Sarcocheiliehthys rariegatus
コイ目コイ科
方言: |
アカメ、ムギハエ、サクラバエ、ムギツキ、メアカ、アブラハエ、ヤナギバイ、ホヤル |
原産地は琵琶湖で、明治天皇がその味を愛でたとこらから鰉の字が当てられるようになった。明治中期以降各地に放流され、西日本を中心に繁殖したが、関東地方では大正年間の霞ヶ浦への放流をきっかけに生息域が各地に広がっている。
最大級は体長25cmにも達し、基本形は頭が小さく尖って口も小さく、上アゴより下アゴが突き出ているが、地域によって若干体型や体色が異なる。とくに琵琶湖では固体の特徴に応じてツラナガ(面長)、トウマル(頭長)、アブラヒガイの3種に分けている。
釣期は3月から6月ころまでと9月から11月の2回あり、4月から6月ころの産卵期直前が身がやわらかくてうまい。タナゴと同じように産卵管を使って2枚貝の外套膣に卵を産み付ける。
砂地や砂礫底の水のきれいな清流の中層から低層に群れをなして棲み、底性の昆虫や甲殻類、貝類などの小動物を捕食。とくにミミズやシジミを好んで捉える。
性質は極端に臆病で敏捷。不審な物音や影には過敏なほど怯えるが、その反面、貪欲なので餌には何度でも襲い掛かる。また、温水性のため、水温が5℃以下になると就餌活動を停止して深みでじっとしてしまう。霞ケ浦では10月から2月頃までが、岸近くにヒガイがやって来る季節で、この頃盛んに釣られている。
ポイント
ヒガイは石を釣れというほどだから、捨て石や底石の多いところを攻めるのが基本。マコモ、アシなどの生え際、乱杭や沈床などの障害物の周り、岸寄りの駆け上がりなども絶好の狙い目だ。
釣り方
口先を突き出して餌を吸い込むため、小さな口にもかかわらずやや大きめのハリに餌を刺し、必ず底に密着させるのがコツ。ウキ釣りではオモリをベタ底にし、ウキを心持ち寝かせるように保つ。餌が底を切っているとブルーギルやタナゴなどしか釣れなくなるから注意。
エサ
赤虫のチョン掛けがいい。シジミを餌にするときは半貝にして刺す。また、カワニナは殻を割って取り出した身の中にハリを埋める。
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