サンダウナーコンペティション 新製品への変遷

 

 文・写真/吉野 海洋 よしの かいよう 1991年生まれ DAIWAフィールドモニター

JSCF、NSCF所属。石川鱚酔会会員

 

サンダウナーというロッドは、スポーツキャスティング競技専用に設計されたロッドですが、最近では投げ釣り専用のロッドに負けないくらい人気があります。

もちろん僕もサンダウナーファンの一人です。

ここでは、今年新製品が発売となったサンダウナーのこれまでの進化をたどりつつ、ファンとしてこれまでサンダウナーと歩んだ道のりをご紹介していきます。

 

サンダウナーコンペティションⅡとの出会い

僕が最初にサンダウナーシリーズを購入したのは、今から約13年前(2007年)のサンダウナーコンペティションⅡでした。丁度この年からトーナメントに参戦し始めた年で、今でも鮮明に覚えています。

当時まだ16歳だった僕は原付バイクに乗り、長いサンダウナーコンペティションⅡを背中に背負ってよく投げ釣りに行っていました。あの頃は寝る時間よりも投げていた時間が長かったかもしれませんね(笑)。懐かしいです。

 

2006年モデルのサンダウナーコンペティションⅡは1番と3番が短くて2番は長いロッドでした。

サンダウナーコンペティションⅡは2番が長い為、よく曲がって弾くロッドでした。

今だから言える事ですが、3番が短かったため、強く曲がった時にロッドの戻るパワーが少し物足りなかった印象があります。この当時はこういうものと思っていましたが、後述の新製品20サンダウナーコンペティションプロトギアには47号という強烈な号数が展開されています。こんなことを当時は誰もが予測できなかったのではないでしょうか。時代の変化というやつかもしれませんね。

 

サンダウナーコンペティションⅡの一つ前のサンダウナーはブラック色の印籠継ロッドでした。こちらのロッドは、先輩に借りて投げた事があります。重量感を少し感じる胴調子の竿でした。キャスティングの先輩から今でもよくこの竿の武勇伝を聞いており、名竿だったようです。

 

2013年サンダウナーコンペティションの発売

サンダウナーコンペティションⅡ発売されてから約7年の年月が流れ、2013年にサンダウナーコンペティションが発売されました。

正式名はサンダウナーコンペティションですが、トーナメンターの中では「サンダウナーコンペティションⅢ」とよく呼ばれていました。

 

13サンダウナーの特徴というと、やはりロングベリーバット構造が目立っていました。2番が長目で曲がる、そしてそれをかばうように3番も長くなり、パワーを失わない。しっかり曲がってパワーも素晴らしい。投擲競技のトップキャスターの皆さんからもすごく好評のロッドでした。僕がよく使っていたのは40-405、35-405、43-415です。

 

実は13サンダウナーは僕の投げ釣り人生の中で、もっとも思い出深いロッドです。

 

なぜ思い出深いかというと、ずっとほしいと思っていたサンダウナーを手にし、競技会では何度となくいい成績を残すことができたからです。

僕がスポーツキャスティングに参加し始めたのは2011年頃。当時はもちろんダイワとのお付き合いもなく、まだ若かったため、専用ロッドを多数買うのも厳しく、先輩から譲ってもらった他社のキャスティングロッドを使っていました。

サンダウナーシリーズをずっと欲しいと思っており、新製品が出たら買おうと決めていました。そして、13サンダウナーコンペティションが発売されてから、一番先に買ったのは35-405でした。このロッドで、超遠投湘南のトーナメントで何度も全国の切符を手にすることができ、石川オープン名人戦もこのロッドで2度優勝を叶かなえることができました。これらの実績にこの竿が大きく貢献してくれたのは間違いありません。

さらにスポーツキャスティング大会で初めてダイワキャスティングロッドを使用しました。2013年はサンダウナーコンペティション43-415でトップキャスターズトーナメント、NSC選手権の大舞台で優勝することができ、さらに初となる海外キャスティング大会(台湾戦)でも優勝する事ができました。

 

サンダウナーコンペティションプロトギア発売

2016年にはサンダウナーコンペティションプロトギアが発売されました。

こちらのシリーズでメインに使用していたのは45-390、37-400でした。16コンペティションプロトギアの特徴は、パリパリのボディに短めの設計。以前にも書いた事がありますが、まるで「花の慶次に登場する名馬の松風」のようなロッド、うまく乗れれば鬼に金棒、うまく乗れなければただの棒と言っても過言ではないほど強くて人気のロッドでした。

16コンペティションプロトギア37-400では、3度目の石川オープン名人戦を制覇し、ジャパントップキャスターズトーナメントの第4種目で初優勝しました。

45-390を使い、2回目の第5種目制覇、さらに第6種目の優勝に繋げることができました。

この時に「短いロッドの時代が来た」と思いました。同時にダイワのキャスティングロッドの目指すところも、この頃から初速で投げるのがテーマになっていきました。

 

2020年サンダウナーコンペティションプロトギア登場

さらに4年後の今年2020年、さらに素晴らしいロッドが生まれました。

皆さんもうご存知の20サンダウナーコンペティションプロトギアです。

 

もう最初から言いますよ(笑)。

選択に迷うことのない、欠ける事のない、間違いなく最先端のロッドです。

自分も開発に携わってきて、テスター生命をかけてオススメします。(笑)

(商品の詳細情報、拡大写真等はこの写真をクリック。)

 

名前は前作と同じくプロトギアですが、中身は全くの別物なのです。

サンダウナーシリーズはパワーが必要なキャスティング専用ロッドであるため、どうしても竿の太さが課題でした。細くなれば初速が上がり、速く振れます。細くするにはカーボンを肉厚にすることが一つの方法です。ですが一筋縄ではいきません。外径を細くするとパワーと強度とのバランスをとるのが難しく、素材を肉厚にすれば暴れん坊のロッドになってしまいます。

度重なるテストを長い期間をかけて行い。細さ、パワー、バランス、デザインそれらすべてを揃える事ができている竿、それが20サンダウナーコンペティションプロトギアです。

また新テクノロジーであるV-JOINT αが初めて搭載された投げロッドです。V-JOINT αが入る事により、より美しく曲がり、パワーも落ちません。

これまでにない細さを実現、間違いなく歴代サンダウナーシリーズでは実現できなかった細さに仕上がっています。

テストでもっとも手を焼いたのはバランスでした。どんなにいい竿だとしても、バランスが悪ければ全てが台無しになり、数え切れない程の組み合わせをサンダウナー開発チームの皆さんとテストし、何度も作り直しを行い、バランスを整えてきました。

(テストの様子を収めたビデオはこちらYouTubeサンダウナーCP PROTOGEARをクリック)

 

サンダウナーコンペティションプロトギアはキャスティング専用ロッドであるにも関わらず、投げ釣りトーナメンターからも好人気を集めています。

設計的に元竿を長くするとロッド自体が固くなり、どうしても曲がるタイミングが難しくなります。2番と3番の長さの組み合わせを試し、絶妙な曲がりのタイミングを目指してテストを行いました。

もうすでにこの竿を使っているキャスターの皆さんから好評の声が聞こえ始めています。開発に関わった者として本当に嬉しいです。

 

サンダウナーコンペティションプロトギアについてのよくある質問

サンダウナーを買おうかなとお考えの方から、質問やご意見を数多くいただきます。今こう言った疑問を持っている方のために、お答えしている内容を書きます。

 

  • サンダウナーコンペティションプロトギアは2016年のモデルと名前も号数も一緒ですが、何が違いますか?

全くの別ロッドと考えて頂ければ結構です。20サンダウナーコンペティションプロトギアは細くなり、バランスがよくて、新しくV-JOINT αが搭載されています。新しく47号という豪竿も生まれ、是非皆さんにご使用いただきたいロッドに仕上がっています。

 

  • 前作と比べて号数の選択はどうですか?

前作は元節が長く2番1番が短いため、弾きの強いロッドでした。スポット狭めですが、いい意味で強いロッドでした。

20サンダウナーコンペティションプロトギアは基本的に細くて強いロッドですが、柔らかい番手でも飛距離に自信を持っていただけるロッドです。アドバイスとしては前作でお使いの号数よりも、一段下げたものを選び、曲げて飛ばすイメージでお使いいただければと思います。

逆に体力とスキルに自信のある方には上の号数がおすすめです。しっかりと応えてくれます。

 

  • サンダウナーコンペティションプロトギアはキャスティングロッドですが、なぜ釣りに人気ありますか?

実はこの質問に答えていくと、サンダウナーコンペティションプロトギアに隠された良さが見えてきます。

他の釣りジャンルでは、竿は柔らかい方が魚の乗りがいいと言われることがありますが、キスに関しては硬い方が楽に釣れます。

硬い方が、手感度が良くなります。この竿を使った方は皆さん感度がいいとよく言っているのは竿自体が硬いためです。

引き釣りの時も硬い竿だと、キスが自動的に乗ってくれる傾向にあります。柔らかい竿で引き釣りをする際はシンカーと糸のバランスを理解してうまくセッティングしないとアタリがあっても乗ってくる数が違ってきます。

されに、これに加えて飛距離が出るため、人気があるというわけです。

 

  • サンダウナーシリーズはどう投げれば竿のポテンシャルを最大限引き出せますか?

投げ方には正解はありませんが、サンダウナーシリーズで少しでも飛距離をUPしたい方にチャレンジして欲しいのは、まず速く振ってみることです。周囲の安全を確認して、抜ける事を気にせずにまずは速く振ることを心掛けてみてください。

そして、垂らしを長くとってみることです。長いほうが遠心力がつきやすく竿の能力を活かしやすくなります。

最後に、構えたら一気に振ることを意識して欲しいです。

是非チャレンジしてみてくださいね。

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