去る4月4日(日)千葉県の冨里の堰において、19ダイワへらマスターズ全国決勝大会、決勝トーナメントが開催され、チャンピオンが決定しました!
何故「19?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
2019年に開催されたへらマスターズは25回記念で2019年12月に予選リーグを行い、翌2020年4月に韓国で決勝トーナメントが開催される予定でしたが、昨今の新型コロナウィルスの関係で延期を余儀なくされていました。
今回会場を予選リーグが行われた冨里の堰に変更し、選手・媒体・大会運営関係者全員事前にPCR検査を受け、最小限の人数で十分な感染対策をこうじた上での開催となったため、皆様への大会開催の事前告知ができなかったことをお詫び申し上げます。
この場でその大会の模様をお伝えいたします。
予選リーグで勝ち残ったのはいずれも全国大会常連の4選手。
18ダイワへらマスターズ優勝者で3回目の優勝を狙う若手のホープ、時田選手、
元マスターズチャンピオンで繊細な釣りを得意とするテクニシャン、斎藤 心也選手
同じく元マスターズチャンピオンで浅ダナ釣りのスペシャリスト、天笠 充選手
決勝トーナメントは初めてながら、冨里の堰でのメジャータイトルホルダー、堀川 選手
事前の抽選で準決勝の対戦は
斎藤選手 VS 天笠選手
時田選手 VS 堀川選手
前日の初夏を思わせる陽気から一転、大会当日は曇りのち時々雨で強風の予報...。
後で考えればこの天候対策が今回の勝敗を分けるキモとなった。
2020年は各社大会が中止された関係で全国常連4選手にとってもほぼ1年ぶりの真剣勝負に気合と緊張が入り混じる中、AM7:30、ホーンの音と共に2時間の準決勝がスタート!
開始早々、予想外の展開が待ち受けていた。
開始と同時に強い南風が吹き抜け、昨日まで対応に苦慮していたジャミのアタリがないまま沈黙の時間が過ぎていく。
斎藤選手 VS 天笠選手
竿の選択は斎藤選手が9尺、天笠選手は13尺。両者ともに浅ダナだが大分そのセッティングは異なり、これが勝敗を分ける結果となった。
地元天笠選手は冨里の定番、中尺で少し沖の大型を狙う戦略。ジャミが多いのも計算の上、強めのセットで釣り込むセッティング。逆に斎藤選手は風予報と前日の試釣の様子を見て長めのハリスと短尺で拾う作戦。
開始から30分がたったAM8:00、先に竿を絞ったのは天笠選手。そのままぶっちぎるのか?と期待させたが、どんどん強くなる横風に沖は川のように流れだし大苦戦。へら鮒が寄っても喰わせる前にラインに触れてスレアタリになってしまう状況。途中ウキをパイプトップからソリッドへ変更し、早目に抜いてハリスが張る寸前のアタリを狙ったりと戦略を変えるも流れには勝てなかった。冨里の釣り方を知っていただけに、対応の遅れがあだとなる展開だった。
一方斎藤選手はウキにアタリが出ないまま黙々とエサを打ち続け、約1時間が経過したAM8:29にファーストフィッシュ。棚の少し上にいるへら鮒とジャミの動きに苦戦。それからもエサを抜いたり、入れたり、ハリスの長さをこまめに変えるなどを繰り返し、変化があった時にアタってくるへら鮒をポツリポツリと拾いながら釣果を重ねていった。焦らず、繊細な釣りを貫く斎藤選手らしい試合となった。
結果は斎藤選手 4.20kg、天笠選手 2.50kg で斎藤選手の勝利。
時田選手 VS 堀川選手
こちらも同じく浅ダナ対決。堀川選手が13尺をつなぐと、時田選手は11尺を選択。
実は前日の試釣でこの2人は一緒に竿を並べたということで、お互いに手の内は見えている状況での対戦となった。
堀川選手は釣り座が一番奥ということで、多少は風がさえぎられていたが、それでも川のような流れに苦戦し、開始15分で竿を13尺から10尺へ変更。このあたりの見切りの速さは流石トップトーナメンター。しかし当日の冨里はへら鮒が寄ってもそう簡単にはアタリを出してくれない。終了間際にパタパタっと2枚を絞って、これから得意の爆発力をみせるかと思われたが、時すでに遅し...。
一方時田選手はAM7:56に4選手中最初に喰わせたあと、ポツポツながら竿を絞っていく。特に注目すべきは鮮やかな竿振り。強風で各選手振込に苦戦する中見事な落とし込みを見せ、立ったウキは棚の上にいるへら鮒に揉まれ、そこから棚に入ってきたへら鮒がアタリを出すという展開。
また素早く正確なエサ付けで圧倒的な手返しで、そのチャンスを広げた。
予想外の激シブのコンディションの中、結果一人ツ抜けの10尾を手にした。
結果は時田選手 6.9kg、堀川選手 2.4kg で時田選手の勝利
決勝は時田選手と斎藤選手のマスターズチャンプ経験者同士の対決となった。
と、今回はここまで...。
決勝の模様はまた後日レポートさせていただきます。
こうご期待!