文・写真 小池 勝(こいけ まさる) 1945年広島市生まれ DAIWAフィールドテスター
全日本サーフキャスティング連盟 島根協会 G・A・Cサーフ会員
縦に長い日本列島、カレイの釣り時期にもばらつきがある。
私の釣行エリアで早場のカレイ釣り場として、広島県では倉橋島の早瀬の瀬戸まわり、山口県東部では岩国市の神代が挙げられる。
その神代漁港、早い年では9月の彼岸を過ぎると釣れ始め、2021年9月26日には、クラブ員が30㌢を釣り上げており、私自身は10月7日に半そでウエアにダイワ《ドライアームカバー(DG-7721)》を付けての釣りで、29㌢と31㌢のマコガレイをダブルで釣り上げました。
防寒着を着込んでアタリを待つ!といったカレイ釣りの概念から外れ、大汗をかきながらの釣行でした。
(2021年10月7日、山口県神代港で釣った乗っ込みガレイ)
この場所にいち早くカレイが接岸する理由として私なりに考えると、波止から40~50m沖から急深となっており、夏場に深場で過ごしたカレイが最初に寄ってきやすいのではないかと思っている(文献によれば、カレイは夏の間は水深60~70mの場所にいて、産卵期を迎えると浅場に寄ってくる・・・・・・といわれている)。
ここ神代のように潮流があり、なおかつかけ上がりがキツイ釣り場では、巻き上げが軽くて力強い《サーフベーシア45》が大活躍してくれ、更に《トーナメントサーフT》の粘りと腰の強さが釣り上げる楽しさを倍増させてくれた。
- ここ神代港での私のカレイ開幕戦を振り返ると・・・
2011年度は10月13日
2012年度は11月1日
2013年度は10月20日
2014年度は10月11日でした。
こうしてみると、ずいぶんバラつきがあるように思えますが、旧暦でみるとすべて9月18日ころで、潮回りもほぼ同じ日で釣果もそこそこあげています。
神代海岸の西隣の大畠海岸で面白い状況に出会ったことがあります。
まず11月下旬に29㌢~30㌢が5枚、それから二週間後の12月の始めに32㌢~34㌢が4枚、それからまた二週間経った12月中旬には36㌢~38㌢が5枚と、同じような潮の日に釣れたことがあります。このことから、カレイはほぼ同じサイズが群れを作って移動している場所もあるようで、一匹釣れたらすかさずそこに投げて狙うというお話しは的を得ていると思う。
(群れに当たり、ずいぶん昔に手のひらサイズですがトリプルで釣ったことがあります)
当地でのカレイの産卵は12月末から1月初めに行われるようで、ある年の1月3日にクラブ員が同じ場所で釣ってきた40㌢オーバーのマコガレイ2匹、うち1匹ははち切れんばかりパンパンのお腹で、もう1匹は産卵したばかりでぺちゃんこな個体でした。
こうして、年末年始に産卵を終えたカレイは、しばらくすると体力回復のためにすさまじい食い気をみせます。
ある大学の水族生態研究室が出した「胃内容物量指数」からみると、ブリは自分の体の20%ものエサを食べ、アナゴは10%、カレイは1%と、あまりエサを食べないとされていて、これがカレイの時合いが短いこととの関連があるのでは?とされている。
しかし、春先に広島湾の島々で、牡蠣業者さんの集まる港で釣ったカレイのお腹を見てびっくり!胃袋から大きな牡蠣がまるまる二つ出てきました。取り出した胃袋を計みたら23㌘、このカレイは420㌘だったので、約5%もエサを摂っていたという事になります。興味深いお話で、条件によっては学説の1%より多くエサを摂っているということです。
(420㌘のカレイのお腹から出て来た牡蠣2個、23㌘もあった)
そのような食い気の立ったカレイを狙うべく、3月20日に山口県周防大島に花見ガレイ釣りに行ってきました。結果は、同行のクラブ員が34㌢、33㌢、32㌢を3枚釣ったのに対して私は37㌢が1匹だけ・・・・。その37㌢のカレイ、重さも580㌘と花見ガレイと呼ぶにはちょっと物足りないカレイでした。
当地では、4月になるとガンガンエサを摂って花見ガレイと呼ぶにふさわしい体形となり、「ダイワタックル!相手にとって不足なし!」とすばらしいファイトをみせてくれることでしょう!
(今年2022年3月20日に釣った、37㌢の戻りガレイ)
Take 2
私たちは10数年前から仲間たちと一緒に、臨海少年自然の家主催の投げ釣り教室に行き、参加者ファミリーに投げ釣りの手ほどきをしています。
小学4年生で参加した子が中学生でクラブに入り、高校生となった今では教師役として参加してくれています。
投げ釣りっていいなぁ・・・・・。
今年もちびっ子たちの投魂に火を点けに行って来ます。