DAIWA へら鮒 2020
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“細・軽・ピン”昔から一般的に良い釣り竿の条件とされてきた言葉である。しかし、へら竿だけは必ずしもこの言葉に当てはまらない進化を遂げてきたのも事実。日本独自のゲームフィッシングとして必ずしも多くのへら鮒を釣ることだけでない楽しみを見い出し、釣果よりも釣り味を大切にしてきた文化がそこにはあった。しかしこの十数年で、へら鮒釣りを巡る環境は大きく変化を遂げている。釣り場環境の変化とへら鮒の大型化、エサ・釣法の進化、そしてそれによってさらに気難しくなっていくへら鮒達。我々へら師は1匹との出会いにより早く、正確かつ繊細な釣りを要求されるようになった。そこで今、再注目されてきたのが、“細・軽・ピン”という言葉。HERARは新しいへら竿に求められる要素をこれまでダイワが培ってきたへら竿特有の株理論設計をベースとし、他釣種で高い実績を誇る最新のカーボンテクノロジーを融合させ具現化した新しいへら竿の形である。21尺97g。単なる軽さだけであればもっと軽い竿はあるだろう。しかし、ダイワが求めたのは本当に持って軽いと感じられる持ち軽さのバランスと、へら竿としての質感。特に持ち軽さの上で重要なグリップパーツにはこだわり、形状の見直しは勿論、滑りにくく、しっかり握れる新触感へらグリップを採用することで、実釣での軽さを実現。またブランクスそのものの性能を発揮させるため、最低限の装飾でとどまらせながら成型後のブランクスをさらに磨き上げるエアグロスフィニッシュとすることで、独特のヌメリ感のある光沢と共に竹地とはまた異なった深い質感をもたらせてくれる。軽さの恩恵は、持って楽ばかりに留まらない。振り込みの修正から誘い、やり取りにおいてへら鮒釣りの戦略的な釣りの面白さを再認識させてくれる。また、より軽い力で握れることで、むしろへら鮒の引きを堪能できることにきっと驚くだろう。そして何よりも軽さは長い竿への挑戦意欲を我々に与えてくれる。より遠く・より深く・より繊細に、“細・軽・ピン”をへら竿の世界に吸収し、覚醒させたHERARは新たなへら鮒釣りの世界を広げる原動力となる。軽さとパワーの飽くなき探求が21尺で驚異の97gを実現。製造時のブランクスの真円度を高めるためのテクノロジー。特にHERARのように薄肉の軽量系ロッドにおいては軽量化と共にスムーズな取り込みを実現する上で重要な要素となっている。軽量かつ、スムーズな取り込みを実現するスーパーリング構造(17-32尺)高密度化で軽さとパワーを両立するSUPER-SVFナノプラス(17-32尺)ブランクスの軽量化とパワーを両立させるにはカーボン繊維の高弾性化などだけでなく、高密度化するための樹脂量、そしてその素材を成型する技術が一体となることが重要とされている。ダイワは独自の技術を用いて高精度で高強度なブランクスを成型する。HERARにおいてはさらに高強度の東レ(株)ナノアロイ®テクノロジーをダイワ独自の製法で組み合わせ、ダイワ独自のナノプラス化することで、これまで以上に軽量かつ高反発なブランクスを実現させた。ノーマルカーボンS-SVFカーボン10

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