2021年4月アーカイブ

19ダイワへらマスターズも遂におおずめの決勝戦。

大会結果は既に発表されているので、ここでは二人のバトルを時間を追ってレポートします。

2時間のバトルをお楽しみください。

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くしくもその対戦は前年度(18年)優勝のデフェンディングチャンピオン時田選手とその前年17年優勝の斎藤選手の対決となった。

ただ、準決勝を見る限り同じ浅ダナメーターセットでも二人のセッティングはかなり異なったいた。

決勝でもその釣りを貫くのか?それともエリアに2人となる状況で戦略を変えてくるのか?

まずは恒例の釣り座じゃんけん。

勝ったのは斎藤選手。迷わず奥の席を選択。少しでも風流れの影響を受けにくい釣り座を選んだ。

それぞれの釣り座について準備を進める。

注目のロッドのセッティング。

斎藤選手は準決勝のまま、「HERA S F-SPEC 9尺」。出来るだけ川流れを避ける意味合いと、当日のへらの寄り具合から従来の冨里のようにエサを前に出す戦略が必ずしも優位とは言えない状況を把握しての選択。

対する時田選手は「自分にとって縁起の良い竿は枯法師」と言いながら、準決勝の11尺から決勝では10尺へと1尺短くしてきた。4人でエサを打つ準決勝に対して、2人になる決勝では少しへらの量が増えることとどんどん強くなる風に対する対応も考えてのことだったろう。

マンツーマンならばそれならいっそ同じ尺という選択肢もあったと思うが、そこはあえて1尺長い竿を選択したあたり、時田選手の勝負師な側面が垣間見られた。

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10:30決勝スタート! 2時間の真剣勝負が始まった。

開始早々、時田選手のウキが動き出す。

時間帯なのか?人的プレッシャーの低さなのだろうか?明らかに準決勝とは異なるウキの動き出しにに両者エサ付など調整に掛かる。

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10:47 ファーストフィッシュは時田選手。浮ついたウキの動きから強いアタリ。上バリに食ってきた。

10:48 すかさず斎藤選手が釣り返して1対1

10:53 時田選手2枚目。ただしこれも上バリを咥えている。バラケに食ってくるだけに一回り大きなへら

    流石の時田選手も予想外のウキの動きに調整しかねている様子。

10:55 時田選手ウキの動きを見てハリスを45cm→40cmに詰めて対応。

10:57 時田選手ハリスを詰めてすぐ喰いアタリ。下バリを喰っていたのが見えたがハリが抜けてバラシ。

11:00 斎藤選手掛けるが、バレ。

11:02 バラした次投。斎藤選手はなじみ際の良いアタリで上バリに喰わせて2枚目で再び並ぶ。

11:02 斎藤選手が掛けた直後に時田選手がバラケが抜けた直後のアタリで釣り返し、リードを譲らない。

11:05 良いウキの動きをキープして時田選手連釣。4対2とする。

このあたりからウキの動きが明らかに変わってきた。これまで上でバラケに突っ込んでくるような動きが消え、ウキの動きがおとなしくなった。

11:14 時田選手ウキの動きを読んで、ハリスを40cm→45cmへ伸ばす。

11:16 斎藤選手が一度入れたエサが抜けてまだ下ハリスが張らない時の小さなアタリを捕らえて3枚目。

このあたりから更に風が強く吹き出してきて、両者少しアタリが飛ぶ。

一見同じようなエサ打ちだが、後ろでじっくり観察すると両者毎投微妙にエサ付けを変えてバラケの入れ方を変えている。エサはいじらなくてもこの微妙な調整技は流石。

11:30 時田選手が釣る。この状況で少し上の棚からウキを動かして追わせて食わせるテクニックが光る。

11:32 時田選手すかさず連釣。5対3

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11:38 斎藤選手が小さいアタリを捕らえたのは冨里名物の大型の新ベラ。この1枚の重量は大きい。

11:39 時田選手がすぐ釣り返す。この日の時田選手は全くリードを許さない。7対4

この時間帯からさらに喰いが渋る。ウキが立った直後はサワリが出て、上の棚には少しへら鮒がいるようだが下の棚にまったく入ってこなくなってしまう。

11:42 時田選手風流れでハリスが絡まりハリス替え。長さはそのまま45cm

    1枚勝負の状況に少しのハリス絡みにもすかさず対応していた。

12:04 時田選手、突然飛び込んできたへらが喰った感じで8枚目

12:06 斎藤選手がハリス替え、さらに伸ばして50cmへ

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12:09 時田選手が振込位置をコントロールし、早いアタリで上バリを喰わせて9枚目

12:12 斎藤選手がバラケが抜けた倒れ込みを捕らえて5枚目

12:12 時田選手が間髪入れずに釣り返し10枚。

    取り込んだへらでハリスが絡み、上下のハリス交換。ハリスのセッティングは変えず

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12:22 斎藤選手が6枚目を釣って、10対6。残り8分、万事休す。

12:26 時田選手またしても上バリを喰わせて11枚目。強風下、正確な落とし込みと微妙なエサ付けで少し上のへらに口を使わせる技術は流石の一言。

12:29 斎藤選手終了間際に意地の1枚。

12:29 時田選手が駄目押しの1枚を決める。

12:30 19ダイワへらマスターズ終了のホーン。

検量の結果は

時田選手  7.60kg(12枚)  斎藤選手  5.40kg(7枚)

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時田選手が見事2連覇。3度目のマスターズチャンプに輝いた!!

スタート直後はかなりの釣果が期待できるウキの動きだったが、結果的には非常に渋い一戦となった。

今回の大会を通して第三者から見て時田選手の勝利のカギは「振込み」にあったように感じた。微妙なバラケのタッチをコントロールしながら、流れを読んでエサとウキの位置をずらし、ウキが立つ時に落とし込んだような位置関係を保つ技術は天性のモノを感じた。

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表彰式も十分なコロナ対策が行われた上で行われ、19年度のへらマスターズが無事終了した。

約1年ぶりのメジャートーナメント。

やはり普段の釣りとは異なる独時の雰囲気と緊張感。

コロナの関係上、この先のスケジュールは現在未定ですが、ダイワはお客様にタックル提供だけでなく、楽しんでいただく場の提供も続けていきます。

果たして、次の勝者は誰か?

また次回皆様のご参加をお待ちしています。

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時田選手のタックル

竿:枯法師10

糸:道糸0.6号

  上ハリス0.4号

  下ハリス0.3号(40~45cm)

ハリ:上バリ7号

   下バリ2号

ウキ:羽根ボディ5.5cm 細パイプ

斎藤選手のタックル

竿:HERA R F-SPEC9

糸:道糸0.6号

  上ハリス0.6号

  下ハリス0.25号(45~50cm)

ハリ:上バリ7号

   下バリ2号

ウキ:カヤボディ5cm 細パイプ

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去る4月4日(日)千葉県の冨里の堰において、19ダイワへらマスターズ全国決勝大会、決勝トーナメントが開催され、チャンピオンが決定しました!

何故「19?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。

2019年に開催されたへらマスターズは25回記念で2019年12月に予選リーグを行い、翌2020年4月に韓国で決勝トーナメントが開催される予定でしたが、昨今の新型コロナウィルスの関係で延期を余儀なくされていました。

今回会場を予選リーグが行われた冨里の堰に変更し、選手・媒体・大会運営関係者全員事前にPCR検査を受け、最小限の人数で十分な感染対策をこうじた上での開催となったため、皆様への大会開催の事前告知ができなかったことをお詫び申し上げます。

この場でその大会の模様をお伝えいたします。

予選リーグで勝ち残ったのはいずれも全国大会常連の4選手。

18ダイワへらマスターズ優勝者で3回目の優勝を狙う若手のホープ、時田選手、

元マスターズチャンピオンで繊細な釣りを得意とするテクニシャン、斎藤 心也選手

同じく元マスターズチャンピオンで浅ダナ釣りのスペシャリスト、天笠 充選手

決勝トーナメントは初めてながら、冨里の堰でのメジャータイトルホルダー、堀川  選手

事前の抽選で準決勝の対戦は

斎藤選手 VS 天笠選手

時田選手 VS 堀川選手

前日の初夏を思わせる陽気から一転、大会当日は曇りのち時々雨で強風の予報...。

後で考えればこの天候対策が今回の勝敗を分けるキモとなった。

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2020年は各社大会が中止された関係で全国常連4選手にとってもほぼ1年ぶりの真剣勝負に気合と緊張が入り混じる中、AM7:30、ホーンの音と共に2時間の準決勝がスタート!

開始早々、予想外の展開が待ち受けていた。

開始と同時に強い南風が吹き抜け、昨日まで対応に苦慮していたジャミのアタリがないまま沈黙の時間が過ぎていく。

斎藤選手 VS 天笠選手

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竿の選択は斎藤選手が9尺、天笠選手は13尺。両者ともに浅ダナだが大分そのセッティングは異なり、これが勝敗を分ける結果となった。

地元天笠選手は冨里の定番、中尺で少し沖の大型を狙う戦略。ジャミが多いのも計算の上、強めのセットで釣り込むセッティング。逆に斎藤選手は風予報と前日の試釣の様子を見て長めのハリスと短尺で拾う作戦。

開始から30分がたったAM8:00、先に竿を絞ったのは天笠選手。そのままぶっちぎるのか?と期待させたが、どんどん強くなる横風に沖は川のように流れだし大苦戦。へら鮒が寄っても喰わせる前にラインに触れてスレアタリになってしまう状況。途中ウキをパイプトップからソリッドへ変更し、早目に抜いてハリスが張る寸前のアタリを狙ったりと戦略を変えるも流れには勝てなかった。冨里の釣り方を知っていただけに、対応の遅れがあだとなる展開だった。

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一方斎藤選手はウキにアタリが出ないまま黙々とエサを打ち続け、約1時間が経過したAM8:29にファーストフィッシュ。棚の少し上にいるへら鮒とジャミの動きに苦戦。それからもエサを抜いたり、入れたり、ハリスの長さをこまめに変えるなどを繰り返し、変化があった時にアタってくるへら鮒をポツリポツリと拾いながら釣果を重ねていった。焦らず、繊細な釣りを貫く斎藤選手らしい試合となった。

結果は斎藤選手 4.20kg、天笠選手 2.50kg で斎藤選手の勝利。

時田選手 VS 堀川選手

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こちらも同じく浅ダナ対決。堀川選手が13尺をつなぐと、時田選手は11尺を選択。

実は前日の試釣でこの2人は一緒に竿を並べたということで、お互いに手の内は見えている状況での対戦となった。

堀川選手は釣り座が一番奥ということで、多少は風がさえぎられていたが、それでも川のような流れに苦戦し、開始15分で竿を13尺から10尺へ変更。このあたりの見切りの速さは流石トップトーナメンター。しかし当日の冨里はへら鮒が寄ってもそう簡単にはアタリを出してくれない。終了間際にパタパタっと2枚を絞って、これから得意の爆発力をみせるかと思われたが、時すでに遅し...。

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一方時田選手はAM7:56に4選手中最初に喰わせたあと、ポツポツながら竿を絞っていく。特に注目すべきは鮮やかな竿振り。強風で各選手振込に苦戦する中見事な落とし込みを見せ、立ったウキは棚の上にいるへら鮒に揉まれ、そこから棚に入ってきたへら鮒がアタリを出すという展開。

また素早く正確なエサ付けで圧倒的な手返しで、そのチャンスを広げた。

予想外の激シブのコンディションの中、結果一人ツ抜けの10尾を手にした。

結果は時田選手 6.9kg、堀川選手 2.4kg で時田選手の勝利

決勝は時田選手と斎藤選手のマスターズチャンプ経験者同士の対決となった。

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と、今回はここまで...。

決勝の模様はまた後日レポートさせていただきます。

こうご期待!

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