鳴ったドラグの正体見たり......。

梅雨空をうかがって夕刻から出かけた。夜半からは雨の予報なので短期集中の勝負。遠くへ行くわけでなくいつもの水辺に釣り座をとった。まわりはすべてエギング師。ヒュンヒュンとラインをあおる音が賑やか。こちらは対称的な静かな投げ釣り。オモリが着底したら糸ふけをとりクイックドラグをひと回し。適度なテンションで糸がでるように調節して穂先を見つめた。

なにが釣れるか。海中のどなたかがエサを触って欲しい。

 
使用したエサその1。ユムシを買ってきた。

 

このエサをつけて待つ意味とは、スズキ、クロダイ、マダイ。そんな恐れ多いことは考えない。身近かな場所だし、そこまでは期待してはいけない。しかし、このエサを噛んで引っ張る魚が出現した時には、相応の期待はできるはず。そういう「夢」は大切。投げ釣りの宝くじと考える。小さな魚のエサ取りは避けられるし、3つ4つぐらい持っていても損はないはず。

 

 

使用したエサその2。サバの切り身。

 

肉食性の高い魚にとって「逃げないエサ」は魅力のようだ。夜目にも光るサバ皮は視認性にすぐれて魚にも見つけられやすい。皮も丈夫なのでキャスト時のショックで落ちることも少ない。カサゴやアナゴの定番エサだがひとつ注意はウツボの好餌でもあること。ただウツボを避ける方法といってもすぐ思い浮かばないのが辛いところ。

 

 

キュイーンとドラグが鳴った。60センチほど引きずられた感じ。しばらく待ったがその後が続かない。

 

おそるおそる巻いてみるとハリスが切れていた。チモト付近で噛み切られたような跡がある。なんだろう? ハモだろうか。歯の鋭い魚を推察。ハリスをちょっと太くして再トライ。エサはユムシ。そのエサを噛むのだから高まる期待。

 

ふたたびキュイーンと持っていかれる。竿を手持ちにして心持ち送り込んでやる。また走ったところでスプールをとめて軽く煽ると手応えあり。乗った感触があった。でも軽い。イシモチだろうか。

 

海面から抜き上げると正体はフグ。サイズはソフトボールより大きい。ヒガンフグ、アカメフグと呼ばれる。しかし、これは「おみやげ」にはできない。静かに海へ戻した。

正体は残念だったが一瞬でも高揚がある。ナイトサーフのやめられない理由。