4年ぶりのリニューアルとなる新「TOURNAMENT ISO AGS」。秋の発売を目前に、その全容が明らかになりました。デザインから調子まで目覚ましい進歩を遂げた新トーナメント。なかでも目を引くのは、やはり「粘靱ブランクス」と「AGS」でしょう。今回はこの2つのテクノロジーを中心に新トーナメントの核心に迫ってみましょう!

 

 

目覚ましい進化を遂げた

新「TOURNAMENT ISO AGS

 

 前回からお送りしている新「TOURNAMENT ISO AGS」。秋磯カタログのリリースにともない、いよいよ全容を明らかにするときがきました。今回はテクノロジーも含めて新「TOURNAMENT ISO AGS」の核心に触れますが、その前にアイテム構成をあらためてご説明しましょう。

 新「TOURNAMENT ISO AGS」は従来のFとTのカテゴリーを廃し、ガイドもAGSに1本化。メガトップを搭載したアイテムをスタンダードモデル(2号-53HRのみチューブラー穂先)、SMT(スーパーメタルトップ)を配したアイテムを競技モデルとする、シンプルなアイテム構成となります。

 素材は超高密度SVFカーボンから超高密度高強度カーボンSVFナノプラスへとグレードアップ。リールシートもスクリュー式のトーナメントセンサーハンプシートを採用し、手の平へのフィット感とリールのホールド性が向上しています。

 スタンダードモデルと競技モデルは、穂先の特性を引き出すために節の長さが異なり、ガイドバランスにも違いを持たせてあります。その理由は、SMTはカーボンソリッドよりも柔軟で、短くても十分な食い込み性能を得られますが、重量面ではカーボンに一歩譲る点。SMT搭載の競技モデルは、スタンダードモデルに比べて穂先寄りの節が短く、元節に寄るほど長くなる「先短胴長設計」を採用しています。これは「トーナメント磯 極剣」から踏襲するSMT搭載モデルの特徴といえるもので、メタル穂先の柔軟性を最大限に活かしながら持ち重りを軽減するための設計です。

 スタンダードモデルと競技モデルはまったく異なる特性を持つロッドということになりますが、両者に共通するコンセプトは、ズバリ「調子」です。前回の「磯NAVI」では、魚に強く引かれた際、反発力を保ちながらハリスに掛かる負担を緩和するものは“粘り”であること。粘りの解釈は人によって様々で、かなり曖昧であること。そもそも粘りとは何なのか。これを明確にすることが新「TOURNAMENT ISO AGS」の出発点であることをご説明しました。

 ダイワが新「TOURNAMENT ISO AGS」で目指した粘りとは、魚の強い引きを止めつつも驚かさない、高負荷が掛かった状況下でも余裕を残す「平衡状態」を作るものです。沖へ走りもせず、手前にも突っ込まず、右へ左へ同心円状に泳がせ、魚と釣り人の距離を保っている状態、つまり「竿をタメる」ために必要な性能です。

 しなやかで粘りのある竿、タメの利く竿は、曲がりのバランスが途中で突っ張ることなく魚の動きに追従して、この平衡状態をキープします。この能力に高い復元力、魚を浮かせてくる力を組み合わせれば、魚は暴れることなく、釣り人の足下へ吸い寄せられるように上がってきます。

 このようなやり取りを行うには、ただパワーがあるだけでなく、張りが強いだけでなく、しなやかに曲がり込みながらも粘りも併せ持つ調子が必要です。なめした皮のようにしなやかで丈夫な様を「靱」と表現しますが、魚の引きに対して素直に曲がりながらも、しっかりと起きる復元力と靱性を備えるもの、これが新「TOURNAMENT ISO AGS」に採用された“粘靱(ねんじん)ブランクス”です。新「TOURNAMENT ISO AGS」の調子をひと言で表すなら、「細・軽・靱」となるでしょう。

 

張りが強いだけでなく、しなやかに曲がり込みながらも粘りも併せ持つ。これこそが新「TOURNAMENT ISO AGS」が目指した調子です。

スタンダードモデル(仕舞115cm)と競技モデルは、穂先の特性を引き出すために節の長さが異なります。競技モデル(仕舞120cm)は穂先寄りの節が短く、元節に寄るほど長くなる「先短胴長設計」を採用しています。

※写真はスタンダードモデル 1.5号-53、競技1.25号-52SMT

スタンダードモデルと競技モデルではガイドバランスにも違いがあります。競技モデルは1番節(穂先)の遊動ガイドがスタンダードモデルよりも1個少なくなります。

 

 

新「TOURNAMENT ISO AGS」の根幹

「粘靱ブランクス」とは?

 

 「細・軽・靱」の粘靱ブランクス。新たな粘り強さを獲得するためにダイワがどんな作業を行ったのかをご説明しましょう。

 新モデルは、旧モデルと比べ、やや胴寄りの調子を与えています。まずこの違いが新「TOURNAMENT ISO AGS」特有の粘り感を生み出す元となっているのです。下にある新旧モデルの掛けカーブを比較した図をご覧いただくと、旧モデルのほうが全体の張りが強く、曲がりの頂点がやや先にあるのがおわかりいただけるでしょう。

 新モデルは元部を従来より細く、柔軟にし、クッション性を持たせることで粘りが利くようにしています。その一方で胴は張りを上げ、やや硬くしています。やり取りの際は、従来よりも柔軟になった元部で引きを受け止め、張りを持たせた胴で魚の動きをコントロールするイメージで、竿全体をよりアクティブに働かせる方向にシフトしているのです。

 新「TOURNAMENT ISO AGS」を使ったテスターは「よく曲がるよね」と口を揃えます。しかし端で見ている人の目には、魚を掛けるとスッと胴まで曲がり込みますが、まだまだ余裕を残しているように映ります。これが魚の引きに対してしなやかに曲がりながらも、カーブしたぶんだけしっかりと起きてくるコシの強さを備えている粘靱ブランクスの真骨頂。よく曲がるけれども強い、そして粘る。体感上は曲げきっているようでも、まだまだ復元力と柔軟性を残しているのです。

 新「TOURNAMENT ISO AGS」の特性を端的に示す曲がりについては、試作の段階から張力計(糸のテンションを計る測定器)を使用して、弊社社員に体感してもらう機会を設けました。700g~1kgの負荷をかけたときの手に掛かる負担を旧モデルと比べるテストでは、磯釣り経験の有無にかかわらず、新モデルのほうが楽に竿を起こすことができるとの声を多数得ることができました。

 新モデルは柔軟な元部をショックアブソーバーとして使うことで、繊細な仕掛けを使いながらも大型を獲るために、魚を暴れさせず浮かせる作業をオートマチックにこなすことができます。竿全体がよりアクティブに、従来モデルと比較してより多くの仕事をして、釣り人をサポートしてくれる。それが新「TOURNAMENT ISO AGS」の目指した姿です。

 

 

 

体感上は曲げきっているようでも、まだまだ復元力と柔軟性を残しているのが、新「TOURNAMENT ISO AGS」の特徴です。

新「TOURNAMENT ISO AGS」は十分なパワーを発揮しながらも腕へ過度な負担を掛けません。経験の浅い方でも楽に竿を起こすことが可能です。

 

 

Nリングを採用し、

内径を拡大した新型AGS

 

 新「TOURNAMENT ISO AGS」には、その名のとおり、カーボンをガイドフレームに採用し、軽さと感度を向上させた革新的ガイドシステムAGSを全アイテムに採用しています。

 ガイドフレームは糸絡みしにくい前傾タイプ。フレームを支える樹脂部(元部)は段差をなくし、糸が噛みにくい構造になっています。円形リングを採用することでフレームの高さが低く抑えられているので、不意に糸が巻いてしまっても軽く振ることによってラインを逃してくれます。また、非常に軽いカーボンフレームのAGSは持ち重りを軽減するほか、繊細な穂先の調子を損ねず感度が向上するというメリットがあります。

 このAGSは前モデルから採用された技術ですが、新「TOURNAMENT ISO AGS」ではガイドリングをSiCからダイワオリジナルのNリングへと換装し、さらなる進化を遂げています。では、このNリングとは一体どんなものなのでしょうか。

 Nリングとは「シリコナイト」という新素材を用いたガイドリングのことです。シリコナイトは非常に強く割れにくい素材で、薄くしても十分な強度を得られるのが特徴です。

 薄くできるということは、同じ内径ならば従来の素材よりも軽く作れるということになります。となるとフレームサイズを小さくして糸絡み追放性能を向上させることもできるのですが、新「TOURNAMENT ISO AGS」では糸通りを優先し、フレームの大きさはそのままにリングの内面積を約30%アップさせました。こうすることでストレスのないライン操作が可能になりました。

 粘靱ブランクス、新型AGSという2つの新テクノロジーは、フカセ釣りをより楽しく、快適にしてくれるに違いありません。

 

 

 

1〜2番節の遊動ガイドがAGS、3番節の固定ガイド以降はIMガイドを配しています。カーボンフレームのAGSは非常に軽量で、穂先の繊細な調子を損ねません。

新型AGSはリングの内面積を約30%アップし、ストレスのないライン操作が可能です。激流の中での道糸管理はもちろん、やり取りにおいても多くのメリットがあります。

 

愛着のある道具を長く使いたい……。釣行毎のお手入れと定期的なオーバーホールを組み合わせることで、道具を長持ちさせることができます。今回はご愛用いいただいている磯タックルを、点検・クリーニング・メンテナンスする事によって、より良い状態に調整するサービスのキャンペーンをご紹介します!

 

 

ダイワ磯タックルメンテナンスキャンペーン

 

ダイワLBリール(オーバーホール)、ダイワインターライン(内部クリーニング+ドライパウダー塗布)を対象に期間中、以下の特典の他、キャンペーンのリールとロッドを同時に申し込みいただくと、セット割り 500円引きが適用されます。

対象機種等、キャンペーンの詳細は、株式会社スポーツライフプラネッツ アフターサービスをご覧ください。

 

  1. ダイワLB リールオーバーホールコース
    • オーバーホール手数料一律 2,500円(通常3,000円~4,000円)
    • ボールベアリング半額(通常700円が350円、1,000円が500円、1,300円が650円)
  2. ダイワインターラインロッドリフレッシュコース
    • 内部クリーニング+ドライパウダー塗布が一律 2,500円

2016年ダイワの秋磯カタログには今年も、磯釣りファンには気になるトピックスが満載だ。すでに「TOURNAMENT ISO AGS」のメイキングドキュメンタリーを本コラムで紹介済みだが、その他の製品についても、ダイワフィールドテスター陣により製品を分かりやすく紹介したインプレッション動画がカタログの発行に先がけ公開されている。

 

 

ダイワ 2016 磯 インプレッション動画

 

 今秋は、「TOURNAMENT ISO AGS」がSVFナノプラスやガイドリングをダイワオリジナルのNリングへ換装したAGSを搭載してリニューアルしたほか、トーナメント フローティングベスト&キャップ、シューズがダイヤル操作で簡単フィット可能なDDS(ダイレクトダイヤルシステム)を搭載。また、普及価格帯リールのプレイソ、トライソが前モデルから大幅に軽量化され、ATDを搭載してリニューアルするので、是非とも注目してほしい。その他にも魅力的な商品が満載だ。

リンク 内容
TOURNAMENT ISO AGS 新「TOURNAMENT」をドキュメンタリータッチでご紹介
D.D.S(ダイレクトダイヤルシステム) フィット感をスピーディーに調整できる「D.D.SYSTEM」採用製品をご紹介。
DF-3206 TOURNAMENT バリアテック サイバーフロート D.D.SYSTEM搭載の新型フローティングベストの特徴を田中貴が解説。
TOURNAMENT フィッシングシューズ TM-2800BL D.D.SYSTEM搭載でフィット感抜群の新シューズを山元隆史がインプレッション。
PLAISO/TRISO ZAION搭載で生まれ変わったプレイソ&トライソの魅力を桜井裕がご紹介。
アストロン磯ガンマ 1500 約15倍の耐摩耗性を誇る新道糸の特徴を田中貴が解説
タフロン グレイトZ カスタム EX 結節強力が大幅にアップしたフロロハリスの優位性を田中貴が実釣解説。

 

1  2  3  4  5  6  7

2016年9月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
「磯」サイトへ