計測すると、条件の良いやや追い風でしたが5投して、3投の平均が168.36m、最長が172.56mが出ました。これで遠投勝負の時に飛距離の出るトップガン33号にPEラインの0.3号を使用すると、大幅に飛距離はアップし探れる範囲が広くなって上位入賞も夢ではありません。また、しなやかな穂先と元竿とのトータルバランスが良いので、コントロール性も抜群によく、競技用シンカーは自分の狙った場所であるコートのセンターにほとんど着地とファウルが無く、思い通りのキャストが出来ました。このようにロッドにも慣れて最近ではキス釣りでも驚くような飛距離が出ています。

 
次はやはりキス数釣りに重要な「感度」です。このロッドの穂先には投げ竿では世界初の「SMT」スーパーメタルトップが搭載されています。これにより、竿先に出たアタリを長い時間に亘って振幅するという優れた伝導効率を持っています。また「AGS」ガイドのカーボンフレームは感度と伝達性をもたらして、よりアタリを大きく表現してくれます。選手の方から、「アタリが大きいので良型を期待したのに上がって来たのはピンギスでしたよ。」と、苦笑いしながら感度の良さにびっくりされていました。

今、ホームグランドの京都府の由良川尻では30cmオーバーのジャンボギスが釣れており、竿先を2mほど引っ手繰る強烈なアタリが体験出来ますが、正直こんな大アタリはどんな竿でも大差ありません。このロッドはキスが食い渋る時、僅かなアタリ、今までの竿では見逃してしまいそうな小さなアタリをこの「SMT」は感知し、微細な振動を継続させて知らせてくれ、よく言われる「前アタリ」も取れる竿と言えます。
また、外道でよく釣れるガッチョやベラ、フグ等のアタリの識別が非常に分かり易くてキスの魚影が薄いポイントでは釣り場の移動の目安となり、トーナメントでも絶大な「力」になってくれますね。また、先日はキス用の極細仕掛けに51cmのスズキがヒットし、強烈な締め込みに何度も「切れるー」と、悲鳴を上げながらも、ロッドのしなやかな穂先のお陰で猛烈なファイトに耐え、釣り上げることが出来ました。これから私の左腕となって活躍してくれる素晴らしい竿ですね。
さぁ、いよいよSBCのCブロック大会です。2015全国大会の頂上を目指して、何としても勝ち上がっていきたいと思います。

 

2021年11月

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