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【コラム】ウエアは"着るタックル"だ

ストレスを排除して集中力を高める

トーナメントブランドの『DR-1008T』と『DR-1009T』は、競技会をはじめとする極限のステージにおいて、釣り人のパフォーマンスをフルに引き出すために開発したハイスペックレインウエアです。

優れたウエアは、雨や風、波飛沫といった自然環境から釣り人を守り、多くのストレスから解放してくれます。終日にわたって仕掛けを振り込み、コマセを撒き続ける磯釣りは、数ある釣りのなかでも特に動きの激しい釣りのひとつ。一連の動きにおけるストレスの排除は集中力の持続につながり、釣りそのものの精度を高めてくれます。そんな意味では、ウエアもタックルの一部。ウエアとは着るタックルであり、優れたウエアは釣り人の武器ともいえるでしょう。トーナメントのレインウエアは何が違うのか。今回はその細部にスポットを当ててみましょう。

こだわりの機能は“内側”にある

まず注目していただきたいのはパンツの裾です。岩などに擦れるパンツの裾周りは、ウエアでも最も傷みやすい部分です。この部分は生地を重ねて補強していますが、トーナメントレインは補強生地のステッチ(縫い目)を内側のみとし、外側には出していません。
外側に設けたステッチは岩などに擦れ続けると糸切れを起こすことがあり、ひどい場合は補強生地が浮いてしまう可能性があり、ほつれた糸や生地が岩に引っ掛かって転倒の原因にもなりかねません。このようなケースは稀ではありますが、トーナメントレインは万が一にも備え、トラブルの原因を裾から排除しました。

岩に擦れて傷みやすいパンツの裾周りは、生地を重ねて補強するとともに外側からステッチを排除。糸のほつれを防ぐ構造になっています。

次にご覧いただきたいのはジャケットの袖口です。ここには袖口を手首にフィットさせるためのフラップを配置していますが、フラップのオス側を端ギリギリまで取り付け、メス側を生地に埋め込むよう設計しました。こうすることによってフラップの端が浮くことなくメス側と合致し、道糸やハリスが引っ掛かりにくくなります。

 

 

フラップのオス面ファスナーを端ギリギリまで取り付け、メス側を生地へ埋め込むように配置。フラップ の浮き上がりが起こりにくく、ハリスや道糸が引っ掛かりにくいのが特長です。

 

 

仕掛けを回収してハリスをつかみ、手の中を滑らせてハリを保持する。このような動きのなかで、ハリスやハリが袖口のフラップに引っ掛かった経験はないでしょうか。強風時はリールから膨らんだ道糸が袖口に絡むこともあるでしょう。いずれも些細なトラブルですが、これが頻発すると手返しが遅くなり、特に一分一秒を争う競技会では大きなストレスになるはずです。

ウエアの内部は常に快適であれ

雨天時に水が浸入しやすい袖口は二重構造とし、外側素材の縫製部分を防水テープでシーリングすることによって、さらに防水性能を高めています。もちろん、内袖も外袖もGORE-TEX素材を用いています。

袖口には三角形のマチを設け、袖口からの漏水をさらに軽減。締め込み後のフィット感も向上するので、手首の動きが損ねられず、糸絡みも軽減されます。

袖口には三角形のマチを設け、フィット感を向上させることで、だぶつきを抑え漏水を軽減します。

袖口からの漏水は実に不快なものです。雨量によっては腕を伝ってヒジの部分に水が溜まることもあります。寒の時期などは寒くて釣りどころではないでしょう。ウエアの内部がドライで快適な状態に保たれることにより、釣りそのものに集中することができます。

ジャケットの袖口は二重構造。外袖の縫製部分を防水テープでシーリングすることで防水性能を高めています。

パンツの取り外し式サスペンダーは硬い樹脂製のバックル類を排除し、長さ調整部分を面ファスナーとしました。ベルトを通す部分はソフトなシリコン製パーツを用い、着用した際の異物感を軽減するよう設計しました。

パンツのサスペンダーは調整部を面ファスナー式とし、硬いバックル類を排除しました。着心地は軽く、異物感も抑えられています。

構造自体がシンプルなので着心地は軽く、屈んだときに硬いバックルがゴリッと身体に当たることもありません。

素材の吟味から始まり、実釣を見据えて細部の作りにこだわる。これがトーナメントブランドのウエアなのです。

ベルトを通す部分はソフトなシリコン製。釣り人の動きを妨げないよう、細部まで作りにこだわりました。

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