日毎に日の出の時間が遅くなってくるこの季節。11月10日(土)、埼玉県さいたま市の武蔵の池で「ダイワへら試釣会」が開催された。
 うっすらと明るくなり始めた午前6時すぎ。冷え込みはきつく、気温はおそらく・・一桁かと思うくらいの寒さを感じる。それでも、竿の貸し出し準備が整うと、待ってましたとばかりに参加希望の方々がやってきた。
参加者はまず、ニューロッドの「玄むく」に注目。その場で竿を継ぎ、細身で軟らかい感触を知ると「これでヘラが掛かったときどんな感じなのか楽しみだね」と、8尺、9尺といった短竿から貸し出されていく。
 「玄むく」以外では、バランスが良く引ける竿として定評の高い「龍聖」、スピーディーな手返しと取り込みに最適な「X」なども人気がある。一方では「今日は枯法師を借りるつもりできました」という方も。
 前日に1枚800グラム~1.5㎏クラスの新ベラが1t放流され、すぐによく釣れたとのこと。当日は中央桟橋で武蔵の池愛好会の例会も開催され、ある程度混雑したコンディションで口を使ってくれるが、朝のうちは浅ダナから底釣りまで大差なく釣れている。

 9時30分から、ダイワフィールドテスター・岡崎一誠によるエサ教室が行われた。メインテーマは寒期の定番のひとつ、浅ダナのウドンセット釣り。紹介したバラケエサのブレンドは次の通り。
ペレ匠顆粒――120cc
水――――――240cc
完全に吸水するまで約5分放置。冬場は時間がかかるので、スポンジ状になるまで待つこと。
鬼武者――――240cc
BASE2――120cc
指を熊手状にしてかき混ぜる。
若武者――――120cc
再び指を熊手状にしてかき混ぜてベースエサ完成。
参加者からは「追い足しのペレ匠顆粒はどの段階で加えるか」や「BASE2をブレンドする効果は」などの質問が飛び出した。岡崎は「顆粒は魚の寄りが足りないと感じたら足す」、「BASE2はまとまりよくハリ付けしやすくなる効果がある」と分かりやすく説明すると、納得の表情だった。

 10時をすぎた頃から気温はぐんぐんと上昇し、それまで朝の寒さで着込んでいた上着を逆に脱がずにいられない陽気に一変した。これで食いがさらに良くなるかと期待はふくらむ。
 エサ教室終了時に、参加者には「鬼武者」とダイワオリジナルキャップが各自に手渡された。釣り座に戻った後にこのキャップをかぶっていただくことで、正午から2時間勝負の恒例ミニバトルで参加希望の意思表示となる。この時点で参加者は女性2名を含む37名と、スタッフの予想を上回る盛会になった。 この日、うれしかったのは初めての参加者が多かったこと。竿の貸し出しは1日何回でも可能なのだが、その通りに3回、4回と小刻みにいろいろな竿を試す方も。そのたびに貴重な感想やアドバイスを話していただき、ありがたい限り。試釣会の開催意義を強く感じさせられた。

 正午になり、ミニバトルが開始された。釣り方は武蔵の池規定に合わせたタナ1m以上というで形で宙・底自由に。エサにダイワへら餌本舗商品を最低一品は使っていただくことだけをルールとした。
 短竿で浅ダナ、チョウチン狙いが多めだったが、やや長めの竿を使って深めのチョウチンや底釣りの方も。午前中は快調とはいかないまでにも、まずまずの好ペースで釣れていたのだが、どうも様子が違う。食い渋りがきつくなってしまった。
「秋はちょっとした何かが理由で、釣況が一変してしまいます。きょうの場合も、気温の寒暖の差が影響したのかもしれませんね」と岡崎は分析する。

 その中で見事に優勝を収めたのは荒井伸一さん。
 竿9尺のチョウチンをウドンセットで19枚、11.3kg。バラケはペレ匠粉末60cc+ペレ匠顆粒60cc+水240cc+鬼武者360cc+華々120cc、食わせはタピ匠うどん。一度ウキを沈没させてからタテサソイを入れながらアタリを取っていく釣り方とのこと。
 ミニバトル成績は以下の通り(敬称略、単位kg)。
優勝=荒井伸一11.3/2位=板平寛光10.49/3位=櫻井和弘6.16/4位=吉野一重5.16/5位=中島真由美5.65
 2013年1月のミニバトルファイナル大会へのエントリーは、1~3位の荒井さん、板平さん、櫻井さん、4位吉野さんと5位中島さんが他会場ですでにエントリー済みのため、6位小鹿野人さんと7位本間武志さんが繰り上げで選ばれた。
 表彰式、閉会式を終えて最後はジャンケンによる賞品抽選会があり、盛会のうちにダ試釣会は終了した。

☆次回試釣会は、12月15日(土)、埼玉県・狭山へら鮒センターで開催されます。ふるってご参加ください! 

去る2012年11月3日(土)文化の日に3回目の開催となる「枯法師クラシック2012」が埼玉県加須市の三国池で開催されました。
当日は北風が吹くもののまさに秋晴れというにふさわしい快晴。
風裏の陽だまりとなる三国池の釣り座は日中は半袖一枚で過ごせるほどの最高の釣り日和の中、47名の枯法師フリークの皆さんがその独特の釣り味を味わいながら一日楽しくへらぶな釣りを楽しみました。

「枯法師クラシック」は大会の形式をとっているとはいえ、そこは大型から小型までへらぶなと楽しく遊ぶ「枯法師」のコンセプトに沿ったルール設定で同じ竿を持つへら師同士和気あいあいとした独特の雰囲気で競技が行われました。

当日の大会スケジュールは
6:30~7:00   受付で参加賞と釣座抽選
7:00~7:15   開会式
7:15~7:40   新製品のエサを使ったエサ教室。
8:00~11:00  競技第1ラウンド(最長寸)
11:00~12:00 昼食。ボリューム満点のあたたかい定食
12:00~14:30 競技第2ラウンド(最短寸)
15:00~      表彰式・閉会式

競技第1ラウンド
時間内に大きいへらぶなを釣った方が勝ち、という分かりやすいルールの第1ラウンドは大会直前に放流された新べらをいかに手にするか?がカギと考えられた。
大物狙いとあって、長竿の底釣りでグルテンを使用する選手が目立った。
ここ数日の冷え込みの影響か朝一の喰いだしが遅い中、開始30分を過ぎるころからポツポツと竿を絞りだす。
時間内に検量は一人3回までとあって、単純に釣るだけでなく、どの魚を検量するかの駆け引きも勝負を左右する。
途中、2枚早掛けタイムも並行して開催され、リーチの選手が続出すると、早いアタリに手を出してスレを取ってガッカリする選手、連チャンで一気に逆転する選手など大いに盛り上がりました。

競技第2ラウンド
午後からは一転、最も小さいへらぶなを釣った方が勝ち、という「枯法師クラシック」ならではの最短寸競技。
新製品の「玄むく」や大人気の「龍聖」「HERA X」も希望者に貸し出されました。
小べら狙いのアプローチも午前中の釣りのままゆっくりと釣りを楽しむ選手、短竿浅ダナウドンセットに切り替えて数の中から小型を選ぼうとする選手などその楽しみ方も様々です。
午後からは少し風が強くなったものの、水温が上がった影響か大型も動き出し最短寸なのに最大40cmオーバーのへらぶなが釣れて苦笑いの選手。ジャミか、小べらか分からない謎のカラツンに悩まされる選手がいる中、午前中以上にどこで検量するかが難しい展開の中、水質の良い三国池ならではの自然繁殖した綺麗な20cm台のへらぶなが釣りあげられていきました。
こちらも途中2回の早掛けが行われ、上位から各5名が早い者順で好きな景品を手にされました。

表彰式では最長寸、最短寸の部のそれぞれの表彰の後、お楽しみジャンケン大会なども行われ、終始笑い声の絶えない和やかな雰囲気の中、通常の大会では見られないような選手の笑顔が印象に残る秋の一日となりました。
この大会は来年秋にも開催される予定です。
今回都合が合わず参加できなかった枯法師オーナーの皆様も是非来年のご参加をお待ちしています。

最長寸の部
1位:笹井 知道 選手(36.6cm)
2位:鈴木 則之 選手(35.0cm)
3位:関口 敦 選手 (34.5cm)
   原口 定行 選手(34.5cm)
   吉川 正弘 選手(34.5cm)
最短寸の部
1位:金井 浩一 選手(24.2cm)
2位:小日向 敬 選手(24.7cm)
3位:中野 将喜 選手(25.1cm)
 

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