文・写真/渡部裕司 1963年愛媛県松山市生まれ DAIWAフィールドテスター
全日本サーフキャスティング連盟愛媛協会松山キャスターズ会長
「あれ?ランドサーフT、もう新しくなったの!」
「モデルチェンジ、早くないですか?」
正直、今年の大阪フィッシングショーで一番多かった声でした。
それほど前回の鮮やかな発色カラーのインパクトが強かったんだなー!と今になって実感しています。
と、そんなに早く変わってしまったのでしょうか?
私も早速、投げカタログを読み返してみました。
ありました!2012年投げカタログで鮮烈なデビューを飾っています!
…そうそう思い出しました、前作は振出投竿に初めて遊動Kガイドが装着されてデビューしました。
2016投魂カタログでは、
「実釣振出竿として高評価を受けていたランドサーフTが装いも新たに登場。」
と書かれています。
さて、投魂物語をご覧の皆様が一番気になっているところは、前作との違いですよね。
実際に大阪フィッシングショーで多くのお客様とお話させていただきましたが、その時のリアクションから。
ランドサーフTを持っていただいた一言目が、「うわー軽い!」とのリアクションでした。
意外ですよね?
今回の「ランドサーフT」のほうが確か重量は増えていたはずです。
皆様不思議に思われたかと思いますが、理由は簡単!
今回の「ランドサーフT」は、前作モデルと比べて胴の張りを強くし、持ち重り感を軽減させたことが要因です。
簡単に言うと、「X45」を搭載したことでパワー感が向上し、バランスが良くなったと言う訳です。
昨年の6月、フィールドテストでこのランドサーフTに出会った時の第一印象は、「パワフルさ」を今一番に感じました。
目を瞑って振ってみると初代スカイサーフTを彷彿させるほどのしっかり感。
「これで充分や!」と声を出したのを覚えています。
前作モデルの時も似たような印象を感じたことを思い出しましたが、
更に「X45」を搭載したことで、ネジレによるパワーロスを防ぎ、スムーズにキャストができ、振りやすくなっています。「X45」、本当に良い仕事していますね。
今回、最初に振ったのはランドサーフT30-405。
通常、ランドサーフT30号だと錘27号からテスト開始するのですが、
直ぐに30号を試してみたくなるほどパワフルに仕上がっていました。
流石、「高密度HVFカーボン」+「X45」+「Vジョイント」のスーパートリオ!
パワフルさを感じつつも、キャスト性能のスムーズさ、更には魚を掛けてからのやりとりも、得意の粘り腰で魚を浮かしてくれます。竿がしっかり仕事をしてくれる、頼もしいパートナーです。
テスト当時は、まだまだ水温も低く、藻(ホンダワラ)が生い茂っている状況でしたが、
ポン級のアイナメや、カレイのダブルも藻に突っ込みを堪能できるほど余裕もあり、容易にいなすことができました。
何より、6月にカレイのダブルヒットがミラクルです。
釣り人はとかく縁起を担ぎますが、私にとっても最高に縁起の良い竿になりました。
自分で言うのもなんですが、なによりこの笑顔が物語っています。
そして、今回はデザインも重視して作られた点は嬉しい限りです。
ブラックサーフェスのロッドにゴールド基調をあしらったデザインは、見た目でもパワーアップした印象を受けます。
ただブラックになった訳ではなく、前回の鮮やかな発色カラーのDNAもさりげなく継承されています。憎いね!ダイワ!
値段もリーズナブルで、このパワー。
これから本格的な投げ釣りをされる方には本当にお勧めです。
今シーズンはこのNEW「ランドサーフT」で、花見ガレイから始動し新たなドラマを期待しています。