2025年1月アーカイブ

ウィンターシーズンはボトムの釣りがキー

 ウィンターシーズンは、底層の釣りがメインになります。冷たい外気の影響などで表・中層の水温は不安定ですが、底層の水温は比較的安定しています。そのために、トラウトたちが底に溜まりやすくなります。これが、冬の狙いが底層になってくる大きな理由です。底層を攻略するルアーはボトムバイブ、スプーン、ミノー、クランクベイトなどいろいろあります。その中でも使用頻度が高く、基軸になってくるのがボトムバイブです。今回は、ボトムバイブにスポットを当てて、その使いこなし術を三浦敬児さんが詳しく紹介します。

「ボトムバイブはウィンターシーズンには欠かすことのできないルアーですが、冬に限らずに通年活躍してくれます。なので、ボトムバイブを確実にマスターしておくことは、一年を通して釣果アップを後押ししてくれます。とても頼もしいルアーなんですよ」

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DEAZA開発時にはそのテストに深く携わるなど、ボトムバイブに精通している三浦敬児さん

ボトムバイブは、ふたつのタイプに分別

 一言でボトムバイブといっても、ふたつのタイプに分かれます。金属板を採用した『メタルバイブ』と樹脂ボディを採用した『プラグバイブ』です。PRESSOではメタルバイブがDEAZA、プラグバイブがSTEPDARTになります。共に、ボトムに着底させてからボトムバンプなどの縦の動きで誘ったり、ボトムとコンタクトさせながらズル引きで引いてくる横の動きなど、基本操作は同じです。しかし、動きやステイさせたときの姿勢など、それぞれの性能は微妙に異なり、使うタイミングや狙い方が違ってきます。

「メタルバイブはスピーディに鋭くリフト&フォールしたり、細かいけれどピッチの速いバイブレーション(振動)など、全体的にシャープな動きをするのが特徴です。プラグバイブは、少しゆったりとした大きな動きになります。バイブレーションのピッチは細かくないものの、比較的大きな振り幅でナチュラルに動くのが特徴です。

 着底させたときの姿勢にも、大きな違いがあります。プラグバイブは頭の部分だけボトムとコンタクトし、テール側を上に向けた逆立ちの姿勢でステイします。ステイさせていても、その存在をアピールしてくれます。しかし、メタルバイブはベタッと横倒しになってしまい、着底させているときの存在感はほとんどありません。同じボトムバイブでもメタルバイブとプラグバイブとでは、動きやアピールが異なるんです。なので、トラウトの状態を考えて使うタイミングを見極めることが、非常に重要になってくるんですよ」

冬はトラウトの動きに合わせてゆっくり短く

 メタルバイブとプラグバイブ。どちらの方がよく釣れる、というのはありません。状況によって、どちらのタイプの方がいいのかが、違ってくるからです。しかし、ウィンターシーズンに限っては、メタルバイブよりもプラグバイブの方が実績が出しやすくなります。

「冬のトラウトのコンディションは、低水温により動きが極端に緩慢になっています。ルアーに反応しても素早く、また長い距離を追ってくることはあまりしません。メタルバイブのキレのある速い動きだと、すぐに追うのを諦めてしまうんです。なので、メタルバイブよりも優しい動きでアピールするプラグバイブの方が、ウィンターシーズンに向いているんです。ただし、メタルバイブが全くダメ、というわけではありません。メタルバイブのキレのある動きは、リアクションでの誘いができます。プラグバイブを使っている中で、サシ的にメタルバイブを使うことが有効な場合も多いんです」

 ウィンターシーズンのボトムバイブパターンでは、プラグバイブをベースにメタルをサシやワンポイントで使うのがよさそうです。

アクションを複合させて最初にチェック

 操作系ルアーのボトムバイブのアクションは多彩です。ボトムバンプやリフト&フォールの縦の動き。ズル引きやシェイク、デジ巻きの横の動きなど様々です。

「最初は1回のキャストで、いろいろなアクションを織り交ぜてチェックしていきます。最初はデジ巻き、次にリフト&フォール、そしてズル引きといった具合に複合させて引いてきます。その中から、一番反応のいいアクションを確認出来たら、今度は着底からピックアップまで、その動きだけで引いてくるようにします。ブラウンやイワナといったイロモノは別にして、ニジマスの場合は、ずっと一定の動きの方がよく反応してくれるんです」

 ウィンターシーズンも、このパターンで攻めていけばよいのですが、どのアクションもあまり派手に動かさないことが大切。前述したように、冬のトラウトの動きは緩慢なので、ボトムバイブをクイックに動かしても移動距離を短めにするのがコツです。また、プラグバイブの場合は、ステイを長くとるなどして、じっくりと見せて喰わせのタイミングを与えてあげることが効果的なこともあります。

操作性を重点に置いたタックル選び

 ボトムバイブは操作系のルアー。そのため、タックルには操作のしやすさが要求されます。

「ベリーからバットにかけては張りがあって、ティップはしなやかなのがいいですね。ソリッド搭載のロッドとは、かなり相性がいいですよ。私がボトムバイブで釣りをするときにメインで使っているロッドがPRESSO AIR AGS 55M-MTです。ソリッドのメタルトップを採用していて、ベリーとバットは少し張りの強い調子になっています。操作性はいいし、感度もいいメタルトップによって、小さなバイトでも初期掛かりさせやすく、また、じゃれついてくるようなバイトに対しても弾かれずにしっかりとフッキングさせられます」

 ラインはPEPRESSO SensorⅡ+Si0.2号を使用。低伸度でロッドの動きをダイレクトにルアーに伝えやすく、タックル全体の操作性をより引き上げてくれます。

「ウィンターシーズンやトーナメントの試合などで、シビアな動きを出したいときには、エステルのPRESSO TYPE-Eを使うこともあります。低伸度で感度もよく、また水馴染みがいいので、タイトなアクションがつけやすくなるんです」 

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ベリーからバットにかけて張りを持たせていると操作性がアップ。レスポンスのいいロッドアクションが可能になる

2024年秋にリリースされた WABCRA Jr.SRWABCRA SLIM。アクションや使い方といった基本性能は、前回までにこれを開発プロデュースした和田さんに詳しく解説していただきました。和田さんがこのふたつのルアーを開発するとき、泳ぎはもちろん、カラーにも強いこだわりを凝縮させ進めました。今回はルアーカラーの基礎知識、そして、WABCRA Jr.SRWABCRA SLIMのカラーについて、和田さんが解説します。

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WABCRA Jr.SRとWABCRA SLIMをプロデュースした和田さん。どちらのルアーにも和田さんのこだわりが凝縮されている。

グローにはグリーンとレッドの2種類がある

グローには、グリーングローとレッドグローがあります。暗闇での光り方が異なる2種類のグローには、どのような使い分けがあるのでしょうか......⁉

「グリーングローは、暗闇でピカッと明るく光ります。対してレッドグローは暗闇でボヤっと赤く光ります。トラウトに対してもこのままのアピールだと考えてください。グリーングローは明るく光る分、アピールをして魚を寄せる力があり、グローで最初に投げるのはグリーングローになります。レッドグローは薄っすらと光るので、食わせのグローになります。寄せるよりも薄っすら光ってアピールして近くのトラウトに食わせる力があるのです。そのため、グリーングローで釣ったあとにレッドグローの出番となります」

同じグローでもこのようなアピールの違いや使い分けがあるのです。

グローや蛍光色、パール、食わせカラーの使い分け

WABCRA Jr.SRとWABCRA SLIMには、共に同じカラーの10色がラインナップされています。その中にはグロー(蓄光)や蛍光色、パールといったカラーがあります。 それらの使い分けについても解説していただきます。

「グローや蛍光色などは明確な使い分け、ローテーションがあります。具体的にはグロー蛍光色パール食わせといったローテーションです」

 それぞれのカラーのアピールを使い分けることで釣果アップにつながるのです。

WABCRA Jr.SRWABCRA SLIMのカラーローテーション

「まずは、グリーングローである『胡麻塩グロー』からスタート。次に使うのはレッドグローである『胡麻塩レッドグロー』や『桜ミストレッドグロー』になります。白っぽい膨張色が効いているのであれば胡麻塩レッドグローを使い、もう少しアピールが欲しいときやマッディな水質では桜ミストレッドグローを使うことが多いです。

 次に『クリア胡麻塩ライン』にローテーションします。クリアで透けるようなカラーなので少しアピールは落ちますが、うっすらとグローとブルーパールが塗装されているため適度にアピールしてくれる実績カラーです。その後、グローではなくてもアピールのある蛍光カラーにローテーションします。

 蛍光カラーのスタートは『Wレッド』から。蛍光ピンクの上に蛍光レッドを重ね塗りした蛍光スペシャルです。トラウトを寄せつつもクリアベースで透けるので、食わせ力も持ち合わせたカラーです。次に『ひよこピヨちゃん』にローテーション。テールが蛍光レッドでボディは蛍光ではないイエローを塗装しているため、イエローで寄せてテールの蛍光色で食わせる狙いがあります。視認性もよくサイトフィッシングにも最適。爆発力を秘めたカラーです。

 次にグローでもなく蛍光色でもない、パールカラーの登場です。『スプラッシュオリーブパール』にローテします。このカラーは全体にブルーパールが塗装されていて、ベースはカフェシャーベット系で、クリア、マッディウォーター問わず万能なカラーです。

 この後に食わせカラーの出番です。スタートは『トッピングフード』でオリーブとブラウン、イエローの飛ばしカラーがトラウトに食わせのスイッチを入れます。ただ、イエローが入っているので食わせカラーとしては少しアピールがあります。そこで、もっと食わせに寄ったカラーを追加しました。『デリシャスペレット』です。オリーブとブラウンの中間色がベースで、若草色とブラウンを飛ばしているのでアピールは弱まりますが、トラウトに寄り添った食べやすいカラーになっています。クリアやマッディウォーターを問わずに食わせられるカラーは、必ず持っておいた方がいいカラーです」

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蛍光ピンクの上に蛍光レッドを重ね塗りし、食わせと寄席を両立しているスペシャルなカラーのWレッド。さまざまな状況で活躍してくれる。

WABCRA Jr.SRWABCRA SLIMのカラー詳細

それぞれのカラーは、どのようなギミックがあるのでしょうか⁉ 詳細をご紹介しましょう。

胡麻塩グロー/言わずと知れたPRESSO定番色! 明るく光ってアピールをするグリーングローベースに、ブラックとホワイトの飛ばしの明滅が魚にスイッチを入れます。

胡麻塩レッドグロー/ボヤっと赤く光って食わせ力のあるレッドグローをベースに、腹部に食わせのブラウンラインを塗装した胡麻塩カラー。グリーングローとレッドグローのローテーションでさらに釣果を伸ばすことができます。

桜ミストレッドグロー/レッドグローのベースにピンクを背中に飛ばし、腹部には食わせのラインを塗装。ピンクの膨張色が魚を誘いながらも、レッドグローでバイトを誘発させます。

クリア胡麻塩ライン/ラトリンポッピンバグの『クリアライン』とワブクラの『胡麻塩グロー』を融合させた欲張りなコンビカラー。クリアベースの胡麻塩グローに、腹部はクリアラインのカラーを塗装。加えて全体をブルーパールフィニッシュでコーティングした、 水の色問わずに食わせとアピールを両立させたカラーです。

ひよこピヨちゃん/あえて蛍光ではないイエローをベースに、テール部のみ蛍光レッドを塗装して、全体をブルーパールでコーティングしたカラー。和田さんが特にこだわった絶妙な透け感と配色で、アピール力と食わせ力を掛け持ちます。視認性も抜群なのでサイトフィッシングにも最適で。可愛くも爆発力を秘めたカラーです。

Wレッド/蛍光ピンクの上に、蛍光レッドを重ねた蛍光スペシャル。光に透けるとピンクに見えて、角度を変えるとレッドに見える不思議なカラー。蛍光なので遠くからも魚を寄せることができ、クリアな透け感でバイトを誘います。

スプラッシュオリーブパール/カフェシャーベットをベースに、背中にはブルーパールとブラウンの飛ばしで、腹部には食わせのオリーブラインを施し、加えて全体をブルーパールで塗装しました。アピール力と食わせ力を併せ持ち、クリアやマッディを問わない万能カラーです。

トッピングフード/言わずと知れた定番の食わせカラー。オリーブやブラウンの飛ばしの中に、イエローの飛ばしが入っていることで差し色的にアピールをしてくれます。

デリシャスペレット/オリーブとブラウンの中間色がベースで、ボディのみ飛ばし塗装を採用。加えて全体を艶消しフィニッシュにした食わせスペシャル。地味目のカラーは視認性が落ちやすいですが、絶妙な色味を出したことで視認性も持たせています。タフな状況やで口を使わせたいときに効果抜群で、カラーローテーションの中でも必須なカラー。

クリア/ただのクリアが有効な場面も!  塗装のベースにも最適です。

このように、それぞれトラウトの状況に合わせた、こだわりのカラーをラインナップしています。このカラーがあれば、 状況や水質に合わせたローテーションが可能となり、釣れるチャンスが増えるのです。

以上10カラー。和田さんのこだわりのカラーを是非ご体感ください。

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胡麻塩グロー

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胡麻塩レッドグロー

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桜ミストレッドグロー

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クリア胡麻塩ライン

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ひよこピヨちゃん

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Wレッド

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スプラッシュオリーブパール

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トッピングフード

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デリシャスペレット

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クリア

2024秋シーズン、PRESSOATTRANYORO CRAZYWABCRA SLIM3つのルアーが新たに加わりました。この3つとは別にもうひとつ、注目したいルアーがあります。それが、今回、和田さんに詳しく解説していただくWABCRA Jr.SRモデルです。これまでWABCRA Jr.にはDRしかなかったのですが、ここに新しくSRが追加されたのです。

DRだけではカバーしきれなかったトラウトや釣り方を、SRが確実にフォローしてくれます。すでにトーナメントでも実践投入していて(202412月現在)、いろいろなシーンで活躍してくれるし、助けてもらっているんです。頼りになるクランクベイトです」

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充実した布陣のPRESSOのクランクベイトたち。WABCRA(上左)、WABCRA Jr.(上右)、NYORO CLAZY(中左)、WABCRA SLIM(中右)、そしてRIVECRA(下)

SRにはFSS2タイプを用意

今回、 WABCRA Jr. SRにはF(フローティング)SS(スローシンキング)2モデルが登場しました。

 「FSSを使い分けることで、 表層から中層レンジにいる魚に対して効果的にアピールをすることができ、 釣果を伸ばしやすいです。音とワイドなキビキビアクションで魚を寄せて、食べやすい一口サイズでバイトさせる欲張りクランクです」

小さなボディには和田さんのこだわりがたくさん詰まっています。そのこだわりを、詳しくご紹介します。

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FとSSはアイ(目)の色で識別。Fはシルバー(写真上)、SSはオレンジ(写真下)になっていてセレクトするときに一目で区別がつく

ラトルの内蔵により音でもアピールをする

WABCRA Jr. SRには、ガラスラトルが1個内蔵されており、 音でもトラウトにアピールします。

 「ラトルは、凄いパワーを持っています。 通常の動きに音が加わることで、 広い範囲に散った魚にアピールでき、 音が発生することで突然スイッチが入ってしまう魚も多くいます。サイトフィッシングだとよくわかるのですが、ボーッとしている魚がラトル音を聞いた途端にスイッチが入ってバイトしてくることがあります。 この小型ボディに音をプラスすることで、ボディサイズのアピールは弱いのに、音という泳ぎとは違った方向でアピール力を上げているのです」

 ラトルを1個しか使っていないことにも、和田さんなりのこだわりがあります。

 「ラトル音については、絶妙なサウンドに調整しています。 魚のスイッチが入りやすく、広範囲にアピールしつつも、魚が嫌がらないサウンド感。単純に音を大きくするだけでなく、誇張しすぎないで食わせ要素も持たせた音質にしています。これはテストを繰り返して魚に答えを聞きながら、このサイズのラトルを1個だけ搭載、という結論に至りました。 音だけでも、かなりのこだわりが詰まっています」

 この絶妙なサウンドがより遠く、より深いところからも魚を呼ぶことができ、スイッチも入れることができるのです。 

分かりやすいブルブル感と引き抵抗

マイクロ系のクランクベイトはサイズがコンパクトで小さく、また、リップも小さくなるために、どうしても手元に伝わるブルブル感や引き抵抗が感じにくいことがありました。しかし、WABCRA Jr. SRでは、分かりやすいブルブル感と引き抵抗も念頭に置いて開発を進めました。

「ブルブル感の伝わり方、引き抵抗の具合も入念にテストを繰り返しました。たくさんのサンプルを作り、アクションの伝わり方や巻き心地といったところに注意を払い、 リップ形状などを試行錯誤しながら煮詰めていきました。そして、やっと僕の理想とするアクション、そして、分かりやすいブルブル感や引き抵抗を実現することができました」

 なぜ、 手元に伝わるルアーの動きは重要なのでしょうか......⁉ ルアーが泳いでいるブルブル感、引き抵抗を感じやすいと魚のバイトがとても分かりやすくなるのです。小型クランクはボディサイズが小さいため、サイズ感としては食わせ系です。 そのため魚は反転するバイトだけでなく、手前に押してくるバイトやルアーと同じスピードでバイトしてくることも多いのです。プルプル感が手に伝わっていると、そのようなバイトを感じやすくなるのです。ルアーから来る情報を分かりやすく、鮮明にすることが大切です。

「このブルブル感が伝わってくる中で、例えばそのブルブル感がスッと消えたときは、魚が手前に押してきたり、魚が泳ぐスピードとルアースピードと同調してバイトしていることが考えられます。そこでしっかりとアワセができれば、今まで逃していたヒットを確実にゲットできるようになるわけです。このほか、プルプル感があれば水中でルアーがどのように動いているのかも想像しやすくなりますし、バイトや魚がフックに触れたわずかな違和感もわかるようになるんです」

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リトリーブさせると、プルプルとした感覚が手にダイレクトに伝わってくる。今までわかりにくかったアタリが、キャッチしやすくなる

FSSの使いわけ

Fは浮力があるため、 SSに比べると動きのキビキビ感が強くなります。

「表層に魚がいる場合やサーチをする場面は、 まずFからスタートするのが基本です。 SSに比べるとキビキビ感が強くなるので、高活性の魚も呼びやすく、魚の目線より上を通しても効果的になります。水面直下のバジングから一段下レンジまで対応できます」

 Fで状況を探りながら、 魚の反応によってはFでそのままカラーローテーションしていくこともよいでしょう。SSは、どのような場面で使用するのでしょう⁉

SSは、あえて少し沈むように設定しています。これは、アンダー1gのスプーンを巻いている感覚で、WABCRA Jr. SRを様々なレンジでトレースしたいためです。一定に巻くことはもちろん、 水噛みのいいワイドリップの搭載により、巻き上げや巻き下げもしやすくなっています。スプーン感覚で使えるクランクベイトです」

状況によってFSSの使い分けることで更なる釣果アップに繋がっていきます。

リングの大きさへのこだわり

WABCRA Jr. SRはフロントアイのリングサイズが#1、リアアイは#0のリングが標準で、 フロントアイのリングの方が大きくなっています。もちろん、これも和田さんのこだわりによるもの。

「小型のWABCRA Jr. SRは、 ボディもリップも小さいのでフロントフックの交換がしづらいときがありました。使いやすさ、フック交換のしやすさを求める中でフロントアイのリングを一回り大きくすることで、圧倒的にフック交換がしやすくなりました。大きくしたからといって魚の反応が悪くなることは全くありません。もちろん好みでリングサイズを変えても問題ありません」

 フック交換のしやすさに対しても、こだわりのセッティングを採用しています。

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ベリーとテールにセットしてあるリングのサイズが異なる。ベリーの方がワンサイズ大きい。これによってフック交換が圧倒的にしやすくなった

厳選した実績のカラーラインナップ

WABCRA Jr. SRは10色のカラーラインナップです。新しくリリースされたWABCRA SLIMと同じカラー展開になります。

「カラーラインナップは厳選に厳選を重ねた10色です。グローや蛍光、パール、食わせカラーと豊富な展開になります。この10色があれば、水質や状況問わずカラーローテーションが完結するほどの実績カラーです」

カラーについては、 次回ご紹介。 カラー詳細もお楽しみに!

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