実践的フィッシング 釣魚図鑑
DAIWA
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ソウギョ
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Ctenopharyngodonib idellus
コイ目コイ科
 本来、中国大陸に分布していた魚だが、明治中期以降、食糧資源として移入され、各地の河川に放流された。淡水魚としては珍しい浮遊卵で、産卵からおよそ50時間後、流されながら孵化するため、下流域の長い利根川水系で自然繁殖が確認された以外は不調に終わった。利根川水系のほかは荒川水系で釣られることが多く、春先から秋までがベストシーズンだが、大物の実績は真夏に集中している。体長は2mに達し、我が国の河川で釣れる魚としてはレンギョと並ぶ最大級。
 通常は穏やかな下流域で過ごすが、産卵直前の梅雨期には増水を利して上流に移動する。主な食べものはアシ、マコモ、カヤといった水辺の草だが、浮き草、水藻などはもちろんのこと、貝やエビなどの動物質も大量に食う雑食性。釣法はこれらの食性に応じた草バリ仕掛けと食わせ釣りが主なもの。水中から発生したアシなどが食いちぎられ、緑色をした1cmくらいの丸い糞が新鮮な状態で確認できたらソウギョが近くにいる可能性が高い。
ポイント
夕方から朝方までは食草の繁茂している岸よりが好ポイントとなり、杭や蛇カゴ周りなども有望。昼間は沖の深みを攻めると良い。
釣り方
草バリ仕掛けの場合、竿を2、3本並べて釣るのが普通。外道に餌をとられる心配はないが、一気に飲み込まず徐々に食うため、穂先に小刻みなアタリが出てもすぐにはあわせないで十分食い込ませる。このほかコイのような吸い込み仕掛けに蒸したイモや練り餌を付けたり、タニシやエビなどを刺して釣ることもある。
エサ
草バリ仕掛けの餌は、イネ、ムギ、ハトムギ、カヤ、マコモ、トウモロコシなどイネ科の若葉が最高で、2、3種類をあわせて木綿糸で縛ってハリに付けると効果的だ。