Sphyraena pinguis
ボラ目カマス科
方言: |
アカガマス、アラハダ、アラハダカマス、オキカマス、カマス、シャクハチ、ツチカマス、ドロカマス、ナダカマス、ホンカマス、マガマス、ヤエカマス、ヤエガマス、ヤヨイ |
カマスの仲間にはヤマトカマス、オオカマス、オオメカマス、タイワンカマス、バラクーダと呼ばれるオニカマスなどが知られているが、普通カマスといえばこのアカカマスのこと。房総以南から南シナ海にかけて広く分布するが、ヤマトカマスと混棲することも多い。赤黄色をした本種のほうが大きく、最大60cmに達するが、ヤマトカマスはせいぜい30cm程度。良く似ているが、本種の背ビレと尾ヒレは黄色みが強く、鱗も大きめで剥がれにくい。
夏からはじまる釣期は秋口に最盛期を迎え、大群をなして沿岸に押し寄せてくる。ところがひとところには2、3週間ほどしか居続けず、いつの間にかどこかへと移動してしまう。投げ釣りと磯釣り、そして船釣りが一般的だが、鋭い歯で小魚やイカを食う習性があり、ルアーにも敏感な反応を示す。餌釣りやサビキ釣りのほか、自転車のタイヤのムシゴムで作った独特のバケを使うカッタクリがある。本来は手釣りだが、短めの竿を使えばおもしろいように食い、釣趣もすばらしい。
ポイント
根の荒い岩礁の沿岸からやや沖合いにかけてが狙い目で、最盛期には数mの浅場でも活発に餌付く。朝夕のマヅメに集中的に食うが、ルアーのナイトゲームは興味津々。夕方から夜にかけて、防波堤の灯りの周りに寄ってくるカマスをナイトゲームで仕留める。
釣り方
受け口で鋭い歯を持っているので、ハリス切れが問題。やや太めの仕掛けを使い、こまめにチェックして傷ついたら直ぐに取り替える。受け口の魚の特性は上にいる餌を下から襲い掛かるということだから、どの釣り方でも誘い上げで食わせることが大切。だからといってグイッグイッと大げさなアクセントで誘うことはない。オモリを底に付けたら仕掛けをスウッと引っ張り上げ、食いが渋ければスピードや誘い幅に変化を付けるほうが効果的だ。
ルアーはフローティングミノーなら確実性が高く、表層を超スローで引く。船からはメタルジグの28〜40gでゆっくりペースのジギングが効果的だ。
エサ
サバなどの身餌を小さなタンザクにして刺すが、最盛期には魚皮を巻いたサビキで十分。空バリでも良く食う。カッタクリでは餌はもちろんのこと、コマセも使わずにバケをカッタクるだけで食ってくる。
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