DAIWA へら鮒 2020
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一振り一振り、一枚一枚フィーリングを確かめながら淡々とチェック項目をこなしていく。この地道な作業の積み重ねが極上の1本を生み出す。2020年1月某日、HERAR最終段階の機能確認のため降り立ったのは寒風吹きすさぶ三島湖。テストを担当した生井澤は「技術が進化してパソコン上でいろいろなシミュレーションが可能になっても、最後はフィールドが竿の良し悪しを判断してくれるんです。」と、言う。様々なシチュエーションが予想されるへら竿の場合、実釣での同条件比較がしやすい暖かい時期に調子やパワーなどの方向性の絞り込みを行いはじめ、徐々にフィールドがシビアな状況になるにしたがって、各パーツの使い心地や細かな調子の調整をする。そして、やっと1本の竿に仕立てられる。最初に用意されるブランクスは1節について数タイプ×継数。その組み合わせだけでも膨大な数にのぼる。それを実際にへら鮒を掛けながら組み合わせを変えて生地組みを行い、それをベースにさらに細部の調整を行っていく。HERARには新たな試みが複数取り入れられているため、通常よりもはるかに多いチェック項目が課せられていた。テストの最後に「へら竿の機能としては今出来る最高峰の仕上がりになりました。ここまででやっと半分段階。後はこの竿を使ってくれた皆さんがへら鮒釣り楽しんでくれる姿を見られてようやく完成ですね。」と、初めて満足気な笑顔を我々に見せてくれた。HERA R PRODUCT STORY7

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