PRESSO PRESS ご愛読の皆様。
本日はネイティブ用ロッドの「Silver Creek Stream Twitcher」の紹介です。
今回はロッドの開発者より製品開発を行った際のストーリーが届いております。
長文になってしまいますので、何回かに分けて配信させていただきたいと
考えております。
それではご覧ください!
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■渓流トラウトにおける「投げる」という動作
渓流トラウトにおけるロッドの基本動作は、大きく分けて
「投げる」
「ルアーを動かす」
「魚を掛ける」
「取り込む」 の4つの動作であると考えられます。
その中でも、覆いかぶさった障害物を躱しながらルアーをキャストしたり、
小さなポイントを確実に射抜かなければならない事が多い渓流トラウトに於いて
「投げる」というのは非常に重要な要素です。
また、そういったテクニカルなキャストが決まり、それによって釣果を得られた時の
喜びはひとしおです。
その日の釣りをより楽しく、より思い出深い物にする為にも、「投げる」という動作は
非常に大切な役割を担っております。
Silver Creek Stream Twitcerには
38UL、48L、53L、56UL、63L、73ML、51UL-4の計7アイテムがありますが、
それぞれ、使用するシチュエーションから想定したキャスト方法を快適に行うこと
ができる調子を作るべく、設計・テストを繰り返し行っています。
要するに、単なる長さ違いではなく、それぞれのコンセプトに応じた
異なる特徴を持っている、ということです。
■リリースポイント
ロッドには、キャストの際、曲がり込んでから真っ直ぐに戻るまでの間に
「リリースポイント」という物が存在します。
ベストなタイミングで指を離せば、ストレス無くルアーが飛んでいき、
失速も少なく、弾道も安定します。
しかし、厄介なことに、この「リリースポイント」と呼ばれるものは
確実に存在してはいるものの、非常に感覚的且つ官能的な存在です。
謂わば「ロッドが釣り人に語りかけてくる」ものであり、
我々釣り人と道具との対話が重要になります。
我々が感覚としてリリースポイントを読みにいくのと同時に、
ロッドもまた我々に「今だよ!」「ここだよ!」とタイミングを教えてくれます。
そのタイミングや長さは、当然、ロッドによって様々で、
0.0何秒というほんの一瞬を突いて「今ッ!」と言ってくる者も居れば、
「今だよー」と比較的深い懐を持っている者もいます。これがリリースポイントです。
このリリースポイントを掴みやすくすることが、結果としてミスキャストを減らし、
釣り人の考えた軌道を描き、狙った場所にルアーを運んでくれるロッドになる
第一歩であると仮定できます。
■弾道と収束
ルアーの弾道が安定しない原因の一つとして、キャストしてルアーが飛んでいる
最中にロッドのしなりが収まらず、グワングワンと遊んでしまっていることが
挙げられます。
ロッドのしなりが収まらず遊んでいると、当然ラインもそれに引っ張られてしまうの為、
糸ふけが出過ぎてしまったり、ルアーが予期せぬ軌道を描いて思ったところに
落ちなかったりすることがございます。
したがって、ロッドの「収束」を早めることで、弾道を安定させ、
ルアー(ライン)をスムーズに送り出すことができる、と考えられます。
■矛盾
リリースポイント、弾道と収束…上記の二つの項目を読んで、
「言ってることが矛盾してない?」と思われた方も多いと思います。
収束を早めてロッドが早く戻るようにしてしまえば、当然リリースの
タイミングは一瞬しか訪れません。
逆に、懐が深い(=曲がったロッドがなかなか元に戻らない)物にすれば、
いつまでも遊びが収まらず、弾道の安定とは程遠い物になってしまいます。
この矛盾をいかに解決していくか・・・次回に続きます。
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以上が第一回目の配信となります。
なかなか奥が深いロッド開発の話となっております。
それでは次回の配信をお待ちください!!
事務局:UKE