【HERA Vと枯法師、ともに「時代が求めるへら竿」】
2022年11月のダイワへらマスターズ全国決勝大会を「枯法師」で制した遠藤裕康選手。天笠充選手との決勝は、27回を数えるへらマスターズ史上、屈指の激戦となった。その遠藤選手の愛竿であり、ともに22マスターズを制した「七代目 枯法師」は、ダイワ並継へら竿の代名詞たる一振り。釣竿としての機能性はもとより、のびやかな振り込み、掛けたへらの引きを楽しみつつ寄せる釣り味の良さ、そして佇まい、すべてが「渾身の枯法師」だ。
一方で本日1月20日、釣りフェスティバル in Yokohamaの初日に合わせて情報解禁となったのが、ダイワ並継へら竿の2023年新製品「HERA V」だ。
この新作を、競技者として全国一の枯法師使いとなった遠藤選手に試してもらった。
場所は、優勝から約1ヵ月後の冨里乃堰。釣り方は、遠藤選手が得意とする底釣り(へらマスターズの優勝パターン)である。
■――:今日は、マスターズ決勝と同じ釣り場で、同じ釣り方で、竿を枯法師からHERA Vに持ち替えて釣っていただきました。
■遠藤FT:まずは、ちゃんと思いどおりの釣りができました。比べればもちろん、枯法師のほうがよりしなやかであるとか、自分の魚の寄せ方には合っているとか、違いはありますよ。でも、これらは枯法師とHERA Vの「特徴の違い」であって、機能的な優劣ではありません。HERA Vのほうが先調子気味で、硬めですが、この竿は「硬式先調子」ですから、枯法師とは違っていて当たり前。前置きが長くなりましたが、その違いを差し引いて考えるまでもなく、HERA Vはイイ竿だと感じました。
■――:安心しました。試されるHERA Vにとっては、比較対象(枯法師)も、状況(冨里乃堰+遠藤FT)も、相当厳しい設定だったので。
■遠藤FT:私もずいぶん長くへらぶな釣りをしてきていますが、いまのダイワの並継へら竿は、すごいクオリティの高さですね。HERA Vは、たしかに先調子ではあるけれど、よく曲がるので魚の寄りはいいし、硬式とはいえガチガチに硬いわけではないので、やり取りが楽しい竿でもある。操作性もいい。値段のことを言うのは野暮かもしれませんが、ひと昔前だったらこの価格帯でこんなにイイ竿は買えなかったし、もう少し遡るとそもそもこの性能の竿は存在さえしなかった。イイ時代になったなァ、としみじみさせられましたヨ(笑)。
■――:設計の経験値とテクノロジーが蓄積されて、以前はハイエンドモデルにしか採用されていなかったアレやコレが、今やダイワ並継へら竿のスタンダードとして根づいています。
■遠藤FT:さっきもちょっと言ったように、HERA Vは、時の流れに思いを馳せてしまうくらいイイ竿だと思います。いまのダイワの並継へら竿には、もはや「安かろう悪かろう」なんて概念さえ存在しないんだろうなと。この価格(※製品ページ参照)でこの性能だったら、皆に使ってもらいたいですね。初級者から上級者まで、どんな方でも良さを引き出せて、楽しくへらを釣れる竿だと思います。
■――:第27代目へらマスターのお墨付きをいただけて安心しました。今日は一日、ありがとうござ......
■遠藤FT:あ!最後にもう一つ、HERA Vは「尺数展開」もすごくイイね! とくに私のような「底釣り師」は、既存シリーズの既存尺数にHERA Vを入れて隙間を埋めることで、釣りの精度をより高めることができますから。