韓国ダイワへらマスターズ2017 10周年記念大会レポート

 

開催日:2017年9月15・16日                         

開催場所:茨城県 友部湯崎湖                               

出場選手:24名

 

ここ近年釣り技術の躍進がめざましい韓国のへらぶな釣り。

韓国ダイワが主催する「韓国ダイワへらマスターズ」がはじまって今年10年目の節目となる2017年の決勝大会がへらぶな釣りの本場ともいえる日本の地で開催されました。

開催地は2017年ダイワへらマスターズ全国決勝大会の会場ともなる茨城県友部湯崎湖。

へらぶなの濃さは勿論のこと、施設も含めて非常に環境が整った10周年記念大会にふさわしい舞台が用意された。

参加選手は韓国国内の予選を勝ち上がった19名にシード選手5名を加えた24名。

何度も日本の釣り場を経験している選手もいれば、はじめて日本の地に降り立った選手もいて、それぞれの思いを持ちながら大会前日の試釣を経て試合へと望んだ。

 

競技方式は日本の全国決勝と同じで、初日の予選リーグは抽選で決まった6ブロック各4名づつのマンツーマン総当り戦で勝ちあがり選手を選出し、翌日の決勝トーナメントはA/Bブロック各3名で準決勝、そして勝ちあがった2名によるマンツーマンの決勝戦で王者が決定する。

注目は今年の日本で開催されたM-1で海外選手としては初めて栄冠に輝いた林章鉉(イム・ジャンヒョ)選手。そして2015年のダイワへらマスターズで準優勝の辛宗泌(シン・ジョンピル)選手を含めた過去9回の大会のうち優勝経験のある6名の選手達の中から韓国へらマスターズで初めてのV2選手が出るのかに注目が集まった。

 

予選リーグ

友部湯崎湖の2号桟橋にずらりと並んだ選手達のタックルを見ると、なんと全員が短尺チョウチンウドンセットを選択。釣況はすばらしく、2時間の試合で3フラシを下げる選手も多く見られ、当にちょっとしたエサやウキのセッティングが勝敗を分けるシビアな戦いとなった。

予選リーグ3試合の結果、Aブロックの河京好(ハ・ギョンホ)選手、Bブロックの尹・ヒョゼ選手、Cブロックの辛宗泌(シン・ジョンピル)選手、Dブロックの崔福洙(チェ・ボクシュ)選手、Eブロックの元大喜(ウォン・デヒ)選手、そしてFブロックからは嚴志訓(オム・ジフン)選手がそれぞれ決勝トーナメントへ駒を進めた。

 

 

準決勝

Aブロックは辛宗泌(シン・ジョンピル)選手、 河京好(ハ・ギョンホ)選手、 尹・ヒョゼ選手、Bブロックは 嚴志訓(オム・ジフン)選手、 元大喜(ウォン・デヒ)選手、 崔福洙(チェ・ボクシュ)選手に別れての準決勝。

優勝経験者がA・Bブロック1名づつ残り、他の4名が初優勝を狙う戦いは開始早々からデットヒートが繰り広げられた。結果Aブロックは日本でも準優勝経験のある辛宗泌(シン・ジョンピル)選手を900g差で下したハ選手が初めての決勝進出、Bブロックはフラシを秤に掛けてから1尾へらが飛び出し、あわてて入れなおすハプニングがありながら、その1尾差500gで2度目の優勝を狙うチェ選手が決勝戦へ進出した。

 

決勝

くしくも同じクラブに所属する2選手による戦いとなった決勝戦。

釣り方も同じ7尺チョウチンウドンセット。当にガチンコ勝負の様相、お互いの手の内を知りつくしている仲だけに余計にただならぬ緊張感が漂う。

開始早々ハ選手が先行。馴染み際の早目のアタリを積極的に取っていく攻撃的な釣りを展開。

一方のチェ選手はウキを馴染ませてしっかり棚を作る作戦、釣れ出しは遅かったが釣れるへらは明らかに一回り大きい。

 

 

 

お互いに桟橋に2選手という特殊な環境による異常なへらの寄りに戸惑いながらも自分の釣りを貫き通している。観客からはそれぞれの匹数は分かっているもののスレも多く、選手自身はお互いの戦況は分かっていないだろう。

開始1時間を過ぎたあたりでハ選手がフラシ交換、追う様に1尾少ない尾数でチェ選手も2枚目のフラシをおろすと、チェ選手が数枚釣り込み一気にハ選手に迫る。そして1尾差になるとまたハ選手が釣り2尾差リードを保つという近年稀に見る熱戦が繰り広げられた。

そして2時間の決勝戦の幕は閉じた…。

釣果的にはハ選手28尾、チェ選手27尾。

両選手立会いの下での厳正な検量の結果、チェ選手が枚数では1枚少いものの、重量では600g差で韓国へらマスターズ初の2回目の優勝を飾った。

優勝したチェ選手には優勝トロフィーと共に11月に開催されるへらマスターズ全国決勝大会への韓国代表選手としての出場権が授与された。

準決勝、決勝と数百グラムの接戦を制したチェ選手は11月18・19日に開催される日本の大会でも台風の目として注目の選手となるに違いない。

今後も韓国へら師の活躍をご期待ください。

 

 

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