Palaemon nittonensis
甲殻類テナガエビ科
エビの仲間だが、ツンツンという小気味よい魚信が味の良さで、古くから釣りの対象として人気が高い。
本州以南の河川の流れのゆるい下流域や湖沼などに広く分布。5月に入ると脱皮を終え、産卵のため浅場に乗っ込んでくる。このころから梅雨の終盤までが旬で、釣りも最盛期。盛夏になると暑さを避けるためか深みに移動してしまう。
本来は夜行性で、暗くなると活発に動きだして小魚の死骸など動物質の餌をあさるが、日中でも活動を休止することはない。明るい晴天時より、朝夕のマヅメ、曇天や小雨混じりの時の方が食いが良く、シトシト小雨の降り止まぬ梅雨空が絶好のチャンスである。
釣りごろは7、8cmクラスだが最大12cmにまで成長。ハサミの小さなメスと違ってオスのハサミは体長の1.3倍くらいの長さになり、これがテナガエビの呼称につながった。
池や沼など止水域ではウキ釣りで攻め、流れのある川ではシモリウキかミャク釣りが効果的。いずれの場合も竿は短めが良く、とくにミャク釣りの場合は1m程度で十分。専用の竿がなければ継ぎ竿を手元の方から節を2、3本抜いて詰めるとよい。ウキ釣りでも2〜3mくらいが使いやすく、釣り座から扇形に3、4本くらい出して効率よく釣る。
ポイント
乱杭の周りや葦や蘆の茂る岸辺の近く。このほか藻の生え際や捨て石の周りなどさまざまな障害物の底近くに張り付いていて、餌を待ち構えている。
釣り方
ピクッと変化した後、ウキがスウーッと持ち込まれるが、ここであわせると掛からない。そのまま静かに竿先を起こし、違和感を与えないように玉網で掬う。餌は必ず底に付け、見つけた餌をエビが追いかけるように誘うと、いっそう強く挟む。
エサ
細目のミミズを使い、小さく切ってハリ先が出るように刺す。
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