3種とも黒潮に乗って初夏から各湾内に入ってきます。最初にシイラ、続いてカツオとメジマグロ(マグロの幼魚名)の順。カツオとメジマグロの泳ぐスピードは時速100km以上にも及びます。
シイラはストラクチャー(障害物)周りが大好き。人工的なブイやパヤオ(浮き漁礁)、流れ藻や流木などの浮遊物の陰に隠れ小魚などを狙う。カツオとメジマグロは表層の小魚を追って回遊する習性を持ちます。
それぞれの専用ロッドがあるので、こちらをオススメ。ナイロンをメインラインに使う場合はルアーに直結します。 | ここでは効率良く仕留められるトップ系ルアーにこだわっているが、他にも探るルアーの種類はミノー、メタルジグなど豊富。ルアーの大きさは、狙う魚のサイズや追いかけているベイトに合わせるが、いずれも18cm以下を使用するのが一般的です。
|
初夏の声を聞くころになると、表層付近での釣りがとびっきりに面白くなります。黒潮に乗ってやってきた大型回遊魚たちが、水面直下でイワシなどの小魚を捕食し始める。ここを直撃すれば、簡単に仕留めることができます。
相手は小魚を追うフィッシュイーターたち。ズバリ! 表層を攻めるのに適したルアーで手軽に楽しもう。表層での釣りは本当にエキサイティング。バイトシーン(食いつく瞬間)がバッチリ見え、ファイトもアグレッシブ。ゲームは、ナブラ(水面で小魚が逃げ惑う様子)や※鳥山、さらにストラクチャーを見つけることからスタートです。
乗合船は、隣のアングラーとの距離が近いもの。オーバーヘッドでのキャストは危険を伴うので、アンダーハンドキャストでルアーを飛ばそう。
ある程度釣り続けると、魚がスレてくる。そんな時は、ドッグウォーキング(犬が左右に首を振る仕草)やジャーキングで対応です。ポッパーはジャーキングで、水音と引き波の波動を強める。ペンシルはトゥイッチングでドッグウォーキングさせて、小刻みなアクションで誘うと、再び活性が上がります。
ジャーキング ロッドティップを海面に叩きつけるイメージで振り下ろしながら、リールを巻く。 |
トゥイッチングでドッグウォークさせる リールを巻きながら、ロッドの穂先をチョンチョンとアオるように操作します。 |
大型を寄せる場合はポンピングです。コツは魚が走るのをやめたら、ゆっくりロッドを立てて魚を寄せ、オデコ付近まで来たら、今度は倒しながらリールを巻きます。この動作を繰り返します。 ちなみにファイトはロッドのバッドエンドをお腹に当て、70〜80度くらいの位置に構えてドラグで対応します。目安はメインラインの強度の3分の1程度の圧(kg)をかけることだよ。 |
シイラは、ナブラや鳥山はもちろん、ストラクチャーに付いても移動します。また、流木や流れ藻の下にも潜んでいるから、この周辺にルアーをキャストして探り出しましょう。
ルアーは引くだけで、パニックを起こしたイワシを演出するポッパーやペンシルを使用。ポイントの向こう側までルアーをキャストして、スロー引きで誘うのが基本となります。
カツオやメジマグロは、ナブラ、鳥山狙いに絞り込みます。こちらもポイントの向こう側までルアーをキャストしますが、巻き取る速度をできるだけスピーディにして攻めます。カツオやメジマグロは目が良く、ルアーを見切る。それを避けるためにも一生懸命に巻きましょう。
シイラが周りにいる場合は、より速く巻くこと。スローだとシイラが食ってしまいます。