Silver Creek Stream Twitcher 開発ストーリー2

PRESSO  PRESSご愛読の皆様

 

今回のPRESSO PRESSは前回の「SILVER CREEK STREAM TWITCHER」

開発ストーリーの紹介です。

 

内容は難しいですが企画者の意図が伝わればと思いますので是非ご覧ください。

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■前回のまとめ

前回の記事で述べた通り、渓流トラウトロッドの「投げる(キャスト)」

という動作に於いて、

 

・リリースポイントが掴みやすい

 → 的確なタイミングでのリリース、フェザリングが可能になりアキュラシーが向上

 

・収束(ロッドの戻り)が速い

 → 軌道の安定、糸ふけの抑止により失速を防ぎアキュラシーが向上

 

この2点が重要であると考えられます。

 

しかし、この2つは互いに矛盾している関係でもあります。

 

 

 

リリースポイントが広い=戻りが遅い=収束が遅い

収束が速い=戻りが速い=リリースポイントが狭い

 

 

といった具合です。

 

 

■ネジレ

ガイドの重みや糸に引っ張られる等、様々な要因によりロッドはねじれています。

 

更にトラウトロッドは細いものが多く、ネジレが発生しやすいと云えます

(ねじり剛性は径の4乗に比例する為)。

 

 

曲げ方向に竿が変形し、反発で戻る中で、同時にネジレも発生し、その反発で逆方向にねじれる・・・

 

という繰り返しによって、ロッドには常に三次元的な力が作用しているということになります。

 

このネジレにより、ガイドがラインを叩いてしまい弾道がブレる、ライン放出がスムーズに行えず失速する、

 

糸ふけが余分に出てしまいアキュラシーを損なう・・・などの弊害が出てきます。

 

ということは、ネジレを追放することで、ロッドが素直に曲がって素直に戻り、

 

リリースポイントは狭めずにロッドの収束を上げられると仮定できます。

 

 

また、曲げ方向の収束(=戻りの速さ、リリースポイントの広さ)に関して言えば、

 

メインで使用しているカーボンマテリアルの弾性率により調整可能です。

 

つまり、戻りを遅くした上でネジレを追放すれば・・・「矛盾」を上手く解決できるのではないか?

 

この考えのもと、試作を行っていきました。

 

 

■53ULプロトタイプ第一号

シルバークリーク ストリームトゥイッチャーは、

 

渓流のスタンダードレングスである53ULから開発がスタートしました。

 

 

そして、上記の「ネジレ」に関する仮説のもと、

 

低・中弾性カーボンをメインとし、リリースポイントは確保しつつ、ネジレを徹底的に排除した

 

53ULプロトタイプを制作し、開発メンバーの一人である小林将大フィールドスタッフとともに、

 

フィールドテストへと赴きました。

 

 

しかし、結果は失敗でした。

 

 

なぜダメなのか?ということをフィールドに於いてアングラーの

キャスト動作・ロッドの動きを観察し、考察することで、

 

我々は新たな仮説に辿り着くことが出来ました・・・次回に続きます。

 

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非常に難しい内容となっておりますがいかがでしたか?

 

「ネジレ」を意識することはなかなかないとは思いますが、

 

こういった事を考えながら設計は行われております。

 

 

私も解禁後「SILVER CREEK STREAM TWITCHER」を使用して来ましたが

 

キャストが上手になったんじゃないかと勘違いするほどスムーズなキャストが

 

可能でした。

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次回も引き続き「SILVER CREEK STREAM TWITCHER」開発ストーリーとなります。

 

気になる続きを是非お待ちください。

 

事務局:UKE

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