2014年11月アーカイブ

 

文・写真/小池 勝 1945年広島市生まれ DAIWAフィールドテスター 全日本サーフキャスティング連盟島根協会 しまねえのみやサーフ会員。

 

このところ、盛んなトーナメントなどの影響なのか、一口に投げ釣りと言っても、ロッド1本でのキス釣りファンが増えたような。

 

確かに気難しいカレイや、不敵な引きで釣り人を翻弄するマダイに比べれば、キスは大かれ少なかれそこにいれば、必ず答えを出してくれます。

そういったあたりからも、ファンが増える動機ともなっているのかもしれませんね。

 また、複数のロッドを置き竿にしているのも、トーナメントに憧れる人たちの目にはちょっとダサい、と映るのかもしれません。

 

 鈴などを付けて投げっ放なしにしている置き竿について、日本投げ釣り界のパイオニア、故・小西和人氏が何かに書いておられました「竿先に付けた鈴は「ヘタヘタ」(注・下手下手)と鳴る」と。

 そのような音がするかはともかくとして、置き竿が、ただ「運」を待っていると思っている方、私の置き竿釣りを一度見てください。

 
 あるテレビ局のディレクターさんが「カレイ釣りとは、のんびり座って竿先を見ているのかと思っていましたが、小池さんはふかせ釣り以上に動きますね!」と言っていました。待って釣るのではなく潮流や反流点を釣るのですし、待つとしたら潮を待つ時だけです!

 

 とまぁ声高に吠えましたが、本音を言わせていただければ、私も一番好きな投げ釣りターゲットはキス!ですから鹿児島の甑島辺りまで出かけているのです。

 それほどキスの好きな私ですが、瀬戸内海は季節によっていろんなおさかなが楽しめます、それを楽しまない手はありません。

そこで私の投げ釣りライフワークは、好きなキスだけの偏食?を避け「旬を釣る」こととしています。

 

 10月後半から年末まではカレイを狙い、年が明けたら産卵後のカレイには目もくれず、越冬ギスを追いかけます。

 3月に入ると戻りガレイ、4月の花見ガレイと春ギス釣りを気分によって楽しんでいます。

 

 そのカレイ釣りについて、私見を述べさせていただきます。

 文献によれば、カレイは夏の間は水深60~70mの場所にいて、産卵期を迎えると浅場に寄ってくる、といわれています。

 その接岸期はいつ頃からでしょうか?

私の住む瀬戸内海西部では、キンモクセイの匂いが漂い始めたころからになります。

 もちろんキンモクセイが咲いたからと言って、どの場所でも「よーいドン!」で釣れ始めるわけではありません。

 

 カレイにはまず深場から到達する接岸場所、餌を摂りながらの通過と滞在の場所、小石交じりで比較的浅い産卵場所、産卵後の体力回復のため餌の豊富な場所などと微妙に違っており、早く接岸する場所はだいたい決まっていますので、みなさんの周りでもそういった情報を記録しておくといいでしょう。

 

 

 その時、「新暦」で記憶するのではなく、釣具店さんなどに置いている潮見表の「旧暦」で記録しておくといいでしょう。

 例えば、私のカレイ開幕戦西暦でいうと2011年度は10月13日、2012年度は11月1日、2013年度は10月20日、2014年度は10月11日でした。

 ずいぶんバラつきがあるように思えますが、旧暦でいうとすべて9月18日ころで、潮回りもほぼ同じ日で釣果もそこそこあげています。

 

 みなさんも、ぜひキンモクセイの開花や匂いなど自然界の様子や、旧暦を把握してカレイ狙いをしてみてください、釣果アップを望めますよ。

 

 
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